魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

第１９章 VS飛鳥

第７７９話 結局できる物は全部作る。

「とりあえず狙うなら雪の精霊だろう。水はあるのだろう？」
「はい、」
「それに属性優位に雪が加われば…そう言えば寒冷地型のモンスターに大精霊は加えれないのか？」
　一応雪のファクターは
「あ…確認してみますね・・・・ああ！」
　…なんとなく予想がつくが、水木が
「…水の精霊の寒冷地型が”雪の精霊”で追加で”雪女”まで可能だったそうです、寒冷地型オーガを作ると”サスカッチ（雪男）”となり、雪シルキーで”ゆきんこ”になります、…となると、雪の精霊、いやちょっとダンジョン潜ってきます。」
　水木は立ち上がると…私は目配せをすると同盟ゲートを開く。
「大丈夫なのか？水木は？」
「まあ、あのレシピは大方”雪のファクター持ちでない者が作るためのレシピ”だ。そして沼のファクターもある、属性優位（沼）次第では沼の大精霊はかなり強い事になる、がどうなる事やら…。」

「何かよくわからない事になりました。」
　なんか、帰って来ると、水木が不思議そうな顔になって帰ってきた。少しと言っても１０分ほどの歓談の跡だ。
「どうも、雪の大精霊は…いるにはいるんですが、追加条件に雪の精霊と同じ称号を要求されまして…。」
「ダメだったと。」
「はい。その時に…どうも鳥海さん…火と風の熾天使の生成を行っていまして…。成功したみたいです。リストにありました。但しＤＰ必要量は火が、土の４倍となっていました。」

火の熾天使TIPS：土の大精霊が宗教的に象った姿。火の熾天使には天軍の支配のほかに”預言、天啓”を与えるものとして知られ、それが宗教に批判的だと、逆に悪魔扱いされたり、または火の精霊が教徒を唆すという事と取った形とも言われている、その為立場は複雑。正義、炎、光を司る、

風の熾天使TIPS：風の大精霊が宗教的に存在した姿。移り変わる風の大精霊の側面の一つ。その存在は神格化に近い。

　いろんなものがあるんだなぁ…。水だけが難関に近いが…。土の熾天使のおかげで、どうも開発が硬直していたらしいな…。ただ、あの熾天使に関してはタミさんに預けることになった。その代わりモンスター開発はこっちが持つこととなった。但し、コインが欲しいなら、その代わりになる属性優位もかなり有能な称号だろう。リスクも大きいが…。後、そこで確認した優位の効果は三つあった。一つはモンスター作成時にファクターコインの一部を肩代わりする、のほかに、コストが１０００万ＤＰを超えるファクターコインが必要なモンスターの生産のコインと１０００万ＤＰまでは無しにできる、これはスポナーにしても
一緒だ。また、魔法もこの優位環境下で…怖いことが分かった。それが”弱体魔法”の属性相克だ。これを持たせた状態だと熾天使がダンジョンにいるだけで土魔法と水魔法が強化され、火魔法の効果が半減した。風魔法は発生しなくなった。なお、水魔法の効果は２倍で自分に効果が出る、で、本人には土魔法は逆に吸収され、MPにされてしまう。で、そこから鳥海さんに頼んで、風のセラフさんに来てもらったところ、この二人がいる状態になるとなんとお互いの属性優位が発動しなくなる、優位が意味なくなるが。召喚できない問題はこれで解決できるらしい。その為、風の熾天使と土の熾天使は一緒にいてもらう事になった。ダンジョン的にモンスターの生産にまで影響を与える属性優位は戦闘以外では…控えて欲しいらしい。ただそうなると、光の熾天使は誰なのかって事だ。後…風と土はともかく日は…優位打消しができないが…火は鳥海さんがお気に入りなので、向こうで預かることになった。サブマスターのミギールさんのダンジョンに置いておくそうだ。ただ思ったのが…これ以上に難易度が高い”白衣の天使”など愛天使系だ。