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第21章 薔薇と白い月(ダークファンタジー)
第978話 薔薇と白い月(2) 詠唱も癖と思い込み
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それから道中で、簡単に魔法を教わった。そしてその中で見せてもらったのが…”詠唱辞典”だ。詠唱を魔法毎に検証したもので、魔法の研究に使っている、
「一応、詠唱もあるみたいだから、そのスキルの”無詠唱”と、本当の”無詠唱が違う”から始めよっか。」
「どういう意味だ?」
「これを解析したのはナギサなのよ。ナギサはスキルがないのに、無詠唱魔法が使えるのよ、で聞いてみたのよ、やる方法を。そしたら”魔法を使って動作を丸ごと覚えて体で慣らした”というのよ。で、研究していくと、スキルの無詠唱はスキルを強化する構文を最初から付けている状態なのよ。例えば強い魔法のとか、そう言う文章ね。で、ナギサのは…魔法そのものを練習で動作とかに紐付けて動作を覚えたの。その動作も含めて、ジャンプはもう…彼女は無意識でも発動するそうよ。但し、欠点もあると彼女は言っていたわ。これは、今後の魔法においても最重要だったのよ。」
「…どういう事?」
「その動作に必要な物が無いと、魔法を一時的でも使えなくなるのよ。例えば剣を振ると刃風でウィンドアローが出るなら…剣が無いとウィンドアローができないと思い込んで、使えなくなるの。まあスキルがあれば使えると思えば、、修復はできるけど、冷静にならないと無理。」
「癖か…。」
「そう言う事。対策も知っているようだけど、これで注意して欲しいのは…この癖に回復魔法と、治癒系を入れるのが厳禁なのよ。」
全員がゴーレム車に乗りながら…お茶を飲んで聞いているが、その辺はよく異世界転生物であるな。
「過回復という現象で、病気になりやすいのよ。自分で回復魔法を自分に掛けるのは病気、打撲までにすることも、聖女教では教えてるわ。」
「何でじゃ?」
「それが頭が混乱して、変な風にくっつくからよ。それも癖とかと一緒で、傷を負うと普段通りの事が出来なくて、MPの極度消費とか変な癖がつくのよ。で、ナギサに聞くと人を治す人だけは。別がいいっていう話。」
「確かにな…。」
「で、練習をすると、動作に紐就くように…後は練習で威力と形状とか変化するらしいのよ、ある程度、だからイメージもあるけど反復練習も欲しいわけ。」
「でもそれでは詠唱の意味がないではないか?」
「だから、スキル、今は言語かな。その詠唱効果は言語による出力される側の加工だと見える、これもなんかありそうなんだけど、ここまでなのよ、解析できたのは。」
「スキルは奥が深いのぉ。」
「スキルの効果と、付随する者か…。」
「一応、科学とかの知識がある場合、その効果で魔法の威力が上がるとか、そう言うのは確認しているの。魔法も知識が無いとなんの役にも立たないみたい。その分、分かってきたのは私達は知識だけでも、相当下駄履いてるのよ。無意識下で。」
「確かに…。」
「まあ、どちらにしろ…ナギサが言うには…どうもその辺結構優遇されているらしく、基本動作とか、後剣術の癖は全部残っていたそうよ。だから言うほど、スキルが無くても不利にはならないみたいね。で、ナギサは考えた訳、そこで…魔法と剣術の融合よ。」
「どういう事だ、繋がらないんだが?」
「元々三日月流って、あらゆる武術を学び、あらゆる武器を学び、そこから最適解を見つけるという武術なのよ。剣のみならず、銃も、マシンガンも、ボウガンも、全部やっていたそうよ。」
あのナギサも…変なところで凄いんだな…
「…あいつ凄い。」
「それは幅広いのじゃ。」
「で、魔法も当然武器なわけ、彼らからしたら。そこで生み出されたのが刃風。風の刃を射出して切り裂くという、三日月月光の必殺技よ。ナギサは移動して攻撃する”3歩”だったらしいけどね。」
「散歩?」
「まず格闘術のダッシュで一歩。そして伸ばした影を使った影移動で2歩目。そして三日月流払い抜けである”払い残月”で3歩目。その間の体の捌きまであるそうよ。そして一気に相手の懐に入り
一撃で仕留める。その全部で”風魔法のジャンプで加速し、MPは消耗するものの、超高速で移動できるって事らしいの。」
「そんなこと喋ってもいいのかのぉ?」
「んー。彼女が言うには…この程度なら初歩だそうよ。これを態勢を維持しつつ打ち込む”反し3撃”とか、そっちの方がヤバいみたいね。そしてその攻撃で相殺もやるし、魔法も切るから。」
「そこまで私は戦闘狂ではないが…確かに思い当たる節があるな、職人は体で覚え、最適化し、最終的には考えないでもその動作ができるという、そこまで落とし込んだのだろう。」
