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第19章 VS飛鳥

第818話 モンスターより悪人みたいな人間たち

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そして当日に帰されたのが、最初の10日間をビーチで過ごし、後の10日間を海で過ごすことになったという事だ。というのも、どうも苦情はシェフ側から来たようでこの材料だと20日間分の献立が不可能で、物資も難しい。カジノもなく、暇つぶしの限界があり、海上の10日は耐久出来ないのではないかという事だ。まあ、その間に完成を急ぎ、ビーチ以外ではリゾートホテルを使い、シルキーたちと魚人たちはサービス業的な訓練をさせていく。
「いらっしゃいませ。」
 見た目は優雅なシルキーたちの挨拶も、中の人的にはかなり身体が痛いらしいが、実は結構効果は高いらしい。この数日の水会時間の間に物にできた人間も出てきたらしい。
「ミラージェ、どうだ?」
「いいんじゃない?後はお辞儀になれる事ね。頭を下げて…嫌う人間は少ないわ。それにそれを”勇者から伝わった冷苞”と言えばいいのよ。」
「はっ!」
 私はもう仕事としては、向こうと、後はスィートルームに書かれた要望書を満たすための細かい職人作業だ。私は非常事態なら呼ばれることになっている、その為、20日間の休暇となった。その間60日程睡眠無し100時間労働突貫工事だがな…。ただ、窓の外から見るザガートン王、そしてエクトネーゼ王たち。そしてホスト側のネルさん、南さん。もやんわりといった感じの挨拶だ。そして彼らの目的のもう一つが…リラシルト行議会を世界カギ位に含めるか。それを込とした…彼ら5人の商人の人格を見るためだ。
「これは…すごいな…。」
「白い、この砂は!」
「この巨大な建物は使えるな。」
「勇者建築だそうだが…。これは景色がいい感じに売れないか?」
「落ち着け、まずは挨拶だ。取引先だがな。」
 5人それぞれを見たのは初めてだ。リラシルトトップ5人、一人は俗にいう腐敗商人の顔で、脂ぎった顔が特徴だ。きわめて太っている、ただこの太っているのも健康的という意味での”肉体的良さ”の表現でもあるらしく太っているのは金持ちに見えるので悪い事ではないというのがザガートン北部での考えだ。そして大方あれが”鉄売り”と呼ばれるのは、粗暴な感じの野党の尾さを思わせる初老の男性だ。しわが深い。只の商人かと思ったらその足運びはどう見ても…忍者とかのそれである、”水売り”と呼ばれるものも、太ってはいるが鼻以外は恰幅のいいおっさんという感じだ。小麦売りのやせた…視線の鋭い老人も厄介だ。強かだろう。最後の一人は微笑みを絶やさない、紳士的な感じだが、いつでも浮かべている笑いが、薄笑いに近く気持ち悪い。これは確かに拒絶反応が出る。ただ、5人とも余りホストの顔も見ていない。挨拶とかを行っているのはメル・ジーン本人だ。どうもそう言う関連が得意な商人がいなくて…彼女がそれを引き受けているらしい。
「どう見る?ジャン?」
「ん-。よく見る企業物の漫画の重役ってイメージだな。後後ろの海川とかだっけほら。」
 よく見ると、その後ろには海川たちもいたい、その他大勢でだ。変身でガマガエルみたいな外見で、言い訳もそれなりにかっこいいばっかりが好きではないとか言っていたがあのリラシルト一行を見ると、むしろ目立たないまである、普通のちょっと小金持ちの商人に見えるのだ。そして浮いているのが、その中で女性の人が混ざっている点だ。しかもどう見てもあれ、髪を”結っている”。珍しい…おっと…見過ぎるのはよくないな、指導している方を見ると、今回研修に参加しているのは相良の嫁・・・改め多頭の…その他の船員たちだ。彼女たちは全員”船幽霊”であり、一隻ずつ持っているが、普段は帆船側で、船員とし仕事しているが、こういう客商売訓練は初めてらしい、と言っても私(ミラージェ)がしているのだが。こうしてみると…リラシルトを警戒する声もわかる、そして彼らの持つと見は土地にも由来する。戦争で破壊されれば収益に絶大なDPがかかるのだ。ある意味最も台風の目なのが、このリラシルトに見えてきた。厄介な…。
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