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第19章 VS飛鳥
第769話 政府認定のスラム実力主義
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「こっちにゃ、普通の首都には大抵、”錬金術師ギルド”、”商人ギルド”。”ワークギルド支店”、”聖女教教会”の4点セットがあるはずにゃ。」
「ギルド勢ぞろいだな。」
確か聞いた限りだとその4点セットはリンシュメルトでも聞いている、そこに本店が置いてある、
「そうニャ、と言っても商業ギルドは”承認の手続きの簡略化組織”、錬金術師ギルドの”ポーション販売”、聖女教の”回復魔法”による治療体制は貴族にとっても人気でこの設置が…世界会議に加盟するための条件ニャ。」
「世界会議?」「
「そうニャ。一応ドルカスたち”北の辺境公”はこのギルド商会と鋼鉄武具の販売でこの国に認められているにゃ。そのギルド商会は国に支援金を配布する代わり…通貨発行権を貰うにゃ。」
そう、実は鳥海が一番”ギルド”を入れたくない理由がこれだ。国家の伝家の宝刀”通貨発行権”これがあれば金を代償に市場にある物資を回収して応対処理・・・主に戦争に振り分けるなどの処理が可能になる、国の生産力に応じ、これは強力な武器となる、がこれが一定だと、その武器は振るえない。その為、貴族による監督・・・すなわちこっち側に”通貨発行権”の権限を自国内部だけでも手に入れれば導入する価値があると判断した。又は通貨管理権をギルドから剥奪するかだ。この権利、非常に厄介なのだ。このギルド商会は常にどの国であっても人間の国をいつでも”通貨で潰せる”状態にしている。他の国がどうしてこんな有利な”権利”を手放したのかわからん。但し相手にすればこっちは非常に厄介だと思う。ギルド通貨を公式通貨として使っている以上実は鳥海に言わせるともう一つだけ使えない手がある、それが”為替差益攻撃”と呼ばれるものだ。現在の世界でこれを能動的に使う国は少ないというが。相手の為替を国の力で買ったり売ったりして相手の物の価値を不当に引き下げたり切り下げる行為である、がこれは同じ”通貨”であれば当然使えない。発行はこっちが管理している以上…ギルドも発行しているがそれは、量産を競り合うぐらいしかできなくなる。…まあ偽札吸ってる気分になるがその辺はダンジョンシステム上・・・ダンマスでも出来てしまう、そう言う意味ではギルドも地味に弱い。
「ほら、あそこニャ。」
ぶつぶつ呟いているうちに、見えてきたのはなんというか、イスラム建築を思い浮かべさせる砂壁の建物だ。ふむ。そう言えばこのゴールディにある建物が砂レンガの建物が多い、どっちかというと中東や、ギリシャ建築を思い出す、案内されるまま入ると、そこは思ったより質素だった。小さいカウンターに上への階段。
「シンプルですね。」
「ここは、地上一階に貸し倉庫もやってるにゃ、荷物の警備もするニャよ。」
「いらっしゃいませ。」
受付がこっちに気が付いてか。立ち上がって、いやニャーコさんに気が付いてだろう、立ち上がって一礼する、
「上借りるにゃ、後、誰か来るニャ。イーハ商会の商売許可の話ニャ。」
「…あんたがするのか?」
どう見ても猫耳元気少女で行っては悪いが頭が悪そうな獣人顔だ。
「ミリーが武闘派で、ニャーしか書類やる奴いないニャ。」
そう言う事ね、イツキとそう言う書類と、調整という言葉が遠い。
「一往何やるか聞いて、こっちで書類残すだけにゃよ。」
「そうなのか?」
「住む場所に問題があるけど、それは大臣がいるだけで、その大臣も貴族街以外は書類も見ないニャ。」
そう言えばここは…王宮込みで”山岳同盟”の領地だ。当然王宮を覗き見れる、
「だから庶民街と、商人街は立ち退きとか自由にゃ。」
「土地の権利はどうするんだ?」
「それがこの地方の”実力主義”の怖い所にゃ。ここには庶民街、商人街、貴族街があるニャ。」
ちょうど…階段を4階分上がり、屋上に出る、結構高いな。
「庶民街はあそこニャ、見てわかるとおり、迷宮みたいな道にしてあるにゃ。あの道は庶民が”強盗”が入れないように道を狭くしてあるにゃ。場所もわかりにくいそして、砂壁の脆い壁は暴れればその家が砕けて…暴れた人間を砂で埋めるにゃ。」
「え!」
ついてきたアランも水木もそう言う考えの建物だと思わなかったらしい。
「もし固く作れば強盗されにくいし、柔らかくてもいいにゃ、その代わり一人が限界の細い道しか庶民街にはないにゃ。家の住む、住まないも隣の家とかに許可を取ればただで住めるにゃ。」
