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第20章 それは柴崎エナリシア

第866話 突然起きた事は事情を説明しないと意味が分かりません。

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 とりあえず、この世界の事をかいつまんで話したが、そこで分かったのが、うん、空中に浮いてるソウルドールに付けていたものを移植した魔力文字プレートだ。それが柴崎さんの事に反応して会話している、
「たしかに…この文字、理解できます。」
 柴崎さんは浮いた文字プレートに感動しているのだが、それがエナリシアだ。どうも水先案内人として看板を操作して会話している、…私の本体が三つの首で会話するようなものだ。
「では、ここは異世界であり…日本に帰還はできないと…。」
「ま、まあそうなるな。」
「解説感謝します。」
 ただ、本当に表情も何も変わらんな。
「困りました。本当に、どうしたらいいのか…。」
 柴崎さん言っている事は凄い困っているのだがまるでロボットを見るように、顔の表情が一切動いていない。表情が仕事してないのか?
「すまない、柴崎さん、一応確認だ。最悪処置がある、だからテストだ。笑ってくれ。」
「はい。うふふ、こうですか?」
 うわ、無茶苦茶いい顔で笑ってる、…表情筋の改造手術をしないでよかった。
『お母様を思い出します。』
「それは、ありがとうございます、」
 こうしてみると柴崎さんは普通に、ちょっとやつれた感あるが…。
「ふむ、そうなるとあなたが、新しい雇用先で?」
「・・・ウーんひとまず君の主は私だが…君の意見も尊重したい、わがダンジョンにはいろんな人材が足りない。」
「ほう…。」
「私も仕事柄、効率の為にはやる気、ポテンシャルやむしろ仕事に楽しむ要素が重要だと思っている、だからこそ、君の意見も聞きたいが…。」
「それでしたら、しばらく、視察などさせてください。天命があるかもしれません。」
「そうか。ならまず、挨拶だけさせよう。最悪は君をどこかに派遣することも考えているからな。」
 ドランに連絡を付けて…。
「よろしく頼むのじゃ。」
 やってきて早々、ドランは握手を求める、ぎゅっとその手を両手で握ると、少し…。
「…何なのじゃ?」
「い、いえ。よろしくお願いします。」
 ぎゅっと握ったまま挨拶をするが、何だろうか、この不安感。
『なんか、凄いノジャロリ幼女ゴスロリキターとか言っている。』
 エナリシアの看板を絶対にドランに向けてはいけない!そう言う事か!そう言う事か!
「でもダンジョンマスターですか…という事は施設の運用で?」
「国家じゃな、今のところわがダンジョンは各地に支店を持ち…奥でいいかのぉ。」
「そうだな。」
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