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第18章 水木さんは地味に大幹部さん
第739話 本当の価値と今の価値の乖離はそのまま致命的問題になる、
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「大体の報告は受けただわさ。極めて厄ネタだわさ。」
「喜ぶと思ったが?」
普通は相手に喜ばしいというところだが、鳥海は報告書を片手に唸っていた。今回は報告も兼ねて私がバラン城に来ていた。名前がドランの部下にかぶっているので、変えたいのだが、鳥海曰く、変えるのは難しいとの事。むしろドラゴンの彫像飾ってみるかと言われたことがある、
「国家間の軋轢が生まれる材料だわさ。これが相手に見つかれば高額で売りつけるのは分かっているだわさ。」
ダイヤモンドの3倍の価値がある鉱石。しかも結構なじみがある、今は例の不純物の科学的抽出法ができていないので、ダンジョン内だけの存在だが。厄介であることは変わらない。
「DPフェアトレードだと、こっちが損をし、…しかもか工法には確か飯垣メモだわさ?」
「そうだ、それのおかげで見つかった。」
元々フードプロデューサーという料理研究家の仕事をしていた飯垣はその辺のキノコやジビエ料理、その他において、結構素材の構造検査を専門会社に依頼していた。そのデータを基にプレゼンするためだ。その時の対策で様々な抽出法や検査法を覚えていた。飯垣が言うには結構検査についても不信があり、検査法の説明をしないと検査さえ受けてもらえないことが多いとか。その検査法についても研究していた。こういう細かいデータが残ることによりいつか開発の助けになるように、ダンジョンにはコアがあり、それがコンピューターの役割をしていた、そこでこういう検査のライブラリーを思いついて、実行していた。それが今回白鉄鋼の役に立ったわけだ。
「という事は、今後彼らの白鉄鋼の知識はアチシ達が明らかにするまでは数百年は気が付かない公算が高いだわさ。さて、そんな未来の金属の値段は?」
あ…。なんとなく思い出したのは鋼鉄チートと呼ばれる異世界系チートの話だ。鉄はあるが不純物が多く柔らかくなる、その為鉄は鋼鉄に製錬する工程が欲しい、その発見は人類史で千年はかかっている、そんな技術だ当然公開して作らせて無双は可能だろうが…実際はそうはなりにくい。それが…。”価値が分かった後で独占する人間が現れる”である、実際私たちのシードル事業を前にリンゴの価値に気が付き手を出そうとした貴族もいたらしい、自宅に生えているリンゴはともかく、その木をそのまま掘ろうとした馬鹿がいた。当然気が付いて止めに入ったが、鳥海はこの報を聞き、禁止させた。ダンジョン以外の地では現在でもリンゴの木の植生を調べている、
「分からんな…。」
「しかもDPでも相当実用には遠そうだわさ。貴重であるが使えない金属を輸入して、高く買い過ぎれば相手は怪しむだわさ。”これは何かある”と。新たな火種になるだわさ。安すぎれば水木の機嫌を損ねるだわさ。相手は価値には気が付いているんだから。」
そういう事か、水木の知っている価値と、国が知っている価値が違い過ぎるのか。
「じゃあ、買うのをやめるか?」
「それがもっと問題だわさ。実は問題はもう一個あって、それが”魔王国”だわさ。そいつらがこれに気が付いたら?」
ああ…。そんな価値と利用目的が多い金属を相手に黒川たちが何もしないとは考えられない。
「回収すればいいのでは?」
「今度はこれが国民に慣れ親しまれ過ぎていて。緊急で白鉄鋼を撤去するのも問題だわさ。」
確かにこれは厄だ。
「喜ぶと思ったが?」
普通は相手に喜ばしいというところだが、鳥海は報告書を片手に唸っていた。今回は報告も兼ねて私がバラン城に来ていた。名前がドランの部下にかぶっているので、変えたいのだが、鳥海曰く、変えるのは難しいとの事。むしろドラゴンの彫像飾ってみるかと言われたことがある、
「国家間の軋轢が生まれる材料だわさ。これが相手に見つかれば高額で売りつけるのは分かっているだわさ。」
ダイヤモンドの3倍の価値がある鉱石。しかも結構なじみがある、今は例の不純物の科学的抽出法ができていないので、ダンジョン内だけの存在だが。厄介であることは変わらない。
「DPフェアトレードだと、こっちが損をし、…しかもか工法には確か飯垣メモだわさ?」
「そうだ、それのおかげで見つかった。」
元々フードプロデューサーという料理研究家の仕事をしていた飯垣はその辺のキノコやジビエ料理、その他において、結構素材の構造検査を専門会社に依頼していた。そのデータを基にプレゼンするためだ。その時の対策で様々な抽出法や検査法を覚えていた。飯垣が言うには結構検査についても不信があり、検査法の説明をしないと検査さえ受けてもらえないことが多いとか。その検査法についても研究していた。こういう細かいデータが残ることによりいつか開発の助けになるように、ダンジョンにはコアがあり、それがコンピューターの役割をしていた、そこでこういう検査のライブラリーを思いついて、実行していた。それが今回白鉄鋼の役に立ったわけだ。
「という事は、今後彼らの白鉄鋼の知識はアチシ達が明らかにするまでは数百年は気が付かない公算が高いだわさ。さて、そんな未来の金属の値段は?」
あ…。なんとなく思い出したのは鋼鉄チートと呼ばれる異世界系チートの話だ。鉄はあるが不純物が多く柔らかくなる、その為鉄は鋼鉄に製錬する工程が欲しい、その発見は人類史で千年はかかっている、そんな技術だ当然公開して作らせて無双は可能だろうが…実際はそうはなりにくい。それが…。”価値が分かった後で独占する人間が現れる”である、実際私たちのシードル事業を前にリンゴの価値に気が付き手を出そうとした貴族もいたらしい、自宅に生えているリンゴはともかく、その木をそのまま掘ろうとした馬鹿がいた。当然気が付いて止めに入ったが、鳥海はこの報を聞き、禁止させた。ダンジョン以外の地では現在でもリンゴの木の植生を調べている、
「分からんな…。」
「しかもDPでも相当実用には遠そうだわさ。貴重であるが使えない金属を輸入して、高く買い過ぎれば相手は怪しむだわさ。”これは何かある”と。新たな火種になるだわさ。安すぎれば水木の機嫌を損ねるだわさ。相手は価値には気が付いているんだから。」
そういう事か、水木の知っている価値と、国が知っている価値が違い過ぎるのか。
「じゃあ、買うのをやめるか?」
「それがもっと問題だわさ。実は問題はもう一個あって、それが”魔王国”だわさ。そいつらがこれに気が付いたら?」
ああ…。そんな価値と利用目的が多い金属を相手に黒川たちが何もしないとは考えられない。
「回収すればいいのでは?」
「今度はこれが国民に慣れ親しまれ過ぎていて。緊急で白鉄鋼を撤去するのも問題だわさ。」
確かにこれは厄だ。
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