上 下
1,084 / 1,270
第23章 それでもやっぱり領地開発したい

第1076話 ジオパーク作りは生態系が理解できないと無理に近いです。

しおりを挟む
 そのまま会議終了後、俊三さんを呼んで、個別の会議に入る。
「ありがとうございます。資料から作った環境はかなり良好ですね。」
 自分は悲しいかな、自然学者ではないのて、ダンジョンの育成環境とか特に動物系になると、どれがいいのか全然わからない、が、それが千鳥万花の主力モンスターだ。シロウがガンガン作ったモンスターがいたけど配置してもすぐ死にかねないと、長い期間を掛けて頼んだのが、”モンスターの育成条件の確定”だ。モンスターを配置できる環境を作り、食物連鎖を完成させること。これがモンスター配置の条件だった。いやあ…実はバイラードを最初のメイズに配置したら…足の爪は傷ついて歩けなくなるわ、突撃は短すぎて自爆ダメージの方が大きいわ。モンスターを出してみても、ほぼダンジョンで使い物にならない。それがメイズの千鳥万花的欠点であった。そこで、モンスターをせめて配置して、と考えていたところ、食肉ダンジョンを見た俊三さんから
『これだけの土地があるなら、後で整頓すればいいから生態環境再現してみるかの?』
『行けるんです?』
『検証してみる。まあ、給餌の必要がない動物園みたいなものじゃ。何とかして見せるわい。』
 という事でプロジェクトを組んで、ウルフェと俊三さんで簡単な環境造成から作り込んで、できたのがダンジョン町第2の町周辺20の生息域だ。但し分かりやすい生態のモンスターのみに特化したそれなりに儲けが出そうな動物系モンスター20体を配置した。バイラードを含む。そうした所…バイラードが普段では全く目立たないが実は上位を食えるランク詐欺モンスターの一角で群れという観点が加わると途端に強くなるモンスターの多い事。そして…特に言われたのが亜種に関する事だ。
「もしかして、わしは亜種の中にダンジョンマスター専用環境適応可能モンスターが地味に多い気がしておってのぉ。それも含めた組み合わせの研究をしておるんじゃ。」
 例えばだ、獣のファクター割引と家のファクター割引がある時、ハウスキャットとかの”家”と”獣”の要素が重なるモンスターはかなり格安で購入できる。向こうは例えば半額までは予想した値段であっても獣が関わると更に半額とかになる。これが結構強みなんだ。但しその辺の出し惜しみは強い。大抵ダンジョンのエースになっていて量産含め、色々お互い手の内を明かしたくないダンマスは多いだろう。いまだにダンジョンバトルはゴブリンとオーガが主力でそれ以外がまれという戦場は変わらない。余談で言うとハウスキャットとハウスドックは鳥海の命令が無ければ格安販売可能なんだが鳥海が対ダンマス最終兵器だと言ってきかず、そのまま隠されている。出していいモンスターも多いんだがな。
「そう言えば寒冷地ゴブリンとかいましたもんね。」
 環境という意味では水木さんは”雨、雪”のダンジョンマスターだ。分かってきたのはダンジョンマスターにはいろいろ種類がいる。

まずドラン、俊三、鳥海、シロウさんたち”種族系”ダンジョンマスターだ。種族の割引と優遇、そして上位になると、その系列の特殊モンスター作成許可が下りるタイプ。

で次に私とかの多い”構造物”タイプ構造物に有利な事や建物に付属的価値を与える。

で、海、雪などの”環境”系ダンジョンマスター。環境系モンスターを扱える可能性と魔法など、浅く広い能力を持つタイプ。環境で強くなる効果が与えられる。環境専用モンスターは他のファクターとの相性も良い。

