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第21章 薔薇と白い月(ダークファンタジー)

第924話 薔薇と白い月(2) 獅子身中の虫がいる。

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 その日の夜、キールは寄宿舎なので、全員で情報交換を行った。
「キールおぼっちゃまがプレイヤーで、しかも、こっちと面識なし。後草原同盟とドラン。厄介な。」
「ですね。」
「それは困ったのぉ。あとイーハの関連で数人来るかもしれないのぉ。」
「今は忙しいだろうが、いつかは来るな。後ダンジョンに潜ってレベリングを行う。三日後だ。私は半年ほど時間が空いたからな。その間にレベリングを行い。私を強くする。…私はどうも学校にいてはいけないらしいからな。この半年間は。」
 そう、設定が放蕩なので、学校に…設定的に入れなくなる。強制力が働くのだ。ならそれを利用する。
「でもダンジョンはどこにします?」
「人手が少なく…暴れやすいダンジョン…海岸の洞窟を選ぶ。その前に私はポーションのレシピを完成させる、」
 最近アンチョコになったイセカイテンセイ化学本の2ドランが持っていた”サルでもわかって異世界でも使えるチート100”という…雑なネーミングの本だ。これには蒸留の方法が載せられていた。これを使いポーションの濃度を上げられる。
「ミヨちゃん、できれば正式な召喚状でリリアを呼んできてくれないか、次の土日でいい。そこで全部の準備をすます。」
「はいー。」
「フェルミィは…ミラージェと交代にしつつ近場のダンジョンでレベリングを頼む。変身で入れ替わるのが可能ならそれで行く。」
「了解ですぅ。」
「すごいテキパキしてます。流石井原。」
「あまり見せたくないがな。」
「で、他の者は薬草を集めてくれ。で、ポーションを作る。」
「はっ。」
「シオリは…ばれない程度に全員のスケジューリングと食料などの管理を頼む。特にポーションを市場に流す際価格調整は必須だ。」
「はっ。」
「ちゃんと給料は出すから。後、そっちの要件がある場合はそっちを優先してくれ。但し歩合制だからな。そこははっきりさせておく。」
「分かりました。」
「オウルは思い出召喚のあれを買って来てくれ。必須だ。」
「分かったのだのぉ。」
 そう、必須のアイテムが分かってくれば、どうにかなるはず。
「…でも聞き程の事からすると私はもう…。」
 ミラージェの意見もわかる。外に出たくても一番目立つのが大方ミラージェだ、顔見知りも多いが一番困るのが…
「ミラージェが一番外に出ると危ない。そこでフェルミィや、エージェント使って本を買いに行かせ…次回のイベント用の本の選定と、暇があるならレベリングも頼む。」
「分かりました。」
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