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第20章 それは柴崎エナリシア
第913話 無駄な借金は無駄に経済をロスさせる、
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やってきたのは黒川たちのダンジョン最奥のエリアである、親方屋敷。畳敷きに庭園がある日本家屋だ。非常に豪華で作るに苦労した覚えがある、ここに通されるのは私達だからこそだが、急ぎなので私と鳥海。向こうは黒木と秘書の2名だ。
「どういう事だ?まさかうちのやることにケチを付けに来たんじゃ?」
「ふざけるなボケ!」
鳥海の一括まで、まあ普通にあるな。
「…貴様!」
「…相手が悪いだわさ。競りから降りて隣の主人公に差し替えるだわさ。」
「どういう事だ?」
「相手はパンダだわさ。…端的に言えばギルドそのものが落としに掛かってるだわさ。」
「…本気か!それ!」
「相手の資金は青天井だわさ。そんな相手に挑むのは馬鹿だわさ。」
流石に融資して、その後にふいにされては…借金漬け計画は破綻する。
「ぐぐぐ、父としての威厳が!」
「…それでこの組織売るだわさ?その位の相手だわさ。相手は。」
そう、忘れてはいけない。魔人連合は地味に能力も資金力も安定していないのだ。こっち相手は融資が焦げる(借金を返してもらえない)と判断しているが、それでも貸し付けるのは、どの結果だろうがこちらに損はないからだ。そしてサンテに聞いてみると、細かい貸し借りはコア間では結構やっており、その値も維持費として計上される、なので無理な建設をすると、その建築のつけは他所から素材を回してもらうという商取引での維持費高騰になるらしい。なのでヤバいならコアが判断して勝手にいろんなものを売りつけてでも破産を防ぐだろう。が、こっちが焦ったのは別の件だ。正確にはこのままだとこっちの27億は使われなかったので返却となるのだ。それは借金漬け計画的に不味い、なのでセールストークをしに来た感があるのだ。目標もある、できるはずだ。
「…少し待て、フラワーに聞いてくる。」
そう言うと、どすどすと、黒川は席を立った。但しうかつなことは言えない、相手のコアは当然こっちを監視しているのだ。相手の体内にいるくらいの感覚でないと相談も出来ない。
「でもまあ、ちょっと甘いお父さん過ぎるだわさ。27億DPは生半可なDPじゃないだわさ。」
確かにそうだ、タンジョン経営もあるが、安定為に5年くらいは様々な努力を行ってきた。その上で出来たのが、この収益だ。それをこうも簡単に使われるのは…腹が立つな。
「お父様、その話初めて聞きましたわ。」
「お待ちくださいお嬢様。」
秘書の人を連れてやってきたのは…黒川美玖、ある意味この魔人連合の主でもある。噂によると、黒川が王宮を辞退したのは美玖に対して求婚が多くてそれを聞いた黒川がキレて王宮を辞退したという話が、商人図手に聞こえてくるぐらいだ。それ位娘を敵愛している、娘は今は健康的で美しく、洗練された美人だ。鳥海みたいな見ているだけで劣情を催させるほどではないが、その美しさは花にたとえれるだろう、そして何よりこの国は奴隷制があった関係で、そう言う女性の素の美しさには敏感なところがある、現魔王国国王のレオンも今でも信用しているらしいが、娘がまともな性格であり、正常な判断だというところが唯一だろう。
「私は普通に入りたいだけですわ。そんな主人公なんてむしろ害悪ですわ。」
でもどう見てもこっちは悪役お嬢様なんだよな。
「いや、きっと合うはずだ!」
「…ちょっと待ってくれないか…この子に主人公の地位を渡すのか?」
私は呆れて美玖を見つめる。
「私はこんな多額の金額を使っての褒章はいらないですわ。その金があるくらいなら、民にばらまけばまだいい結果になりますわ。」
…確かにそうだが…それはそれで問題があるな。
「いや、人間は今回参加できないはずなんだが、もう美玖さんはモンスターになったのか?」
「・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
全員の空気が凍った。規約では勇者大下でさえ無理だったのに、人間を送り込むことはできないだろう。どうするつもりだったんだ。
「人間って止めれますの?」
「不老になって、飽きてもダンジョンに縛られるなら…可能だ。ただして特定のモンスター種に限られるし、そのモンスター特性に性格とかが引きずられるがな。」
「…それマジか?というか、人間ではいけないのか?」
黒川の顔がしかめっ面になっている、