そして、南、黒川などが有名な”属性系”ダンジョンマスター、魔法がメインで環境にあった属性付きモンスターに優遇を持つ。但し属性的弱点も持つ、

そして、もう一つ最近分かってきたのが”称号系”ダンジョンマスターだ。これはそれなりに称号に合わせたファクターになるが、いるという話が分かってきた段階だ。そして最後は”概念”系ダンジョンマスター。概念系ダンジョンマスターは飯場崎さんや後で聞いた”道具系”貨の時山田や剣の剣崎など様々な種類がいる。後、色々聞いて分かっているのは、どうも最初に要求したファクターと違うファクターになった事例が多いという話だ。黒川の“邪”は元々魔物だがら”魔”だったはずがいつの間にか、邪だったらしい。そしてこれらに追加して分かっているのが”効果範囲が広いほど微妙で、効果範囲が狭いほど強いファクター効果が得られる”という法則だ。幻、愛など、特に愛は狭い。恋はもっと狭い。
「環境系とモンスターの組み合わせはかなり強いからのぉ。シロクマなどの寒冷地モンスターの数も多いからのぉ。」
「…一応後で、検証がさらにかさむ可能性がありますよ。」
「どういう事じゃ?」
「24億のカタで、パンダから獣人システム買ったんですよ。向こうの獣人利権を守ることを条件にですね。」
「また厄介な物を。」
 そう、今回の話はここからが大変なんだ。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

30年待たされた異世界転移

明之 想
ファンタジー
 気づけば異世界にいた10歳のぼく。 「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」  こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。  右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。  でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。  あの日見た夢の続きを信じて。  ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!  くじけそうになっても努力を続け。  そうして、30年が経過。  ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。  しかも、20歳も若返った姿で。  異世界と日本の2つの世界で、  20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

あなたがそう望んだから

まる
ファンタジー
「ちょっとアンタ!アンタよ!!アデライス・オールテア!」 思わず不快さに顔が歪みそうになり、慌てて扇で顔を隠す。 確か彼女は…最近編入してきたという男爵家の庶子の娘だったかしら。 喚き散らす娘が望んだのでその通りにしてあげましたわ。 ○○○○○○○○○○ 誤字脱字ご容赦下さい。もし電波な転生者に貴族の令嬢が絡まれたら。攻略対象と思われてる男性もガッチリ貴族思考だったらと考えて書いてみました。ゆっくりペースになりそうですがよろしければ是非。 閲覧、しおり、お気に入りの登録ありがとうございました(*´ω`*) 何となくねっとりじわじわな感じになっていたらいいのにと思ったのですがどうなんでしょうね?

絶対に間違えないから

mahiro
恋愛
あれは事故だった。 けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。 だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。 何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。 どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。 私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

称号は神を土下座させた男。

春志乃
ファンタジー
「真尋くん! その人、そんなんだけど一応神様だよ! 偉い人なんだよ!」 「知るか。俺は常識を持ち合わせないクズにかける慈悲を持ち合わせてない。それにどうやら俺は死んだらしいのだから、刑務所も警察も法も無い。今ここでこいつを殺そうが生かそうが俺の自由だ。あいつが居ないなら地獄に落ちても同じだ。なあ、そうだろう? ティーンクトゥス」 「す、す、す、す、す、すみませんでしたあぁあああああああ!」 これは、馬鹿だけど憎み切れない神様ティーンクトゥスの為に剣と魔法、そして魔獣たちの息づくアーテル王国でチートが過ぎる男子高校生・水無月真尋が無自覚チートの親友・鈴木一路と共に神様の為と言いながら好き勝手に生きていく物語。 主人公は一途に幼馴染(女性)を想い続けます。話はゆっくり進んでいきます。 ※教会、神父、などが出てきますが実在するものとは一切関係ありません。 ※対応できない可能性がありますので、誤字脱字報告は不要です。 ※無断転載は厳に禁じます

かつて最弱だった魔獣4匹は、最強の頂きまで上り詰めたので同窓会をするようです。

カモミール
ファンタジー
「最強になったらまた会おう」 かつて親友だったスライム、蜘蛛、鳥、ドラゴン、 4匹は最弱ランクのモンスターは、 強さを求めて別々に旅に出る。 そして13年後、 最強になり、魔獣四王と恐れられるようになった彼女ら は再び集う。 しかし、それは世界中の人々にとって脅威だった。 世間は4匹が好き勝手楽しむ度に 世界の危機と勘違いをしてしまうようで・・・? *不定期更新です。 *スピンオフ(完結済み) ヴァイロン家の少女が探す夢の続き~名家から追放された天才女騎士が最強の冒険者を目指すまでの物語~ 掲載中です。

『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?

釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!  父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。  その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。  最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。 その他、多数投稿しています! https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

処理中です...