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第21章 薔薇と白い月(ダークファンタジー)
第935話 薔薇と白い月(2) 暴走するNPC
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まあこういう事があるさ。と諦めつつ、今後の計画を立てることにした。ついでにこっそり研究素材として偽装して、青鳥の聖衣2枚は保存した。
「でもマスター。いいんですかこれ?」「
「そうだのぉ。」
「もともと予定通りだ。気にするな、レベリングも出来た。」
そう、元々計画として戦闘で表に立ってレベリングしてもらうミヨちゃんとオウルしか…この青鳥の聖衣着れない。一応ミラージェとかも着れるがレベリングに行くにしても盾は絶対欲しい。そこでエプロンを付けて聖衣をメイド服として改造し、色も青に近い藍色にしておいた。こうして外見としてあり得ない使い方になった聖衣2着しか残らなかった。但し強制力恐るべしだな。何があっても儲けさせなくないみたいだ。が、目的であるレベリングも終わり、後はメンバーを順々にレベリングさせるだけだ。
「でも腹立つのぉ。」
「ですね、これは流石に…。」
メイド含め全員が頷く。
「これが設定の力らしい、設定を逸脱させない力だ。その為ならどんなカット方法でも、行う、強奪でもな。でも兵士に逆らえば貴族としての地位もなくなる、」
「でも、努力を無に帰すとか、これはゲームの楽しみを奪っていませんか?」
シオリさんも危機感が分かってきたようだ。そう、このままだとレベリングしても平民は平民のままで動かないのだ。貴族でさえこれなのに平民はもっと厳しい。
「すいませんが…上司から…しりぬぐいの話が来ました。今回のシナリオ暴走を憂い、ロールバックを行う事になりました。」
いきなりの声に振り替えると、ハーリスさんがいた。
「どういう事だ?」
「どうも公爵令息が暴走しています。今全ダンジョンの閉鎖を行っています。魔王の封印を守るためには聖女以外全ダンジョンを立ち入り禁止にすると。」
「それって・・・。」
「一応ゲームは進行しますが…。私たちの契約順守違反となり、罰則が適応されかねません。それにダンジョンからのドロップを奪う貴族なんて報告されれば今後のイベント運営に致命的な欠点が現れるでしょう。」
「分かっていたのか。」
そう、ゲームにおいてアイテムなどの剥奪は”オフゲーのみのしかも悪習だ。プレイヤーのやる気を極めて減衰させる、TRPGでは禁じ手の一種がゲームのスタート地点以外での”剥奪スタート”だと言われるくらいだ。やった瞬間卓が崩壊する。そのレベルなんだ、奪われるって事は。
「だからこそ…今回の件でロールバックを行います。これは又、作業が増えます。」
「この件に関して、だれか…ダンジョンマスターに指定して…進行したほうがいいのでは?」
「それも視野に入れます、それではロールバックを行います。ここに謝罪申し上げます。」
そう言うと、彼女は去っていった。そして懐が膨らんだ気がするので確認すると…インベントリがあった。…中味もある、
「マスター。」
「どうにか助かったようだ、今日は…カードを見ると一日だけ巻き戻っている。ただ、油断はできん、」
時間も操れるのか…あの人は。
「ただやることは変わらん。盾は預ける、明日からミラージェと、フェルミィのレベリング頼んだ。私は…領地に向かう。納品頼んだぞ。」
明日奪られるなら、今日のうちに領地に逃げよう。それが…一番楽だ。
「でもマスター。いいんですかこれ?」「
「そうだのぉ。」
「もともと予定通りだ。気にするな、レベリングも出来た。」
そう、元々計画として戦闘で表に立ってレベリングしてもらうミヨちゃんとオウルしか…この青鳥の聖衣着れない。一応ミラージェとかも着れるがレベリングに行くにしても盾は絶対欲しい。そこでエプロンを付けて聖衣をメイド服として改造し、色も青に近い藍色にしておいた。こうして外見としてあり得ない使い方になった聖衣2着しか残らなかった。但し強制力恐るべしだな。何があっても儲けさせなくないみたいだ。が、目的であるレベリングも終わり、後はメンバーを順々にレベリングさせるだけだ。
「でも腹立つのぉ。」
「ですね、これは流石に…。」
メイド含め全員が頷く。
「これが設定の力らしい、設定を逸脱させない力だ。その為ならどんなカット方法でも、行う、強奪でもな。でも兵士に逆らえば貴族としての地位もなくなる、」
「でも、努力を無に帰すとか、これはゲームの楽しみを奪っていませんか?」
シオリさんも危機感が分かってきたようだ。そう、このままだとレベリングしても平民は平民のままで動かないのだ。貴族でさえこれなのに平民はもっと厳しい。
「すいませんが…上司から…しりぬぐいの話が来ました。今回のシナリオ暴走を憂い、ロールバックを行う事になりました。」
いきなりの声に振り替えると、ハーリスさんがいた。
「どういう事だ?」
「どうも公爵令息が暴走しています。今全ダンジョンの閉鎖を行っています。魔王の封印を守るためには聖女以外全ダンジョンを立ち入り禁止にすると。」
「それって・・・。」
「一応ゲームは進行しますが…。私たちの契約順守違反となり、罰則が適応されかねません。それにダンジョンからのドロップを奪う貴族なんて報告されれば今後のイベント運営に致命的な欠点が現れるでしょう。」
「分かっていたのか。」
そう、ゲームにおいてアイテムなどの剥奪は”オフゲーのみのしかも悪習だ。プレイヤーのやる気を極めて減衰させる、TRPGでは禁じ手の一種がゲームのスタート地点以外での”剥奪スタート”だと言われるくらいだ。やった瞬間卓が崩壊する。そのレベルなんだ、奪われるって事は。
「だからこそ…今回の件でロールバックを行います。これは又、作業が増えます。」
「この件に関して、だれか…ダンジョンマスターに指定して…進行したほうがいいのでは?」
「それも視野に入れます、それではロールバックを行います。ここに謝罪申し上げます。」
そう言うと、彼女は去っていった。そして懐が膨らんだ気がするので確認すると…インベントリがあった。…中味もある、
「マスター。」
「どうにか助かったようだ、今日は…カードを見ると一日だけ巻き戻っている。ただ、油断はできん、」
時間も操れるのか…あの人は。
「ただやることは変わらん。盾は預ける、明日からミラージェと、フェルミィのレベリング頼んだ。私は…領地に向かう。納品頼んだぞ。」
明日奪られるなら、今日のうちに領地に逃げよう。それが…一番楽だ。
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