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第19章 VS飛鳥

第790話 本気を出さないのはペイバランス

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 ドランは準備のために空いた同盟ゲートを呼び出し。開拓村に帰っていった。
「いいのか?もっとスマートに忍ばせるとか…。」
「大方公共的な地位が泣ければ。図らずとも、”ドランによる南伐”を行わせるはずだわさ。さっき言った敵兵程度ドラン達ドラゴンレンジャーが全員変身解いて暴れれば、簡単に倒せるだわさ。それだと徳永たちを弱めるという手にはならないだわさ。相手を弱めつつ…相手を嵌めて行けばいいだわさ。」
「あんた、女子会の仲間というのに冷たいな。」
「…それは言わないお約束だわさ。それに…相手が平和的に事を運ぶなら、こんなナイフ弾くはずか、痛くないだわさ。」
 流石に政治家というか、その辺はきっちり落としていくんだな…。
「となると…侯爵という地位で…。」
「そうだわさ。”人間だから行くに時間がかかる”とでもいえば…。侯爵軍を動かすって事にならないだわさ。それに人間の兵士を要求する可能性も低いだわさ。北部兵士の悪評が、増援にならないと思われているだわさ。だからこそ。北部でドランが暴れても…人間が動かなかったりわけだわさ。それよりも南部のダークエルフやその他の敵のほうが怖いというわけだわさ。」
「…戦力的に期待されなさすぎだろう、北部。」
「これでも相手からすれば戦力とDPが入るから、通さる負えないだわさ。」
「ギルドから支給されてもか?」
 そう、世界最大の亜人同盟がバックのパンダ同好会はそうそう資金援助を受けれるはずだ。
「それが少しそこが測り兼ねただわさ。」
「どういう意味だ?」
「最近の宮中で、ヤナギダの書類は確認できただわさ。だけど、ヤナギダを見た者がいないだわさ。ただパンダの領域だからその遠くからの望遠と検索の合わせ技で確定させただわさ。」
 ヤナギダを見ない?最近ダンジョンバトルもほとんどないのに?
「だから、何か策略を練っているとは思うだわさ。だからこそ急がせただわさ。北伐優先となれば…」
 確かに、この局面でドランを取り込めば、一番怖いのが手にしやすい北伐だ。そこでドランと抗争し、スキュラ、ギルド連合軍を派遣するって事だ。確かにその下地を作っている可能性が高い。又は新兵器もありうる。
「かなりヤバいって事か、こっちにとってだけ。」
「そう言う事だわさ。逆に南伐の為だけに兵器開発もありうるだわさ。」
「そう言えば、それで思い出した。なんで柳田は、そこまで苦戦しているなら大森林を焼き払うという手を使わないんだ?」
 そう、敵対勢力が強いなら銛を焼き払い敵兵を潰すという手も考えられる、特に柳田はリッチだそうで、森にダークエルフやエルフみたいな忌避もないはずだ。
「そこは大丈夫だわさ。枯葉剤の塩撒きもしていないだわさ。大方森の富も得たい考えだわさ。」
「森の?」
「亜人同盟やその他のモンスター向け…大森林には当然そこにしかない貴重な資源があるはずだわさ。それを燃やすくらいならそれを軍力で制圧して手に入れたいはずだわさ。」
 そう言えば東から塩を運ばせていたって事は、当然塩水での枯葉剤散布という手段もあったのか…。それをしないという事はこの森の裁定でも腐葉土には価値があるとみているって事か…。
「後、モンスターの巣は、堀さえとれば、今では…スキルオーブに変換し放題だわさ。」
「あ!」
 そう言えだそうだ、ダークエルフがいれば当然土魔法、シティエルフで火魔法のオーブが一人から一つ得られる。スキルオーブ生産数の加減からして貴重すぎる、
「確かに、リスクも大きければ…利益も絶大という事か…。」
「そう言う事だわさ。だからこそ、ここを他のダンマスに取られないうちに、確保したいはずだわさ。そこでドランという”破壊兵器”は動員しにくい枷を付ければ用いないはずだわさ。」
 そこまで考えてか・・・ドランも和平を願っていたからな…。どう出るかだな…。
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