「私の部下の中で、送り込みたい人間がいてな、そこで話をしたところ無理だと言われた。」
「…すまない、美玖。」
「分かりました、むしろ良くとどまってくれて、ありがとう。」
黒川親子が抱き着いて涙を流しているが。これ本当に美談なのか?ただ鳥海は、呆れてそっちを見ていたのは確かだ。
「どういう事だ?まさかうちのやることにケチを付けに来たんじゃ?」
「ふざけるなボケ!」
鳥海の一括まで、まあ普通にあるな。
「…貴様!」
「…相手が悪いだわさ。競りから降りて隣の主人公に差し替えるだわさ。」
「どういう事だ?」
「相手はパンダだわさ。…端的に言えばギルドそのものが落としに掛かってるだわさ。」
「…本気か!それ!」
「相手の資金は青天井だわさ。そんな相手に挑むのは馬鹿だわさ。」
流石に融資して、その後にふいにされては…借金漬け計画は破綻する。
「ぐぐぐ、父としての威厳が!」
「…それでこの組織売るだわさ?その位の相手だわさ。相手は。」
そう、忘れてはいけない。魔人連合は地味に能力も資金力も安定していないのだ。こっち相手は融資が焦げる(借金を返してもらえない)と判断しているが、それでも貸し付けるのは、どの結果だろうがこちらに損はないからだ。そしてサンテに聞いてみると、細かい貸し借りはコア間では結構やっており、その値も維持費として計上される、なので無理な建設をすると、その建築のつけは他所から素材を回してもらうという商取引での維持費高騰になるらしい。なのでヤバいならコアが判断して勝手にいろんなものを売りつけてでも破産を防ぐだろう。が、こっちが焦ったのは別の件だ。正確にはこのままだとこっちの27億は使われなかったので返却となるのだ。それは借金漬け計画的に不味い、なのでセールストークをしに来た感があるのだ。目標もある、できるはずだ。
「…少し待て、フラワーに聞いてくる。」
そう言うと、どすどすと、黒川は席を立った。但しうかつなことは言えない、相手のコアは当然こっちを監視しているのだ。相手の体内にいるくらいの感覚でないと相談も出来ない。
「でもまあ、ちょっと甘いお父さん過ぎるだわさ。27億DPは生半可なDPじゃないだわさ。」
確かにそうだ、タンジョン経営もあるが、安定為に5年くらいは様々な努力を行ってきた。その上で出来たのが、この収益だ。それをこうも簡単に使われるのは…腹が立つな。
「お父様、その話初めて聞きましたわ。」
「お待ちくださいお嬢様。」
秘書の人を連れてやってきたのは…黒川美玖、ある意味この魔人連合の主でもある。噂によると、黒川が王宮を辞退したのは美玖に対して求婚が多くてそれを聞いた黒川がキレて王宮を辞退したという話が、商人図手に聞こえてくるぐらいだ。それ位娘を敵愛している、娘は今は健康的で美しく、洗練された美人だ。鳥海みたいな見ているだけで劣情を催させるほどではないが、その美しさは花にたとえれるだろう、そして何よりこの国は奴隷制があった関係で、そう言う女性の素の美しさには敏感なところがある、現魔王国国王のレオンも今でも信用しているらしいが、娘がまともな性格であり、正常な判断だというところが唯一だろう。
「私は普通に入りたいだけですわ。そんな主人公なんてむしろ害悪ですわ。」
でもどう見てもこっちは悪役お嬢様なんだよな。
「いや、きっと合うはずだ!」
「…ちょっと待ってくれないか…この子に主人公の地位を渡すのか?」
私は呆れて美玖を見つめる。
「私はこんな多額の金額を使っての褒章はいらないですわ。その金があるくらいなら、民にばらまけばまだいい結果になりますわ。」
…確かにそうだが…それはそれで問題があるな。
「いや、人間は今回参加できないはずなんだが、もう美玖さんはモンスターになったのか?」
「・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
全員の空気が凍った。規約では勇者大下でさえ無理だったのに、人間を送り込むことはできないだろう。どうするつもりだったんだ。
「人間って止めれますの?」
「不老になって、飽きてもダンジョンに縛られるなら…可能だ。ただして特定のモンスター種に限られるし、そのモンスター特性に性格とかが引きずられるがな。」
「…それマジか?というか、人間ではいけないのか?」
黒川の顔がしかめっ面になっている、
「私の部下の中で、送り込みたい人間がいてな、そこで話をしたところ無理だと言われた。」
「…すまない、美玖。」
「分かりました、むしろ良くとどまってくれて、ありがとう。」
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