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第20章 それは柴崎エナリシア

第890話 エナリシアの旅 ダンジョン第一の町

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 エナリシアというか、交代した柴崎が説明する。
「もともと革製品はここの食肉で取れた肉の余りの革を販売したものです、」
「じゃ、ちょっと待って、このダンジョンが革工場!?」
「正確には隣にここより大きい”職人の町”がある。そこで加工している。ここにも加工職人がいるけど、材料の関係で割高になる。」
「ここが、この世界で最も美味いダンジョン…”食肉ダンジョン”ですか。」
「そんなにすごいんですの?」
「というかここ、スラム街?」
「いや、ここは商人区、各町の商人達がここに支店を持っている、ここで肉や皮を買い付け野菜を売りつける。」
「野菜?」
「ふむむ、確かに神の供物にはいいかもしれません。」
「職人がドワーフとか?」
「いや、人間。それにここは第一の町。」
「第一?」
「最近奥地に拠点作った。そこが第2の町、」
「ということは?」
「この町の外は動物というか、そう言う物が多い、ここも含めすべて狩人とそれを扱う商人の町。上が食事の町、」
「…すげぇ…。」
「本当に…。」
「で…歩く。歩く方がみんなの為。」
 素早くエナリシアは、さっとわきにどいたのを全員もどく。
「どういう事?」
「狩りをして、食べ物取る。そして第2の町で売る。そこが前線。」
「どういう事だ?」
「第一の町から第2の町へは、歩きで三日かかる。だからここで準備したほうがいい。そして、そんな食料もつのは無駄。」
「住まない、みんな、急で悪いがここで準備する、今日はここに泊まれるか?」
「…診療所と言えばいい。そこで止めるようにしておく。」
「三日なら、少し準備が欲しいですわね。ラクリッチェ。診療所に行きますわ。大下様は?」
「街を見て回る、で、食料を買って来る。」
「田中、パオメイ。食料を頼みましたわよ。では。」
「…分かった。一緒についていくよー。で、エナリシアちゃん、ここのお金は?」
「これ、渡しておく。」
 エナリシアは腰の小銭入れをパオメイに投げて渡す。慌ててパオメイがそれを受け取り・・・田中だけが残された。
「…どこか話せる?」
「…なら診療所に来る。そこでいい。」
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