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第22章 勇者大下の冒険

第1043話 他人からくる利権は貧乏くじな事が多い

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 今回の問題は…二つある。そのうち一つは元々大規模ダンジョン黄泉の大穴と同じ規模のダンジョンを開けるダンマスの適任者がいない事だ。そしてもう一つは…今の黄泉の大穴の環境が地下数百メートルの穴の中にいる二人のいる場所で”ダンジョンを作り始めないと偽装できない”という点だ。地上が人が埋まるほどいる場所からそのダンマスを連れて地下まで潜らないといけない点だ。誰を、その地下まで運ぶのか…これが問題だった。それが決まらないなら。ダンジョンを潰すしかないが・・・・それはリラシルトが…ギルドを追放する可能性が高くなる。それはまずい。
「誰かにあそこをダンジョンとして経営させることと、カバーストーリーだけが決まったけど、肝心のだれにやらせるか…がまとまらないわね。」
 会議が始まり…お互いにらみ合いで話は半日会議してもまとまらないほど…難航している。ここにはお互い利権も絡む。分かっているのはスキュラでやれる人間がいない。こっちで出せるのは…私しかいない。(サブダンジョン開通)、俊三さんは打診したが…無理だった。かなりガラの悪い国家だと聞いていて…そのために断られた。ギルドは当然いない。パンダは大森林の境界線代わりにダンジョンとダンジョン領域を使っている点と、厄介過ぎる条件の為に断った。あの辺のリラシルトは…スキュラの縄張りであの辺の領域の所得が禁止されるのだ。当然ダンジョン外の付属村の利益は入らない。旨味0で大型が要求されるダンジョンは流石に断られた。だからと言って千鳥万花にはさせたくないというリューネ、教授の意思もありありだ。 
「どうするだわさ?」
「流石にここまで来るとね。」
 お互いモンスター的には体力はあるが、精神的疲労で数回は会議を中断しているが…この結果を勇者も待っており、早くしないと不味いのは変わらない。ただ、外野の私が分かるのは…鳥海も、向こうも何かを隠しての交渉なのだ。
「このままではらちが明かん。」
 私の疲労と…拘束感が限界にきつつあった。
「どうするだわさ。」
「私が敷設してくる。所有権は後で資料を突き合わせ・・・オークションでもさせろ。誤魔化して…後で考えるそれでいいな!?」
 その言葉に全員が頷くしかなかった。事件は会議室で起こってるんじゃないとは言うが。らちが明かない会議は…嫌いだ。
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