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第22章 勇者大下の冒険
第1016話 魔王軍はいるだけで中ボスに命令権がある。
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ワタはすぐに戻ってきて。私と合体した。元に戻った形だ。そして理解する。ワタの役割はスライム系というだけあって・・・スパイ関連になる。当然ワタの事は隠す必要がある。
ばれたら国際問題だ。だが、調査のために変形は役に立つ。そして目的は…図書館だ。というより、リンシュメルトとか、後黒川の領域ではダンジョンの攻略・・・宝箱の調査が進んでいる。が、この辺の事情に調査してもらう事にした。後偵察部隊の10体の内5体分はワタに任せることにした。後のうち副長と呼ばれる若いナンバーズを一体ずつミヨちゃんとオウルに付け、コンちゃんも諜報活動としてワタに付ける。私の分は…そう言えば部下を配分して自分の分がいなかった。ある程度は自分でやっていたから懐かしいな、一人というのは。…仕事を全部割り振ってしまった。…どうしよう。
「儂はしばらく、出るからな。」
ドランの元を訪れると、そう言って出かける直前だった。どうもドランはしばらくリンベルト周りの調査と差し押さえをすることと…
「そうじゃお主、今回は儂の交渉のサブをしてくれんかのぉ?」
そう言えば鳥海のサブとしていくことがあるが…
「どういうつもりだ?」
「先んじて…ギルドを説得せねばなるまい?そこでお主にはサポートを頼むのじゃ。」
「…どういう事だ?」
「わしの予想が正しければ・・・大方徳永は、交渉で前回は負けておる。しかも乙女ゲーでは儂に悪意は無いと伝えたが…大方ギルドを頼るじゃろ。それを切り札にする。」
なんかドランにしては歯切れが悪いな。
「どういう事だ?」
「…大方リューネお姉さまが来るのじゃ、交渉に。そう考えるほうがあの時の態度からすれば分かる。そして。その時に儂を自制してもらえるのは、お主だけじゃ。」
「…始祖…そう言う事か。」
そう、始祖には同種族への命令権がある。それは絶対的な物で、ドランはギリギリ耐えれてもしゃべることができない。なおその時に死の危険も感じてしまい…会話するだけで死にそうになるらしい。
「前回会った乙女ゲーの時はお互い人間だから、交渉で来たのじゃ。じゃが良くも悪くもあれは運が良かったのじゃが、次はないのじゃ。」
そう。始祖の存在を複数抱えているギルド上層部…いや魔王軍ははっきり言って、この世界にとってはあり得ないほどの上層部だ。命令権を行使すればたちどころにダンマスだろうが膝を折る、ネルという亜人の始祖。リューネという”ドラゴンの始祖”、後分かっているのは”ヨミというゴースト系の始祖だ。これだけでもダンジョンの9割以上は止まる。出てきただけで話が終わる次元の特権を有している。それが通称”命令権”だ。但し、己の生命を汚す命令は拒否できる。そして一度命令に抵抗成功するとそれ以降はある程度までは逆らえる。そして命令度合いについては、意識で変えることができる。これがタミさんが実験した”命令権(弱)”の実験結果だ。はっきり言って命令権はチートだ。
種族のトップとして、かなりの能力がある。しかもその距離などに応じて忠誠心が付与され、命令がなくとも自動で忠誠も尽くしてもらえるという能力だ。
そのリューネと、徳永の仲はかなり良いらしい。そうなると考えられるのは…リューネが来て命令権を使い、こっちに不利な状態で条約を締結させる事だ。確かに鳥海がいくら策を弄そうが…これの前には無効化される。が、鳥海はこの対策は。思いつかなかった。あえて言うなら、世論を背景としたプレッシャーで使わないという圧力をかけないと行けない。だが今のドランはその手も使えない。今のドランはフォレスタ北の北の国で徳永から逃げ回っている扱いだ。だから…会議は極秘かSNSなどの同町圧力も使えない。
…だからこそ…向こうをペテンにかけるのが…鳥海の考えた作戦だった。が…それは乙女ゲーでの真実である”徳永とリューネの仲が良い”という事実が覆す。
「そこで先んじて、リューネ様と交渉して…手出ししないように説得するのじゃ。」
