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第20章 それは柴崎エナリシア

第912話 借金の相手は選ばないとむごいことになる。

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「25億の勝負だわさ。…二人とも。確かにありうるだわさ。全団体を借金漬けにするいいチャンスだわさ。」
 鳥海はにっこにこで、…25億は決裁印を押した。この千鳥万花の決済法は、最初に”必要金額”が引かれた分を5等分することになっている。ダンマスの数にすると渡したひたすら有利になってしまうために裏千鳥万花の5名のダンマスのみとなっている。じゃあ、必要であるという件に関してはとなると高速決済が欲しいので、各ダンジョンマスターのダンジョンコアが必要かどうか確認して、承認する。私のサンテや、ドランの玉ちゃんなどだ。実際はさらに同盟関連のイーハ商会印である、
”鳥が花の上にいる”という文様は千鳥万花のトレードマークになっている。そしてもう一つ、”連結作業”も購入した。これは各組織の組合員の全てのダンジョンコアが作業を分担して作業することができるという物だ。これにより暇なダンジョンコアは仕事を割り振られ、暇つぶしができる。また連絡が密となる。ただしこの時のトップは同盟のトップ、鳥海のコアが担当する。まあ鳥海は特に組織関連を購入している、その代わり収支書は必ずダンマスに送付され、その詳細をコアに尋ねればちゃんとそれが分かる仕組みだ。そしてコアの誰か一人でも反対なら、この必要物品は本人の分配側から削られる、というわけだ。細かい規則は多いが、大雑把にはこうだ。ただしこういう言い訳に関しては鳥海が一番うまい。大抵どの予算でも必要経費で落ちる。
「後は私か?」
「そうなるだわさ。水木には要求できないだわさ。」
「折半でいいか?こっちの貴族家丸ごと購入は地味に金がかかっているんだ。」
「…分かっただわさ。そう処理して欲しいだわさ。」
『分かりました、資金提供了承をダンジョンバトルにて、伝達し購入に際しだけ資金を提供します、また相手には無期限の月利0.1%元本複利の融資として、こちらの返済の要求の際には、変換してもらえることになりました。魔人連合27億、パンダ同好会27億です。』
 ギルドの方もあるだろうから、パンダは早期回収が見込まれるな。
「…元本複利とか、えぐくないか?」
「何言っているだわさ。向こうにはこの提示案をコアに出しただけだわさ。」
 建築屋にいると、ローンとか、債務って話にはいつも詳しくなる。建築に掛かる金額が大きく元本複利は複利側は利子にもまた利子がつくことを、複利という。元本は元金と利子双方を合算して倍率通りに利子を付ける事だ。月利0.1%。12か月たてば恐ろしい事になるな、
「払えなければ再交渉でいいだわさ。借金に対して何もしない事、元本複利の恐怖を知らないとか、馬鹿だわさ。それに最悪はカスタマーセンターが動いて資金化する流れがあるだわさ。だからそれでいいだわさ。」
 そう言えばスキュラカンパニーの件は借金に対する最大の脅威の証明だったな。最悪はダンジョン全部丸ごと身売り…までやれるのだ。そうだな…最悪は身売りでもとか…どっちが悪魔か分からんな、こいつ。
「でもまあ、そんな27億ぶち込む馬鹿が多いとは…。」
「ある意味当たり前だわさ。一度は味わってみたい、主人公の地位だわさ。」
「私は地味貴族でいい。」
「ほう、そうだわさ?」
「錬金術の導入にな。何が必要か分かれば、もしかしてこっちで作れるかもしれん。」
 私は改めて自分のオークション関連の値段をタブレットに出させる、…主人公もこうして入札・・・ちょっと待て、
「なんだわさ。」
「どっちに説得に行くなら、徳永と、黒川とどっちがいい?」
「どういう事だわさ?」
「…どうもアンジェラの競り合いが始まっている、そして主人公の枠がもう2個が売り切れている、」
「は!?」
 27億DPポンポン出せる奴が私たち以外にいるのか?
「そして地味に、リリアが入札入っているだわさ。…こうなったら井原、連絡するだわさ。ちょっと説得行ってくるだわさ。」
 これはこれで風雲急を告げる内容だな。
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