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第19章 VS飛鳥

第842話 船上地下レスリングという謎アトラクション

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 ・・・録音が終わるころ、どうにか夕食が配膳されてきたな、今回は和風定食セット”ホテルシェフの気まぐれ幕の内弁当・季節のマルワールリンゴをそえて”
である。…名前のセンスどうにかならんか?
「これは?」
「ああ、シェフが暗闇の配膳をしているところを見て、メニューを全部変え、一気に配膳が終わる、こちらに。」
 …どこの人材だ?このレベルの料理・・・いや私には縁の遠い高級弁当の匂い。見た目さえも美しい、
「シェフ・・・。やるな。そのまま頼む。」
 ついでには以前は全員シルキーが憑依した…サハギンではある、人間変身+ダンジョンモンスターだがな。でもこれによりシルキー側の外見で変身し、それなり美人シルキーさんとなっている、ただ、シェフに関しても、そしてメニューの機転も私がシルキーに仕込んだことのないものだ。これだけはギルド商会が連れてきたと言ったな。・・・そんな人材がいたのか…。その方が驚きだ。ただ、これもかなり嬉しい。というのも憑依には二つの欠点と特徴がある、一つは憑依された側とした側は記憶を共有できる、但し、お互いが許可すればだ。ただこれは普通に成される、なぜなら、お互いがぎこちなくなってしまい、できないと最悪歩けなくなるぐらいだからだ。そしてその関係で二人とも”スキル関連経験値”と言っていいポイントがたまる、そして、知らない側がレベルアップする、欠点もこれである、自分がレベルが低い相手に憑依すれば抵抗される。高い相手だと相手が自分の行為で強くなり、いずれ解除される、なので、憑依の際はお互い同意の上で行う…敵対憑依は短時間で憑依を済ませる。この二つは憑依の鉄則だ。まあ、風切り亭に手伝いに行ったシルキーが一般バイトに憑依した時に発覚した仕様だ。憑依にはちゃんと便利さを覆すトラップがあったのだ。
なお、これも私はいくつかの進化ルートがあるとみている。魔歌と一緒だ。まあ、今回の場合はお互い承認でさせている。こっちのメイド経験値を向こうは吸い、こっちはシェフの技量とレシピを貰う。そう言う事だ。
「では。」
「ああ…ありがとう…。」
 人々が集まってくる。一応…ミヨちゃん達も観客で来ているな。
「皆様、お集まりありがとうございます!今回の出し物は皆様もやはりここまでの雄姿が集うというなら…。」
 ちょとと長い…飲み物は結構…これはシードルだが、ちょっと酒精が混ぜてある、後、リンゴをブレンドしたか、これ。勝ち抜き戦ルールはちょっと複雑だ。この日にさきがけ、参加したい人間は申し込みを行う。最大10回勝ち抜きで、10回勝てば掛け金勝者総取り、それ以外は買った勝利数を予測して当てた側にそれ以外の掛け金の全部を分配する。ついでに10勝した場合はかけ不成立で全額だ。相手は当然その場で手を上げた有志による…。すなわち誰が出て来るか最後まで分からない。賭けを成立させたいなら、自分が狙った勝利数をさせたうえで自分が潰せばいい。但しギルドは当然それも見越して相手を選べる。まあ、お遊びカジノって奴だ。そしてこの戦いには当然裏ルールがある、ダンジョンモンスターは全て”人間が所有可能スキル以外会場で封印”・”人間の大きさと変身の姿を固定””どの武器も使っていいが、殺傷時は殺人者反俗負け”・”勝敗は審判が決する、審判は絶対”である、只審判は恐ろしい事に”魔王エレノア”だ。確かにこれ以上審判に文句が言える相手はいない。つ
いて救護班と書かれた位置には南が座って待機している、私達でこのルールで戦えるのはモアレ一人だ。ただ鑑定されたくない。ただ、自由にしていいとは伝えている、そしてこのルールは二つ欠点がある、最初から言われているが、”誰も手を上げないなら勝利のままゲーム終了”である、その時の勝利数で掛け金は分配される、わざと悲惨な戦法を取り、賭けをさせないという手も使える、かなり地下レスリングなルールだ。
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