「で、魔法も同じで、落とし込めれば・・・無詠唱ができるらしいわ。というか、元々魔法は無詠唱が基本で、詠唱は強化のための手段だからね。」
たしかに、そう言えばそうだな。その辺をはき違えるといろいろ困りそうだが、覚えておいて損はないな。
「一応、詠唱もあるみたいだから、そのスキルの”無詠唱”と、本当の”無詠唱が違う”から始めよっか。」
「どういう意味だ?」
「これを解析したのはナギサなのよ。ナギサはスキルがないのに、無詠唱魔法が使えるのよ、で聞いてみたのよ、やる方法を。そしたら”魔法を使って動作を丸ごと覚えて体で慣らした”というのよ。で、研究していくと、スキルの無詠唱はスキルを強化する構文を最初から付けている状態なのよ。例えば強い魔法のとか、そう言う文章ね。で、ナギサのは…魔法そのものを練習で動作とかに紐付けて動作を覚えたの。その動作も含めて、ジャンプはもう…彼女は無意識でも発動するそうよ。但し、欠点もあると彼女は言っていたわ。これは、今後の魔法においても最重要だったのよ。」
「…どういう事?」
「その動作に必要な物が無いと、魔法を一時的でも使えなくなるのよ。例えば剣を振ると刃風でウィンドアローが出るなら…剣が無いとウィンドアローができないと思い込んで、使えなくなるの。まあスキルがあれば使えると思えば、、修復はできるけど、冷静にならないと無理。」
「癖か…。」
「そう言う事。対策も知っているようだけど、これで注意して欲しいのは…この癖に回復魔法と、治癒系を入れるのが厳禁なのよ。」
全員がゴーレム車に乗りながら…お茶を飲んで聞いているが、その辺はよく異世界転生物であるな。
「過回復という現象で、病気になりやすいのよ。自分で回復魔法を自分に掛けるのは病気、打撲までにすることも、聖女教では教えてるわ。」
「何でじゃ?」
「それが頭が混乱して、変な風にくっつくからよ。それも癖とかと一緒で、傷を負うと普段通りの事が出来なくて、MPの極度消費とか変な癖がつくのよ。で、ナギサに聞くと人を治す人だけは。別がいいっていう話。」
「確かにな…。」
「で、練習をすると、動作に紐就くように…後は練習で威力と形状とか変化するらしいのよ、ある程度、だからイメージもあるけど反復練習も欲しいわけ。」
「でもそれでは詠唱の意味がないではないか?」
「だから、スキル、今は言語かな。その詠唱効果は言語による出力される側の加工だと見える、これもなんかありそうなんだけど、ここまでなのよ、解析できたのは。」
「スキルは奥が深いのぉ。」
「スキルの効果と、付随する者か…。」
「一応、科学とかの知識がある場合、その効果で魔法の威力が上がるとか、そう言うのは確認しているの。魔法も知識が無いとなんの役にも立たないみたい。その分、分かってきたのは私達は知識だけでも、相当下駄履いてるのよ。無意識下で。」
「確かに…。」
「まあ、どちらにしろ…ナギサが言うには…どうもその辺結構優遇されているらしく、基本動作とか、後剣術の癖は全部残っていたそうよ。だから言うほど、スキルが無くても不利にはならないみたいね。で、ナギサは考えた訳、そこで…魔法と剣術の融合よ。」
「どういう事だ、繋がらないんだが?」
「元々三日月流って、あらゆる武術を学び、あらゆる武器を学び、そこから最適解を見つけるという武術なのよ。剣のみならず、銃も、マシンガンも、ボウガンも、全部やっていたそうよ。」
あのナギサも…変なところで凄いんだな…
「…あいつ凄い。」
「それは幅広いのじゃ。」
「で、魔法も当然武器なわけ、彼らからしたら。そこで生み出されたのが刃風。風の刃を射出して切り裂くという、三日月月光の必殺技よ。ナギサは移動して攻撃する”3歩”だったらしいけどね。」
「散歩?」
「まず格闘術のダッシュで一歩。そして伸ばした影を使った影移動で2歩目。そして三日月流払い抜けである”払い残月”で3歩目。その間の体の捌きまであるそうよ。そして一気に相手の懐に入り
一撃で仕留める。その全部で”風魔法のジャンプで加速し、MPは消耗するものの、超高速で移動できるって事らしいの。」
「そんなこと喋ってもいいのかのぉ?」
「んー。彼女が言うには…この程度なら初歩だそうよ。これを態勢を維持しつつ打ち込む”反し3撃”とか、そっちの方がヤバいみたいね。そしてその攻撃で相殺もやるし、魔法も切るから。」
「そこまで私は戦闘狂ではないが…確かに思い当たる節があるな、職人は体で覚え、最適化し、最終的には考えないでもその動作ができるという、そこまで落とし込んだのだろう。」
「で、魔法も同じで、落とし込めれば・・・無詠唱ができるらしいわ。というか、元々魔法は無詠唱が基本で、詠唱は強化のための手段だからね。」
たしかに、そう言えばそうだな。その辺をはき違えるといろいろ困りそうだが、覚えておいて損はないな。
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