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第22章 勇者大下の冒険
第1067話 エナリシアの旅 種明かし
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「…練度の差が明らかね。これは私からも終了を宣言するわ。」
リューネの声に…全員の動きが止まった。
「…何が起きたのじゃ?」
「ブルー。さんだっけ、分かってる?」
「はい。私は、背中ですね。あの天井に固定されている間に影移動で、私は背中に彼女の影が張り付けられ…手が届かないんです。そこから強い痛みを感じているんです。」
「じゃ、俺は?」
「…殴った時に頬に付けた。そしてあとは”鬼の力”と連携して。ダークマターでもいい。使えばその力を持った闇がお前を傷つける。」
「…わしでもギリギリ気が付くか…じゃの。攻撃魔法とか撃って、霧散させれば消えると思うがのぉ。只保護色とかでごまかしておる。だから、魔力を見る事が出来て、処理できれば解除できるじゃろうが、そのスピードじゃその行為自体が隙となるじゃろ。そして、解除の行動に動けなければ、魔法の集中を乱せば、解除させないわけじゃ。」
「というか、連携影移動をここまで使いこなす人を初めて見たわ。」
「練度…でござるか。」
「魔法は基本、使い方を思いついたものが勝つと言っていいわ。分かっていれば対策もあるわ。使い方次第でいくらでも変わるの。イメージが大事だけど、イメージの為にはいろんな文化的、又は科学的…魔法的、実践的な素地が欲しいわ。それは一朝一夕で身につくものではないわ。これだけは…いくら教えても…どうにもならないの。」
その言葉は…大下含め全員に刺さった…様な気がする。
「だから…頭がいいだけじゃない。魔法に使われない知識こそ、魔導士には要求されるわ。さっきみたいに格闘にだって、パオメイちゃん。気が付いた?あれはいくつ魔法を使ってた?」
「え?さっきの影移動だけじゃ?」
それにドランもリューネもかぶりを振った。
「まず最初の一歩は風魔法のジャンプを水平に発動し、一気に近づいたわ。そして、体を持ち上げる際には”浮遊”を相手に掛けて軽くして持ち上げてるわ。そして…フックの威力にも風魔法のジャンプを肘に掛けて拳の威力を跳ね上げてるわ。短時間で使う事により…消費を抑えつつ魔法を巧みに使ってるわ。その上で、影魔法で拘束したりしてる。」
「そんなにですか!」
「だから、魔法さえあれば、だれでもマネできる範囲で魔法を使ってるのよ。ちゃんと連係で、魔法と格闘を連携させ、使わない場所では、魔法ではなく…道具も使ってる。かなり高水準の魔法と格闘のハイブリット戦術って感じね。」
元に戻って、少女に戻っていくエナリシアは二人に手を差し出し、それで起こされた。そして、数言交わすと部屋を出ていった。
「そこまで凄いでござるか。」
「かなり…大方ギルド幹部とかでは勝てないわね。上に勝てるというほどではないけど…普通の魔導士、モンスターぐらいなら簡単につぶせるだけの能力は秘めているわ。」
「そこまでですか…。」
特に大下の元にいたメイロードや
「あれで、大方魔法とか…まだ遠距離戦も持っているわ、きっと、かなり手札も多いはずよ。その厚さこそ彼女の売りね。ただ、ドラン、彼女はダンジョンバトルて見たことあるの?」
「ウーム、千鳥万花自体が戦闘お断りじゃ、こんな強いとは儂も思っておらんかった。」
「は!?」
「そう言えば田中は、千鳥万花は知っておるか?」
「い、いえ。」
「そう言えば、私も知らないわね、」
そこで軽く…千鳥万花は生産系ダンジョンマスターの集いであり、とくに有名なのが3賢者の井原・・・がエナリシアの主だと説明されると
「じゃ、本当に事務員なだけ?」
「じゃろうな。儂もやられると思っておらんかったからの。大方あの調子では元の姿になっても変わらんと思うのじゃ。」
「と言っても他の生産職って何?」
「基本井原が全部引き受けておる。後のメンバーは鳥海、後は俊三・・・じゃったかな、SNSに出ておったのはその3人だけじゃ。」
「…基本生産は井原が全部やってるんだ。」
「元はもっといたらしいがのぉ。まあ隣が魔人連合だからのぉ、どうにも引き抜かれたんじゃろ?」
大下とか含め、勇者一行とかは、本当にエナリシアが”事務員”だとは信じられなかった。そこまで戦闘能力が高かったからだ。
「もしかしたら、あの戦闘センスは…種族特性かもしれないわね。」
その戦闘を見た大下たち、およびメイロードは呆れるどころか…もっと上のものを感じていた。差があり過ぎるのだ。
「わしからすると一番怖いのは…あの切り替えじゃ。」
「どういう事でござる?」
「相手を見るのに…いきなり本気で掛ったじゃろ?それがこいつの強さじゃ。相手を見て…相手の力量ば読めるのじゃ。あいつらもステータスは見ておるはずじゃ。が、それを越しておる。…という事はあ奴は…その力量に合わせた行動ができるんじゃ。こればかりは、ステータスがいくらあろうが…どうにもならん。」
「それは思ったけど、そこってINTじゃあ?」