「す、凄いな…。」
「ただし、身は自分で守るニャ、それ以外存在しないニャ、それが欠点にゃ。」
だろうな、どう聞いてもスラム街だ。
「ギルド勢ぞろいだな。」
確か聞いた限りだとその4点セットはリンシュメルトでも聞いている、そこに本店が置いてある、
「そうニャ、と言っても商業ギルドは”承認の手続きの簡略化組織”、錬金術師ギルドの”ポーション販売”、聖女教の”回復魔法”による治療体制は貴族にとっても人気でこの設置が…世界会議に加盟するための条件ニャ。」
「世界会議?」「
「そうニャ。一応ドルカスたち”北の辺境公”はこのギルド商会と鋼鉄武具の販売でこの国に認められているにゃ。そのギルド商会は国に支援金を配布する代わり…通貨発行権を貰うにゃ。」
そう、実は鳥海が一番”ギルド”を入れたくない理由がこれだ。国家の伝家の宝刀”通貨発行権”これがあれば金を代償に市場にある物資を回収して応対処理・・・主に戦争に振り分けるなどの処理が可能になる、国の生産力に応じ、これは強力な武器となる、がこれが一定だと、その武器は振るえない。その為、貴族による監督・・・すなわちこっち側に”通貨発行権”の権限を自国内部だけでも手に入れれば導入する価値があると判断した。又は通貨管理権をギルドから剥奪するかだ。この権利、非常に厄介なのだ。このギルド商会は常にどの国であっても人間の国をいつでも”通貨で潰せる”状態にしている。他の国がどうしてこんな有利な”権利”を手放したのかわからん。但し相手にすればこっちは非常に厄介だと思う。ギルド通貨を公式通貨として使っている以上実は鳥海に言わせるともう一つだけ使えない手がある、それが”為替差益攻撃”と呼ばれるものだ。現在の世界でこれを能動的に使う国は少ないというが。相手の為替を国の力で買ったり売ったりして相手の物の価値を不当に引き下げたり切り下げる行為である、がこれは同じ”通貨”であれば当然使えない。発行はこっちが管理している以上…ギルドも発行しているがそれは、量産を競り合うぐらいしかできなくなる。…まあ偽札吸ってる気分になるがその辺はダンジョンシステム上・・・ダンマスでも出来てしまう、そう言う意味ではギルドも地味に弱い。
「ほら、あそこニャ。」
ぶつぶつ呟いているうちに、見えてきたのはなんというか、イスラム建築を思い浮かべさせる砂壁の建物だ。ふむ。そう言えばこのゴールディにある建物が砂レンガの建物が多い、どっちかというと中東や、ギリシャ建築を思い出す、案内されるまま入ると、そこは思ったより質素だった。小さいカウンターに上への階段。
「シンプルですね。」
「ここは、地上一階に貸し倉庫もやってるにゃ、荷物の警備もするニャよ。」
「いらっしゃいませ。」
受付がこっちに気が付いてか。立ち上がって、いやニャーコさんに気が付いてだろう、立ち上がって一礼する、
「上借りるにゃ、後、誰か来るニャ。イーハ商会の商売許可の話ニャ。」
「…あんたがするのか?」
どう見ても猫耳元気少女で行っては悪いが頭が悪そうな獣人顔だ。
「ミリーが武闘派で、ニャーしか書類やる奴いないニャ。」
そう言う事ね、イツキとそう言う書類と、調整という言葉が遠い。
「一往何やるか聞いて、こっちで書類残すだけにゃよ。」
「そうなのか?」
「住む場所に問題があるけど、それは大臣がいるだけで、その大臣も貴族街以外は書類も見ないニャ。」
そう言えばここは…王宮込みで”山岳同盟”の領地だ。当然王宮を覗き見れる、
「だから庶民街と、商人街は立ち退きとか自由にゃ。」
「土地の権利はどうするんだ?」
「それがこの地方の”実力主義”の怖い所にゃ。ここには庶民街、商人街、貴族街があるニャ。」
ちょうど…階段を4階分上がり、屋上に出る、結構高いな。
「庶民街はあそこニャ、見てわかるとおり、迷宮みたいな道にしてあるにゃ。あの道は庶民が”強盗”が入れないように道を狭くしてあるにゃ。場所もわかりにくいそして、砂壁の脆い壁は暴れればその家が砕けて…暴れた人間を砂で埋めるにゃ。」
「え!」
ついてきたアランも水木もそう言う考えの建物だと思わなかったらしい。
「もし固く作れば強盗されにくいし、柔らかくてもいいにゃ、その代わり一人が限界の細い道しか庶民街にはないにゃ。家の住む、住まないも隣の家とかに許可を取ればただで住めるにゃ。」
「す、凄いな…。」
「ただし、身は自分で守るニャ、それ以外存在しないニャ、それが欠点にゃ。」
だろうな、どう聞いてもスラム街だ。
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