魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

どたぬき

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第21章 薔薇と白い月(ダークファンタジー)

第927話 薔薇と白い月(2) 神は会話をした後にすべてを見ている

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 井原にとって努力は当たり前の事だった。それを否定される人生…好きではない、がある意味…許されている場所から取り掛かろう。元々この世界はレベリングを行いその経験値を本体に流すのが目的だ。ただ、ポーションからの収益を現実化できれば…作業を簡略化できる。そう思いながら、レシキ販売の為の試作品を魔法で作っていく、…レシピブック自体はインク込み、分裂した助手を入れて一気に書き写し…一応ポーション計10種のゲーム本編用レシピ。そして薔薇と白い月の2で追加された”料理レシピ”に関して10品…書いていく、書かれているのは”目玉焼き”、”緋鳥の丸焼き”、”串焼きギュ―”、”チーズ”、”チーズケーキ”、”紅茶”、”ショートケーキ”、”ベイクドクッキー”、”コース料理”、”豪華なディナー”である。この内チーズ以降は全てイベントアイテムで卵含めダンジョンの奥地で…王都のダンジョンの5F以降にいる”緋鳥”という鳥らしい。そのモンスターを狩りまくり、卵を集める必要がある。で、この本を大釜に入れれば料理ができるわけだ。ただこの大釜非常に欠点がある、それは”水に弱い…変質しやすい素材を投入できない”という事である。工程の加工に調理器具や科学機器の代わりに水を用いる。水流で疑似的にその道具を真似る工程があるのだが…それが非常に問題だ。・・・-メールが来た。
『運営より私信通信を行います。報酬を払いますのでそこの料理ブックを加工できる”大釜”を完成させてください。原作再現に必須なので、早急に。』
 …何かあるのか…というより運営はこっちも監視しているのか。諦めて開発の手順を考える。一番簡単なのはダークボックス加工を記録したダークボックスに投入しその工程をさせる事だ。但しそのためにはいいくつの難題がある、どうやって…
「まずメールを打つか…。」
『この件に関してはゴーレムの生成において改良がほしく、現行の設備では機能しません。なので開発は無理だと思われます。』
 …ダークボックス加工を持ったゴーレムを回路に埋め込み。魔力等を与えて加工すればできない事はない、但しそのためには”闇魔法レベル6と関連スキル”を持った極小ゴーレムの開発が欲しい。が、そんなものは無理だ。設備も無ければ政策委多大なコストがかかる、しかも大方使用させれば魔力が足りない。
『運営より私信通信を行います。設備がない場合、手順書及び工程表を撮影してください。こちらで実験を行い可能か判断します。』
 …恐ろしいな…。それを分かった上での話か…。一往設計図を書いてそれを依頼の項目があるので、そこで写真に撮り送信…と。
『運営より私信通信を行います。現在確認いたしました。仕様に数十の不備があるものの、試験運用なら可能と判断しました。ご協力感謝します。』
 …あっという間の事だった。そして、報酬が入るそうだが…
『とりあえずの報酬として、試作運用気を街中に配備…そしてあなた様にはそれの水なしバージョンを説明書付きで送付します。』
 …ギルドカードが光ると現れたのは…小さいポシェットだ。

井原式携行錬金窯TIPS:イベントリの改良版で内部でアイテム加工機能が付いている、このポシェットの入り口に空間接触できるアイテムならすべて加工可能。但し加工には魔石の補充が欲しく、レシピはダークボックスに保存したレシピが書かれた本を参照する。又器具が欲しい工程はそのアイテムをすべて入れていないと機能しない。ダストボックス処分補充機能アリ。

…流石に完ぺきな仕事だ。頭が理解追い付かん。これの水を張った”偽装版”が町中に配備され、レシピも全部変更されたのか…しかもこれどこに魔導回路があるんだ?全然わからん。魔改造されすぎだろ。これ。書いた時の大きさは…大釜+1mの機構部分で、4mあったはずだぞ。それをここまでコンパクトにしたのか…。…まあいい本を買って投入しておこう。頭がこれの制作を拒否するぐらい…これの制作は無理だと…感じてしまった。
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