「お姉さま、そこは…少し差異があるのじゃ。INTが伸びる瞬間を見たことがあってのぉ。本を読んだりする…知識が増したときじゃ。それと本能には差があると思うんじゃ。」
リューネの声に…全員の動きが止まった。
「…何が起きたのじゃ?」
「ブルー。さんだっけ、分かってる?」
「はい。私は、背中ですね。あの天井に固定されている間に影移動で、私は背中に彼女の影が張り付けられ…手が届かないんです。そこから強い痛みを感じているんです。」
「じゃ、俺は?」
「…殴った時に頬に付けた。そしてあとは”鬼の力”と連携して。ダークマターでもいい。使えばその力を持った闇がお前を傷つける。」
「…わしでもギリギリ気が付くか…じゃの。攻撃魔法とか撃って、霧散させれば消えると思うがのぉ。只保護色とかでごまかしておる。だから、魔力を見る事が出来て、処理できれば解除できるじゃろうが、そのスピードじゃその行為自体が隙となるじゃろ。そして、解除の行動に動けなければ、魔法の集中を乱せば、解除させないわけじゃ。」
「というか、連携影移動をここまで使いこなす人を初めて見たわ。」
「練度…でござるか。」
「魔法は基本、使い方を思いついたものが勝つと言っていいわ。分かっていれば対策もあるわ。使い方次第でいくらでも変わるの。イメージが大事だけど、イメージの為にはいろんな文化的、又は科学的…魔法的、実践的な素地が欲しいわ。それは一朝一夕で身につくものではないわ。これだけは…いくら教えても…どうにもならないの。」
その言葉は…大下含め全員に刺さった…様な気がする。
「だから…頭がいいだけじゃない。魔法に使われない知識こそ、魔導士には要求されるわ。さっきみたいに格闘にだって、パオメイちゃん。気が付いた?あれはいくつ魔法を使ってた?」
「え?さっきの影移動だけじゃ?」
それにドランもリューネもかぶりを振った。
「まず最初の一歩は風魔法のジャンプを水平に発動し、一気に近づいたわ。そして、体を持ち上げる際には”浮遊”を相手に掛けて軽くして持ち上げてるわ。そして…フックの威力にも風魔法のジャンプを肘に掛けて拳の威力を跳ね上げてるわ。短時間で使う事により…消費を抑えつつ魔法を巧みに使ってるわ。その上で、影魔法で拘束したりしてる。」
「そんなにですか!」
「だから、魔法さえあれば、だれでもマネできる範囲で魔法を使ってるのよ。ちゃんと連係で、魔法と格闘を連携させ、使わない場所では、魔法ではなく…道具も使ってる。かなり高水準の魔法と格闘のハイブリット戦術って感じね。」
元に戻って、少女に戻っていくエナリシアは二人に手を差し出し、それで起こされた。そして、数言交わすと部屋を出ていった。
「そこまで凄いでござるか。」
「かなり…大方ギルド幹部とかでは勝てないわね。上に勝てるというほどではないけど…普通の魔導士、モンスターぐらいなら簡単につぶせるだけの能力は秘めているわ。」
「そこまでですか…。」
特に大下の元にいたメイロードや
「あれで、大方魔法とか…まだ遠距離戦も持っているわ、きっと、かなり手札も多いはずよ。その厚さこそ彼女の売りね。ただ、ドラン、彼女はダンジョンバトルて見たことあるの?」
「ウーム、千鳥万花自体が戦闘お断りじゃ、こんな強いとは儂も思っておらんかった。」
「は!?」
「そう言えば田中は、千鳥万花は知っておるか?」
「い、いえ。」
「そう言えば、私も知らないわね、」
そこで軽く…千鳥万花は生産系ダンジョンマスターの集いであり、とくに有名なのが3賢者の井原・・・がエナリシアの主だと説明されると
「じゃ、本当に事務員なだけ?」
「じゃろうな。儂もやられると思っておらんかったからの。大方あの調子では元の姿になっても変わらんと思うのじゃ。」
「と言っても他の生産職って何?」
「基本井原が全部引き受けておる。後のメンバーは鳥海、後は俊三・・・じゃったかな、SNSに出ておったのはその3人だけじゃ。」
「…基本生産は井原が全部やってるんだ。」
「元はもっといたらしいがのぉ。まあ隣が魔人連合だからのぉ、どうにも引き抜かれたんじゃろ?」
大下とか含め、勇者一行とかは、本当にエナリシアが”事務員”だとは信じられなかった。そこまで戦闘能力が高かったからだ。
「もしかしたら、あの戦闘センスは…種族特性かもしれないわね。」
その戦闘を見た大下たち、およびメイロードは呆れるどころか…もっと上のものを感じていた。差があり過ぎるのだ。
「わしからすると一番怖いのは…あの切り替えじゃ。」
「どういう事でござる?」
「相手を見るのに…いきなり本気で掛ったじゃろ?それがこいつの強さじゃ。相手を見て…相手の力量ば読めるのじゃ。あいつらもステータスは見ておるはずじゃ。が、それを越しておる。…という事はあ奴は…その力量に合わせた行動ができるんじゃ。こればかりは、ステータスがいくらあろうが…どうにもならん。」
「それは思ったけど、そこってINTじゃあ?」
「お姉さま、そこは…少し差異があるのじゃ。INTが伸びる瞬間を見たことがあってのぉ。本を読んだりする…知識が増したときじゃ。それと本能には差があると思うんじゃ。」
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