魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

第１９章 VS飛鳥

第７５４話 技術職はいかに他社の技術を聞いてそれを真似せず生かすかにかかる。

　実は問題の最大が、この…必要マナバッテリー総量だ。ただ、通電のテストはできる。それが・・・ダミーコアという技術だ。ダミーコアというのは元々はダンジョンコアの代わりとして設置する。ダンジョンコアのやられたふりをするための身代わりだ。が、これにある機能があることが…例の不戦会議の際にドルカスから情報としてもたらされた。それが”ダンジョンコアの機能の一部をコピーして使用することができる”である、ただこれについて聞いてみたところ、…ダンジョンコアの常識であり、サンテも時折使っていたそうだ。が、これを使用するとダミーコアにはもう一つの機能がある、自分の体…コアを失った時に入れ替えることができる。但しその際にコアに貯蓄したDPはなくなり、ほぼ復活できなくなる、そして、このダミーコアは俗にいう”下部コア”としての機能で、…単にいうとコアの部下（AI)として仕事を割り振ることができる、ただしこの機能がある代わり、コアには欠点がある、それがコア本体の作業は人間と同等であり、視界もカメラを通じた普通程度までが限界、見逃しはないが、スキルによる”ダンジョンへの補強”以外・・・能力は高くないらしい。そんなダミーコアは３万＋付与した機能分のDPを払えば機能付きダミーコアを設置、しかも本体と入れ替えが可能だ。こうしてみるとコアはなかなか死なない。そのコアに現在”DP吸収機能”を取り付け回路に設置の予定の”マナバッテリー”置き場においてある二つの事を確認する。
「みんな来るのじゃ。」
　来てもらったのは、先日作ったスポナーからの民さんの部下”職人シルキー軍団５００体”だ。
「でも必要なのかのぉ」
「仕方ないだろ。本当は必要ないんだが…偽装用に、ある程度リアリティのある数字を出さないといけないんだ。」
　これでテストするのは満席時の乗員がある時に”回路”が破壊されるかどうかの安全性テストと、”従業員”のみで乗船した際のＤＰだ。
「んだば、皆さだらっとスッペ。」
「はーい。」
　タミさんの命令で自由に行動を始めるシルキーたち。そして、しばらく待機だ、こっちも設置した配線を布いた床の上にテーブルを置き、茶飲み道具を置いていく