ドランはどうも3年間の中で考えた結論として…先に交渉して…リューネと妥結したうえで徳永を…抱き込む計画にするらしい。がこれもかなり危険だ。先んじて…そうか、そう言う事か。
「なら、準備がしたい。いいな。」
「…何をするんじゃ?」
「単純な事だよ。」
ばれたら国際問題だ。だが、調査のために変形は役に立つ。そして目的は…図書館だ。というより、リンシュメルトとか、後黒川の領域ではダンジョンの攻略・・・宝箱の調査が進んでいる。が、この辺の事情に調査してもらう事にした。後偵察部隊の10体の内5体分はワタに任せることにした。後のうち副長と呼ばれる若いナンバーズを一体ずつミヨちゃんとオウルに付け、コンちゃんも諜報活動としてワタに付ける。私の分は…そう言えば部下を配分して自分の分がいなかった。ある程度は自分でやっていたから懐かしいな、一人というのは。…仕事を全部割り振ってしまった。…どうしよう。
「儂はしばらく、出るからな。」
ドランの元を訪れると、そう言って出かける直前だった。どうもドランはしばらくリンベルト周りの調査と差し押さえをすることと…
「そうじゃお主、今回は儂の交渉のサブをしてくれんかのぉ?」
そう言えば鳥海のサブとしていくことがあるが…
「どういうつもりだ?」
「先んじて…ギルドを説得せねばなるまい?そこでお主にはサポートを頼むのじゃ。」
「…どういう事だ?」
「わしの予想が正しければ・・・大方徳永は、交渉で前回は負けておる。しかも乙女ゲーでは儂に悪意は無いと伝えたが…大方ギルドを頼るじゃろ。それを切り札にする。」
なんかドランにしては歯切れが悪いな。
「どういう事だ?」
「…大方リューネお姉さまが来るのじゃ、交渉に。そう考えるほうがあの時の態度からすれば分かる。そして。その時に儂を自制してもらえるのは、お主だけじゃ。」
「…始祖…そう言う事か。」
そう、始祖には同種族への命令権がある。それは絶対的な物で、ドランはギリギリ耐えれてもしゃべることができない。なおその時に死の危険も感じてしまい…会話するだけで死にそうになるらしい。
「前回会った乙女ゲーの時はお互い人間だから、交渉で来たのじゃ。じゃが良くも悪くもあれは運が良かったのじゃが、次はないのじゃ。」
そう。始祖の存在を複数抱えているギルド上層部…いや魔王軍ははっきり言って、この世界にとってはあり得ないほどの上層部だ。命令権を行使すればたちどころにダンマスだろうが膝を折る、ネルという亜人の始祖。リューネという”ドラゴンの始祖”、後分かっているのは”ヨミというゴースト系の始祖だ。これだけでもダンジョンの9割以上は止まる。出てきただけで話が終わる次元の特権を有している。それが通称”命令権”だ。但し、己の生命を汚す命令は拒否できる。そして一度命令に抵抗成功するとそれ以降はある程度までは逆らえる。そして命令度合いについては、意識で変えることができる。これがタミさんが実験した”命令権(弱)”の実験結果だ。はっきり言って命令権はチートだ。
種族のトップとして、かなりの能力がある。しかもその距離などに応じて忠誠心が付与され、命令がなくとも自動で忠誠も尽くしてもらえるという能力だ。
そのリューネと、徳永の仲はかなり良いらしい。そうなると考えられるのは…リューネが来て命令権を使い、こっちに不利な状態で条約を締結させる事だ。確かに鳥海がいくら策を弄そうが…これの前には無効化される。が、鳥海はこの対策は。思いつかなかった。あえて言うなら、世論を背景としたプレッシャーで使わないという圧力をかけないと行けない。だが今のドランはその手も使えない。今のドランはフォレスタ北の北の国で徳永から逃げ回っている扱いだ。だから…会議は極秘かSNSなどの同町圧力も使えない。
…だからこそ…向こうをペテンにかけるのが…鳥海の考えた作戦だった。が…それは乙女ゲーでの真実である”徳永とリューネの仲が良い”という事実が覆す。
「そこで先んじて、リューネ様と交渉して…手出ししないように説得するのじゃ。」
ドランはどうも3年間の中で考えた結論として…先に交渉して…リューネと妥結したうえで徳永を…抱き込む計画にするらしい。がこれもかなり危険だ。先んじて…そうか、そう言う事か。
「なら、準備がしたい。いいな。」
「…何をするんじゃ?」
「単純な事だよ。」
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