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第21章 薔薇と白い月(ダークファンタジー)
第997話 普通に仕事をしたはずなのに恨まれることはよくある
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まあ、授業も佳境。リューネがやってきたのは一か月後だった。それにリーメ君、鬼ちゃんもレシピを持って来ていた。
「まさかこれのレシピって、化学なの?」
リューネさんが紙を持って来ていた。
「そうだぞ。レシピの本を見せてもらえばわかるぞ。それを代行しているだけだ。後は簡略的ギミックだ。」
「でもすごいわね。ギルドに言った時、この紙・・・銅貨一枚だったわよ。でも、使い方分かったの…最近って言ってたわよ、どういう事?」
「貴族ならではのお世辞では?」
「何か微妙にやらかしてる気がしてね。」
「さて、やるレシピはこれ。」
3人が出したのは…鉛筆だった。
「これで…鉛筆を削っても成立するのよね。」
「そうだな…。」
実はこのゲームの世界は中世だが所々が、現代だ。当然。鉛筆もある。私も使っている。紙も普通のAB規格の紙が置いてある。B5とかだ、鑑定にも出る。そして鉛筆削りもあるが…。
「ふむ、確かに成立する。一番安いレシピだ。」
3人は魔石と鉛筆を入れると、ちゃんと削れて戻ってきた。
「よし、合格だ。」
「「「やったー!」」」
3人が手を叩いて喜んでいた。
「でもなんて安くしたんだ。何でもいいんだぞ。」
「いやあ、レシピ本とか、高くてね。で、この子達に合わせたらこうなったのよ。でもこれ、買えるの?」
「まあ、そうだな、買える。そしてこいつを育てば秘伝の本さえ作れば、レシピの再現が簡単なんだ。それが売りだ。」
「でも改良って…あ…。そう言う事か!」
リューネさんは何かに木が継いだようだ。
「そう、新しいレシピを書いて入れたんだ。大釜にな。」
その言葉に場の全員が…井原以外がぞくッと来ていた。
「本当に…可能性があるのね。大釜には。」
リューネ達が井原と話し合っているとき、王城では王都、王子、そしてクリメアの父、ストーンフォール度公爵が、自分の娘の持ってきたポーションを囲んで会議をしていた。それがこの”ポーション(普通)”である。この世界において、その製法の観点で、これだけ回復できるポーションは表向きでは開発されていなかった。
「これは、クリメアが作ったのか。」
王が驚いているのは今まで既存のポーションより回復力が高く、これを量産できれば、市民の生存率も軍隊の力もダンジョンの防衛も簡易になる。
「ああ、そうだ、流石だ、光魔法を使えるからな、これはもう喧伝して、聖女に決定だろう。」
「確かにそうだな。…これはお主…。」
「そうだ、聖女を確定すべく・・・ショボいポーションしか作らないマリモッサー家を…王家反逆で処刑しよう。」
「いや、今まであそこのポーションに助けられた人が多いんだ。やめておけ。」
「お前、先ず貴族を淘汰すべきと言っていたじゃないか。」
「鳥潰しはしないが、ポーションをクリメアに作らせるのか?あの地味な草たたきを?」
「…確かに、そんなことさせたらあの玉のような皮膚がダメになる。だめだ。」
「流石、クリメアだな。」
王子も手放しで喜んでいた。
「まあ、仕方ない、錬金貴族の地位を剥奪し、お前がポーションを作るのか?」
「あんな儲からない商売なんで誰がするか。」
「ならどうする?」
「錬金貴族だけ剥奪だな。男爵に降下させる。」
「それでいい。クリメアもきっと喜ぶはずだぞ。」
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これで今年の分は終わりです。今年の一年見ていただきありがとうございます。一月一日は休ませてもらい二日から、いつものペースで上げさせてもらいます。今年も一年、お疲れさまでした。
「まさかこれのレシピって、化学なの?」
リューネさんが紙を持って来ていた。
「そうだぞ。レシピの本を見せてもらえばわかるぞ。それを代行しているだけだ。後は簡略的ギミックだ。」
「でもすごいわね。ギルドに言った時、この紙・・・銅貨一枚だったわよ。でも、使い方分かったの…最近って言ってたわよ、どういう事?」
「貴族ならではのお世辞では?」
「何か微妙にやらかしてる気がしてね。」
「さて、やるレシピはこれ。」
3人が出したのは…鉛筆だった。
「これで…鉛筆を削っても成立するのよね。」
「そうだな…。」
実はこのゲームの世界は中世だが所々が、現代だ。当然。鉛筆もある。私も使っている。紙も普通のAB規格の紙が置いてある。B5とかだ、鑑定にも出る。そして鉛筆削りもあるが…。
「ふむ、確かに成立する。一番安いレシピだ。」
3人は魔石と鉛筆を入れると、ちゃんと削れて戻ってきた。
「よし、合格だ。」
「「「やったー!」」」
3人が手を叩いて喜んでいた。
「でもなんて安くしたんだ。何でもいいんだぞ。」
「いやあ、レシピ本とか、高くてね。で、この子達に合わせたらこうなったのよ。でもこれ、買えるの?」
「まあ、そうだな、買える。そしてこいつを育てば秘伝の本さえ作れば、レシピの再現が簡単なんだ。それが売りだ。」
「でも改良って…あ…。そう言う事か!」
リューネさんは何かに木が継いだようだ。
「そう、新しいレシピを書いて入れたんだ。大釜にな。」
その言葉に場の全員が…井原以外がぞくッと来ていた。
「本当に…可能性があるのね。大釜には。」
リューネ達が井原と話し合っているとき、王城では王都、王子、そしてクリメアの父、ストーンフォール度公爵が、自分の娘の持ってきたポーションを囲んで会議をしていた。それがこの”ポーション(普通)”である。この世界において、その製法の観点で、これだけ回復できるポーションは表向きでは開発されていなかった。
「これは、クリメアが作ったのか。」
王が驚いているのは今まで既存のポーションより回復力が高く、これを量産できれば、市民の生存率も軍隊の力もダンジョンの防衛も簡易になる。
「ああ、そうだ、流石だ、光魔法を使えるからな、これはもう喧伝して、聖女に決定だろう。」
「確かにそうだな。…これはお主…。」
「そうだ、聖女を確定すべく・・・ショボいポーションしか作らないマリモッサー家を…王家反逆で処刑しよう。」
「いや、今まであそこのポーションに助けられた人が多いんだ。やめておけ。」
「お前、先ず貴族を淘汰すべきと言っていたじゃないか。」
「鳥潰しはしないが、ポーションをクリメアに作らせるのか?あの地味な草たたきを?」
「…確かに、そんなことさせたらあの玉のような皮膚がダメになる。だめだ。」
「流石、クリメアだな。」
王子も手放しで喜んでいた。
「まあ、仕方ない、錬金貴族の地位を剥奪し、お前がポーションを作るのか?」
「あんな儲からない商売なんで誰がするか。」
「ならどうする?」
「錬金貴族だけ剥奪だな。男爵に降下させる。」
「それでいい。クリメアもきっと喜ぶはずだぞ。」
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これで今年の分は終わりです。今年の一年見ていただきありがとうございます。一月一日は休ませてもらい二日から、いつものペースで上げさせてもらいます。今年も一年、お疲れさまでした。
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