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第18章 水木さんは地味に大幹部さん

第742話 結局、手が足りないといろんなものが後手に回ります、

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 あの会談により、定期的、大体一か月に一度、ドルカス、海川(スキュラカンパニー)、鳥海、黒川。徳永の5名による裏世界会議が開かれることになった。それに伴い…お互いにハーリスの元契約魔法によるお互い不可侵条約の締結を行い、宣戦布告を”SNS”に投稿しない限りお互いのレイド状態のダンジョンからの関係者、スポナーモンスターは入れない事になった。…ダンジョンモンスターのみによる戦闘は可能だろうがこれを敵意による区別できる…というよりしてしまうと、内部で喧嘩が起きたら即座にこの条約の執行になってしまうため、明確な戦争行為に類する行為を行った場合のみとなった。之にはあえて人間のみのダンジョン闘争行為を含まなかった。…これは微妙な判断で、時折行われる”供物”と呼ばれるダンジョンバトル手法がある、これはどこかの村の人間…村全体をだまし、あるダンジョンと戦闘行為を行わせる、そうすることにより、ダンジョンに入ろうとする人間が増えDPを結果的に増やす…又は人間の捕虜を得るという…ダンジョンにとっては少ないDPで相手に恩を売れる契約だ。これが絡んだため、人間のみの闘争はあえて条約に含まなかった。これには人間国歌の統率をしているダンマスが意外と少ないことがあげられる、その時自分の領域にいる人間国歌の暴走で、他のダンマス同盟との抗争状態に入りたくないというお互いの考えもある、特にパンダからすれば、東部の貴族が、西部にダンマスがいると分かれば、喧嘩を売りかねない事。又・・・。どうも、後でわかったのだが、パンダとスキュラの講和が成立していたらしい、ただ、ヨミの大穴というダンジョンが出現ランク8という、意味不明な単位で表現されたダンジョンはゴブリンを中心とした…巨大ダンジョンらしい。リラシルトが中心のスキュラからすれば戦闘(地上)に強いパンダの
「これはあれだわさ。ちょっとギルドが関わって、話しを進めたらしいだわさ。」
 どうも、ギルドがパンダの依頼を受けた形での支援の一つで、”ハイポーション”を作成できるハイポ草の株をパンダに与え、特産化させた。パンダからすれば回復能力の向上は人間の死亡率低下となる、但しこれは”スケルトン”には当然効果がなかった。ダメージは入らなかったらしい。聖女水はちゃんと回復するらしいが、どちらにしろ、もう一つの薬草となる草がギルド側にあるため、ある意味巧妙なパンダ抱き込み策を仕掛けたとみていい、これにより、一部人員がドルカスたち山岳同盟の補助に入り、亜人の一派に今は同盟の形だが、楔が撃ち込まれた。…思ったよりあのナオとか言う人物は巧妙かもしれない。
「分かったが、次はどうする?何もないなら建築のレシピを…。」
「今のところ動きはないだわさ。ただ、分かってきたもう一つの懸念。いや、亜人同盟各国のインスタンス汚染が、ひどくなる見込みがあるだわさ。」
 そう、あの黄泉の大穴・・・すなわち巨大インスタンスダンジョンだ。これは大方昇天した誰かのダンジョンだったと思われる、が…。その口述がない。という事は、この昇天インスタンスダンジョンの存在に気が付いているのは我々だけという事になる、そしてその場所の把握もだ。ただこれを軍隊で押しつぶすことは出来ない。そうすればお互いの不可侵条約に触れるからだ。
「でも、それなら怖くあるまい?」
「ここ最近のギルドの動きからすると、例えばどこかの組織が援助を求めれば、ギルドはある程度の部隊を送り込む可能性があるだわさ。ダンジョンイーターもいるだわさ。」
「今まではなかったのに?」
「今回の件で、向こうは損を被った…ふりだわさ。そしてこの介入。大方これからは亜人も動き始めるだわさ。部下として固めるべく…。」
 そういう事か、介入されることを起こせば、ギルドが乗っ取りかねない。亜人とギルドを分けているのは、あのナオとかいう”運営側”の人間がいるからさ。あれと亜人、すなわちドルカスの考えが違う。そして南、ネルは運営側だ。となると亜人のトップはドルカスと見ていい。徳永は現在大森林攻略にのみ特化しており、他に回す余力がない。こういう時は漬け込みやすい…そうだ。
「ただ、それをギルドが掛けてくるとは思わなかっただわさ。そしてスキュラも…大方大型インスタンスの関係で動けなくなる駄わさ。苦手な地上だわさ。側にいるドルカスへの援軍依頼をする関係上、もうギルドには背を向けられる状態ではなくなったのだ。…一気に情勢が変わった。そう見えた。
「という事は…。」
「魔王国だけだわさ。ただこれもあまりに距離が離れていてもう、ギルドを脅かす者はいないって感じだわさ。」
「となると…。」
「そう、事実上、もうアチシ達が手を出せる範囲の工作は不可能だわさ。だから、しばらくはおとなしくして会議に遊びに行く環境だわさ。」
 確かにそうだ。今動けばどう見ても私たちの影がちらつく。まだ提携先でもある、なので…ここはおとなしく…やっと正々堂々に話が持って行けそうだ…。

 各国できな臭い環境に合って最後の第6のダンジョン同盟”草原同盟”は現在5名とそこそこだ。一応他にはない肥沃な扇央地を持ち,人数だけなら他のダンマス組織と変わらなくなった。が前は違う、そこそこの数、そして…いじめっ子体質。言っては悪いが俗にいう”○○ハラ”悪役と言っていい。しかも正々堂々の鉱床データによると、結構目の前に利益に飛びつき、ちょろい、それが向こうの…何かを占有している、国家ではないらしい。まさか清く正しいダンジョン系をしている可能性もある、
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