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第20章 それは柴崎エナリシア
第904話 差し込まれた情報は一瞬を聞き逃さないかにかかる
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勇者大下にマークをしていた井原達もさすがに…それには驚いた。そう言えばインスタンスダンジョンなどの情報を書き込む”#ダンジョン発見報告”というタグがあるのを思い出した。
「あるな…太陽と月の神殿…だそうだ。町の真横に…大天使が現れ…預言とともに…できたダンジョンだそうだ。但し検査中で今は未開放だそうだ。」
「そう言うのがあるのかのぉ。」
「…まずい!まずは手土産だ!」
「何じゃ?」
「ギルド案件で、調べる事が出来た。まさか…ザガートン南部に支店をもう作ったのか?この短期間に!?」
そう、今まで飛鳥で忙しく、全員がそっちに目を向けていた隙にもうギルドはザガートン南部に支店…しかもギルド長の名前が”ナギサ”だ。まずい!ダンマス、触らずの聖域にする予定のザガートン南部がギルドの手に落ちてしまう。これはまずい。
「待つのじゃ、待つのじゃ、説明するのじゃ。全然わからんのじゃ。」
「説明する。よく聞いてくれ。」
今までのザガートン南部での行動と、現在ほぼすべてのダンジョン領域が消滅し、こっちが幻のダンジョン領域で隠匿した大都市一個及び東端の子爵国を手中に収めている事。そして今後は、周りの様子を見つつ容積値を抑えるというのが、鳥海と決めた内容だった。後は3名ほどしか残っておらず、一名は魔人連合の掛け持ちで、この地域の旨味が少ないと占領を渋っていた。
「ふむ、ザガートン北部と似た感じ化のぉ。」
「あっちはどちらかというと、ザガートン北部だな。こっちの状況はこっちが西端というだけで、まだ魔王国、南西3国。商業連合の巨大都市一都市が残っている、ほぼ大陸の生存圏での趨勢は魔王国が持っている。但し国力は南西の水木のいる国以外の二か国(ダンマス無しの予定)と、商業連合のダンマス一人。魔王国、そしてこっちのマルワールで3分している。向こうは妖しいモンスター兵団やらいるのだが、人間相手の戦争は仕掛けてこないからな。」
「難しいのぉ。動きはないのかのぉ。」
「魔王国はまだ新法律の関係で2年は動けないというのが鳥海の考え方だ。そして商業連衡が領土は少ないが鉱山収入がある。こっちはそっちに食料を売って金を稼いでる。」
「ふむ…ここで食料国が強いんじゃな。」
「で、今の現状その食料国がザガートン南部には交易都市を除いて存在しない上に航路は全部サンディーンが抑えてた。教会の大砂漠のオアシスだけ全部領域化してそこで水を売る…門番形式で儲けて来たんだ。」
「エッグいのぉ。そこも。」
「で、その利益に絡むわけにいくまい。ギルドのメンツとか言いだして襲われかねないからな。が、今回はその件に自ら風穴開けてきた。ギルドの支店をしかも南西部だ。」
「むむ??」
「そこから利権を巻くことで、うまく利益を吸える判断したかもしれん、今、その記事の話を鳥海にメールしておいた。」
「…ギルドがあそこ全部取るのはたやすいと。」
「私はそうみている。せめて楔をもう少し打つ必要があるが…この段階でそれをすれば目立つ。」
「…それに幻がばれる…か。」
「そう言う事だ、こっちの領域までこられればばれるからな。そこで利権だけでも噛んでおきたい。今まで忙しすぎて、そっちに構う余裕なんてないんだよ。元々。」
今まで戦力の覇権もうまくいかず、かといって一人3DPしか出さないような土地なんて誰もいらないはずだったのだ。何もしなくてもダンマスが貧困で死ぬ土地。それがザガートン南部のはずだった。そこの開拓に押し切ったのだ。大手が。
「そこで、今向こうに着いたミラージェたちに菓子折りもたせて御用聞きに行かせた。場合によっては私達は。」
『今回連絡が2名から来ております。ミラージェ様からと。あと一人、ナギサ様からです。」
「どういう事だ?」
「…わしはしばらく領土に帰る。ちっとこっちに連中が来るかもしれんからのぉ。」
