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第19章 VS飛鳥

第850話 細かい所が物語の導線

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 どっちにしろ、鳥海と私がいいだろう、魔法が使えない皇帝たちは鳥海と念の為の衣装をミーアブランドに買いに行くそうだ。ただ…

 その時―勇者はさっそうと現れ―、君たちは魔王にー。

 歌っているさまを聞いている、一応一日で曲は仕上げ、そのまま聞いてもらって歌っている、後ろの伴奏のコンちゃんもちょっと暇そうだ。というのも一定のペースのリズム取りがメインなのだが…。ただミヨちゃんの歌はうまい。全員が聞きほれているようだ。そして、この勇者武勇伝に勇者大陸の各王族はご満悦そして、その声の調子に…初めての知った物語の歌詞に納得できたようだ。ただ、ミヨちゃんの顔からは疲れも感じる、只曲受けもいいが、こういう事はアイドルにはつきものだと思う。他の人が作った自分が感じるにすごくもない歌詞。なのになぜか爆受けして、自分の本当に好きな曲は封印されていく始末。信念で曲を流すがその受けはぱっと来ず、受ける曲を流さざる負えない”歌いたいものを歌えないシンドローム”その為に曲順は毎度ライブでは違うという…いや、アイドルに関しては一般知識程度だと言っておこう。
「流石!流石だ!」
 ただ、拍手するエクトネーゼ王もあるが…周囲の空気は微妙だ。勇者大陸は褒めたたえているが、ザガートン側はまあ、ミヨちゃんの動きに感銘は受けている、リラシルトは、その幼女が歌う様に・・・地味に気にいらないようだ。
「分かって気だわさ…。ただ…分からないだわさ。」
「どういう事だ?」
「まず、今も”トビキリウオ”とかの襲撃は受けているらしいだわさ。ただ…。」
 そう言えば、トビキリウオは結構小さいがこの船は高さが100mはありそうな巨大客船。ついでにエレベーターもあるが…コアによる手動だ。それはともかく…。この高さなら甲板まで上がることはない。この高さには一度”海賊対策”という話も聞いたことがある、低いと、襲ってきかねない事、波にかかって船も揺れやすいと。だからこそ高い方がむしろ安心である。
「最近、警備が…変に減ったのは分かるだわさ?」
「そうか?」
「一応確認してもらっただわさ。警備は減らしたらしいだわさ。ただ、鎧騎士と指先姫入るらしいだわさ。その二人の警備は特に”海面”に向けられていたそうだわさ。」
「ん?」
「だから…ちょっと様子がおかしいだわさ。何かが来る予兆がある可能性があるだわさ。」
「魔界だからじゃないか?」
 魔界は地味に手を出したらやられる系モンスターも多い、それが定期的に襲撃してくるのだ、非常に厳しいと言えるよくシオバニラが魔物の手に落ちないと思うくらいには。
「だから、レフティはちょっと、何かおかしいと言っているだわさ。ただ、鮒幽霊の特性もある上にダンジョン内だわさ。外が見られても。」
「確かに…。」
「ただそうなると、モンスター襲撃ではなく、敵対勢力の可能性もあると…。」
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