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第21章 薔薇と白い月(ダークファンタジー)

第991話 薔薇と白い月(2) 授業やれるのはうれしいけど二日で卒業。

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「よろしくお願いします。」
 次の都市、なぜか私の元には二人、クリメアとアンジェがこの学部を受けることになり、その付き添いとして…どう見ても悪役令嬢の部下として不適格であろう、リーメ君と鬼ちゃんという二人の付き添いの4名が授業を習いに来ていた。ついでに全員分の錬金術の大釜は朝着た時に魔法で作成した。基本材料は魔石と土だからな。
「「「「よろしくお願いします!」」」」
「と言ってもこの学部、最短一日で学位が取れるぞ、」
 呆れて椅子に座る。
「え?そうなんですか?}
「そこにある大釜は、改良版で、作業はずいぶん簡略化したんだ。そうだな、ナイフの使い方程度の知識でいい。」
 その言葉に…全員が目の前の大釜を見る、4基そろえるのはMP結構いるんだぞ。ついでにドランは創業したのでこっちには来ない。
「そいつには新式の薬草からポーションを作るレシピが書いてある、作り方も非常に簡単だ。」
「そんなに簡単なの?」
「ああ、薬草と水を入れればいい。後ビンを作成する機能があるから砂か…薪でもいればいい。終わり。」
 そう言うと、私はその辺の草をつまんで後は、薪も持って来て入れた。そして大釜が反応して、木の瓶が水に浮かんでくる。
「は?」
「いやいやいや。」
 全員ありえないという顔になった。
「その位簡略化した。で、注意点は材料が足りないと、大体1時間で内部の物質が魔石に変換され、大釜内の燃料として備蓄されるし、また、科学で存在する”化学合成分離型化合法”は機能しない、内部で余った材料は全て魔力に変換するからだ。」
「そんなに簡単なら、なんで流行らないの?」
「ここの連中は聖女さえいれば病院もいらないというのが、貴族の考え方だ。回復魔法がすべてであり、水にしろなんにしろ回復魔法がありさえすればすべて解決する。平民に回復魔法はなくしかも魔法自体が少数だ。だから民間ではポーションが主だ。だが、そこは価格が制定されていて、格安でしかポーションは販売できない。だから人気がない。」
「安いんだ。」
「まあ、大体…ポーション一本銅貨2枚。ゲーム中で言う20Gだ。ハイポーションでも500G・・・銀貨5枚だ。エリクサーとかもあるだろうが、聖女がいれば回復するので、エリクサーやその他の病気を治す系のお薬は、銀貨3枚が限度だ。で、そこまで安い癖に手間がかかるので錬金術は不人気だった。」
「でもあんたは改良したんでしょ。」
「ああ、元々のポーションのレシピは無駄が多すぎたんだ。まず必要割合をきっちり測ったうえで投入しビンも入れる。そうして大釜を混ぜると完成されるが、これが品質に応じて量が変化する上にどれだけ入れて…余った分は全部消滅するんだ。こんなの、ロスが多すぎて商売にならん。」
「じゃあ、このポーションは?」
「単純に今の名前は鑑定してもらえばわかるが、濃縮薬草汁だ。そいつを水で薄めればポーションになる。」
 ポーションの瓶を取り出すと、ボトル内に水を入れて薄めてビンに注ぎ入れる、
「でだ、君たちには薬草を取ってきて、その鍋に突っ込んで、ポーションを作って欲しい。それができれば、学校に規約された試験含め全部の工程が終わる。で、完成品を持って来て鑑定みてポーションなら終わりだ。後期の内容に移る。では、初め。」
 私は椅子に座り、待機する事にした。
「えっと、薬草ってどこよ?とれる場所は?」
 アンジェが手を上げるが全員理解不能という顔だ。
「ゲームの知識を使ってくれ。最短で30分以内には終わるからな、これは。」
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