「分かった。ドラン、早く連絡を入れる、」
ドランはその辺にあるお菓子を…ルーティで最近売られていたものらしい、水飴関連だ。それを手で握りしめ…急いでゲートに帰っていった。
「あるな…太陽と月の神殿…だそうだ。町の真横に…大天使が現れ…預言とともに…できたダンジョンだそうだ。但し検査中で今は未開放だそうだ。」
「そう言うのがあるのかのぉ。」
「…まずい!まずは手土産だ!」
「何じゃ?」
「ギルド案件で、調べる事が出来た。まさか…ザガートン南部に支店をもう作ったのか?この短期間に!?」
そう、今まで飛鳥で忙しく、全員がそっちに目を向けていた隙にもうギルドはザガートン南部に支店…しかもギルド長の名前が”ナギサ”だ。まずい!ダンマス、触らずの聖域にする予定のザガートン南部がギルドの手に落ちてしまう。これはまずい。
「待つのじゃ、待つのじゃ、説明するのじゃ。全然わからんのじゃ。」
「説明する。よく聞いてくれ。」
今までのザガートン南部での行動と、現在ほぼすべてのダンジョン領域が消滅し、こっちが幻のダンジョン領域で隠匿した大都市一個及び東端の子爵国を手中に収めている事。そして今後は、周りの様子を見つつ容積値を抑えるというのが、鳥海と決めた内容だった。後は3名ほどしか残っておらず、一名は魔人連合の掛け持ちで、この地域の旨味が少ないと占領を渋っていた。
「ふむ、ザガートン北部と似た感じ化のぉ。」
「あっちはどちらかというと、ザガートン北部だな。こっちの状況はこっちが西端というだけで、まだ魔王国、南西3国。商業連合の巨大都市一都市が残っている、ほぼ大陸の生存圏での趨勢は魔王国が持っている。但し国力は南西の水木のいる国以外の二か国(ダンマス無しの予定)と、商業連合のダンマス一人。魔王国、そしてこっちのマルワールで3分している。向こうは妖しいモンスター兵団やらいるのだが、人間相手の戦争は仕掛けてこないからな。」
「難しいのぉ。動きはないのかのぉ。」
「魔王国はまだ新法律の関係で2年は動けないというのが鳥海の考え方だ。そして商業連衡が領土は少ないが鉱山収入がある。こっちはそっちに食料を売って金を稼いでる。」
「ふむ…ここで食料国が強いんじゃな。」
「で、今の現状その食料国がザガートン南部には交易都市を除いて存在しない上に航路は全部サンディーンが抑えてた。教会の大砂漠のオアシスだけ全部領域化してそこで水を売る…門番形式で儲けて来たんだ。」
「エッグいのぉ。そこも。」
「で、その利益に絡むわけにいくまい。ギルドのメンツとか言いだして襲われかねないからな。が、今回はその件に自ら風穴開けてきた。ギルドの支店をしかも南西部だ。」
「むむ??」
「そこから利権を巻くことで、うまく利益を吸える判断したかもしれん、今、その記事の話を鳥海にメールしておいた。」
「…ギルドがあそこ全部取るのはたやすいと。」
「私はそうみている。せめて楔をもう少し打つ必要があるが…この段階でそれをすれば目立つ。」
「…それに幻がばれる…か。」
「そう言う事だ、こっちの領域までこられればばれるからな。そこで利権だけでも噛んでおきたい。今まで忙しすぎて、そっちに構う余裕なんてないんだよ。元々。」
今まで戦力の覇権もうまくいかず、かといって一人3DPしか出さないような土地なんて誰もいらないはずだったのだ。何もしなくてもダンマスが貧困で死ぬ土地。それがザガートン南部のはずだった。そこの開拓に押し切ったのだ。大手が。
「そこで、今向こうに着いたミラージェたちに菓子折りもたせて御用聞きに行かせた。場合によっては私達は。」
『今回連絡が2名から来ております。ミラージェ様からと。あと一人、ナギサ様からです。」
「どういう事だ?」
「…わしはしばらく領土に帰る。ちっとこっちに連中が来るかもしれんからのぉ。」
「分かった。ドラン、早く連絡を入れる、」
ドランはその辺にあるお菓子を…ルーティで最近売られていたものらしい、水飴関連だ。それを手で握りしめ…急いでゲートに帰っていった。
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