魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

どたぬき

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第19章 VS飛鳥

第753話 愚かな上司と優秀な部下が最善の世界。

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 一応、ミヨちゃんに頼んでリラシルトの建築現場を視察してもらい、その間に機構部の設計を開始することになった。今回は、一応これをダンジョンに積むという事ではっきり言って、未知数の場所ばかりだ。まず製作するのは”集結魔法陣”と呼ばれる付与魔法の基礎アイテムだ。これは付与に多額のMPが必要になる為に付与をするMPを人から吸う”床のギミック”だ。ついでにダンジョンがDPを吸うシステムはこれを流用している。その為このギミックで覚える物はない。但しこれが何かに使える。と思っている、特にマナバッテリーへの補充に使えるかもと…ただ私は悲しいかな”電気技師”の資格は持っていないんだ。本気のうろ覚えの知識しかない。配線系は苦手なんだ。この回路でさえ…見た儘をコピーしてそれを広げるしかできない。線のあれは分かるんだがな…。こういう時に自分の技量のなさを恨む。が、これが一番深刻なのだ。…ドランに魔道具の開発を頼んだのも、これが理由で電気配線系は苦手なんだ。
「…お主にも欠点があるんじゃのぉ。」
「ドラン頼む。」
「儂は構わんが、これ、結構単純な配線じゃぞ?」
「そう言えば、何で敗戦とか?」
「お主、結構機械音痴じゃぞ。これ、結構基礎的なコード配線じゃの。…わしはこう見えて、結構いろいろ弄ってきておるが、ここまで拒否感ある機械音痴は珍しいのぉ。」
「言うな…俊三じいさんもああ見えて…。」
「ああ、、最近の博士は機械配線できないと、器具が使えんからのぉ。その観点でたしなんでおると、只興味のない事には説得は難しかろうが…。」
 そう、電気配線が苦手なので、ドランを招集し、飛鳥の船の床部分に魔道具系技術を仕込むべくまずマナバッテリーを集結魔法陣に備え付けそこから配線でスイッチ式にして…そこが苦手なんだが・・・スイッチを設定し、自由な給水と発火を可能とした。実は船において、水は死活問題だ。この為の浄水タンクがかなりの重量になるが。それを各所に置いた給水魔道具でカバーできればその分の場所を削れる、客席は再現になるだろうから違うだろうが、後はモーター部分なのだが、実は当てはあるが…これを向こうに公表したくない。
「大体の設計は終わったがの…というよりこれ、優秀過ぎないかのぉ。」
 設計が終わると同時にタミさんたちが木て設計図を見て…まずは配線の設計を行っている、

 元々500人の職人なんてダンジョンマスターに用意できるはずがない。これが普通だ。が、ここで思い出したのがミヨちゃん達の…発言だ。以外と自分の記憶の一部でも受け継いで、会話をスムーズにさせる…機能がある、これを逆手に取った。私がスポナーを購入し設定文に”建築の職人知識と加工の技術があり、それを生かす知識があるシルキー”という設定を追加で書き込み、それに相応するスキルをスキルオーブで与えた。スポナー相手には実はスキルオーブは一個でいい。後はコピーできるため、備蓄したスキルオーブの学術系だけでカバーできる。そしてスポナーはコピー可能だ。その為職人は設定さえ掻き込めれば製作できるが、一体250万DPのシルキーだが…それを20万程度まで軽減。さらにスポナーも減額した。それをタミさんが命令権で縛り、友好と同等とした。但し、食費として、DP維持費が極めて高い…シルキーが出来上がった。木細工8レベル、建築学2レベル。土魔法6レベル、付与魔法6レベル。魔力変換LV6高かった。SPも大量に使い込んだ。その分合って職人シルキーが出来上がり、魔道具配線工事まで可能という、ありがたいモンスターだ。但し20万まで軽減しようが計5億DPは安いわけがない。また、この配線をしてもらっているのはマナバッテリーの必要な大きさの計算の為だ。こればっかりは…計算できん。
「…お主、駄々洩れじゃぞ、独り言。」
「すまん、不安が漏れているんだ。」
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