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第21章 薔薇と白い月(ダークファンタジー)

第1000話 薔薇と白い月(2) 風が吹けば風呂屋が吹き飛ぶ事態

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その頃、貴族たちの間でも錬金貴族撤廃は最初の家は皆、手を叩いて喜んでいた。いや、愚かな家が一軒無くなったと喜んでいた。がそれが焦りに代わるのは、一週間後だった。徐々に食料品とポーションの値段が上がり始めたのだ。が、悲鳴は別の場所から起きた。それが回復魔法を抱える教会だ。そこに、軽いけがでも人が群がるようにになり、回復術師の多くがMP枯渇するようになった。その為緊急的に”回復魔法値段”を10倍に値上げしたのだ。がこれがまずかった。下級貴族でさえ払えない高額金額となり、庶民の怒りが爆発し、教会は市民に襲われ壊滅の危機となり、国軍と対立する事になった。それが、二つの場所で問題となった、そのうち一つが草原同盟が抑えた王家のダンジョン4Fだ。本来ここで食料を売り、儲けるはずが、王都は冒険者ギルドが閉鎖され狩った獲物を売る先を失ったのだ。高くなっていたが、商人とのつながり自体はなくなっていた冒険者は、獲物の売り策を失ったのだ。さらに…ポーションの作成の際に…普通数人が刈り取るだけの薬草の量ではいくら生産できてもゴブリンが編隊を組み襲ってくる4Fでは全然足りなかった。そこをポーションを買う事で賄っていた筈が、消滅した。そのために、…彼らはそのままダンジョンで全滅した。
夜襲してきたゴブリンの群れに敗北した形だ。
 そしてもう一つの問題はクリメア本人だった。王家も最初は静観だった、特に将軍でもあるストーンフォールド公爵の影響で動くこともできなかった。が宰相及び…封印を守るダンジョンマスター側から…復活の要望が出た。元々冒険者を入れる事でダンジョンの防衛としていたダンジョン側において…冒険者ギルドの喪失は収益を断たれたうえに湧いてくる魔王復活させる魔族のモンスターをダンジョンの部隊だけで鎮圧しないといけない。その為ダンジョンのモンスターたちは疲弊していた。そこで王に苦情を入れた。そこで、クリメアに錬金術を使わせ、ポーションを作らせることで…ポーションがあることを証明させることだ。が、ここでポーション(普通)の欠点が発覚していた。なんとポーション(粗悪)の20倍もの濃度が欲しく、薬草が大量になければ制作できないのだ。しかも…ポーションを作れる錬金術師の大釜は一台しかなかった。薬草を水を入れるだけだが…その容量には限界があった。一度はクリメアがポーションを作って見せて落ち着いた市場も…ポーション粗悪と、普通が分量で違うために品質が安定せず、しかも20GPのポーションが500GPという高額になったため。市民が暴動を起こすことになる。そしてその急先鋒となったのは回復魔法で疲弊した教会と、宰相だった。
 宰相はダンジョンの経営が壊滅的になり…数回冒険者ギルドと会合を持ったが…ポーション粗悪の作成のために人員を派遣して欲しいと言われると、それに貴族の全員が反発した。ポーションを作るのはダサい、かっこ悪いとなっていたため、誰も生産する仕事を受けなかったのだ。その上ポーションの値段は十倍以上の高騰が決定してる。今まではマリモッサー子爵だったために品質にある程度は文句を言って調整できたポーション生産も侯爵以上が作るとなると…鑑定さえ無礼打ちにされかねず鑑定さえできない環境になることは明白だった。かといって粗悪を作るのは今の原価に微量の手数料しか載っていないポーションを作る商人は誰も名乗りを上げなかった。そしてその…ポーション不足のクリメアの名前が…恨みの対象になった。クリメアが普通ポーションを開発してしまったために王家が狂い、冒険者ギルドが閉まったのだと。その為、ストーンフォールド公爵の家に暴徒が押し寄せた。がこれが…さらに悪循環に手を貸すことになった。この暴徒がクリメアを非難しているのを見て。ストーンフォールド公爵が暴徒を抑えている衛兵ごと暴徒を攻撃魔法で全員焼き払ってしまったのだ。これに巻き込まれる形でプレイヤー数名が死亡。これがSNSで非難の嵐となる。
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