魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

どたぬき

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第18章 水木さんは地味に大幹部さん

第737話 瓢箪から駒ならぬダイヤモンド?

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 新年あけましておめでとうございます。今年も一年よろしくお願いします。
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 水木の案はこうだ。マルワール帝国から安い”無地”の木製家具を購入する。そこにここで絵付けや木細工の飾りを付けて売り出すのだ。そうすることで芸術及び人的資源の高い”王国”というイメージを周辺国に植え付ける。
「ダンジョンではだめなのか?」
 流石に王様も気が付いたようだ。
「まず家具の大きさ次第ではダンジョンから運び出すのが難しくなります。」
「ダンジョン開設にはある意味リスクもあります。」
 まず水木が説明したのは”鉱物資源”は常に戦争に使える物資として機能があり、ダンジョンから出てくると分かった隣国がどう動くかわからない。今度こそ商業連合が動き、戦争を魔王国越しながらする可能性がある事。食料はダンジョンから出せるのは食肉しかないが、今後マルワール帝国か、魔王国が着手しかねない事。その時は規模の差で負ける可能性が高い。お宝の関しては…。この王国で出土すると、魔王国から戦争されかねない事である、
「前は解説に賛成であろう?」
 王もさすがにこの前言を翻すレベルの解説に疑問を持つ、
「は、産業がないのなら、水の神様の御恩恵にすがるのが良いと思いました。ただあるのなら…人の欲を刺激するダンジョンはもろ刃の刃となるでしょう。」
 水木が警戒する裏側には魔王国に千鳥万花特有の”銅鉱石”などを与えるのが本当に位のか…という話には疑問があったのだ。しかも今開発中なのがアルミ合金や、その他現代社会の金属群だ。本当にいいのかと考えていたのは事実だ。
「それにもう一つ、ダンジョンには…入場制限が発生してしまいます。冬の入場が…。」
「確かに。」

水木さんから、追加予算の申請があり…白鉄鋼なる物体の調査を行う事になった。どうも、聞いた話では安い金属だと思い、10t分の生産を行い鉱脈を作成しようとしたところ…200億DPという化け物DPを要求され…緊急で調査することになった。鑑定の結果がこれだ。

白鉄鋼TIPS:アルブマラウ文明の最も特徴的な”幻の金属”7色に輝くと言われいくつかの鮮やかなオーパーツが残っていた。後世においてある特性が分かってそのあまりの効果に革命がおこると思われたが、その頃にはその金属は少量が残るのみで文字通り幻の文明金属となった。

 ついでに思い出召喚の工業用ダイヤモンドカッターのダイアの金額の3倍は同量で要求される、化け物DPが要求されていた。…ただ、こいつの特性を水木さんのメモから紐解くと、どう聞いてもこいつ…高級に聞こえない。

1.融点が極めて低い120度。ちょっと鉄製の鍋で煮れば解ける。
  しかも溶かすと非常に臭い。
2.白いが、金属などを混ぜると白っぽく混ざり、たいまつなどで炙ると固着できる、
  その為、粉のように砕くのが主流。
3,かなり良い発色をしていて、主にステンドグラスで使用されている。
  ガラスの代わりにならないか?

 という事だった。ただ、私はこの金属の白さにある特徴を見ていた。それが”すりガラス”の白さだ。そこで、測量と発音を使い、共振検査法による、物質の抽出に取り掛かった。この白い何かは”不純物”の公算が高い。当然こういう仕事はコアとしてのサンテの仕事だ。
『検査、終わりました。17の地球上にある物質と、72の不明な物質、および原子番号外の原子22が確認できました。』
 俗にいうファンタジー金属か。
『そのうち白さを持っているケイ素物質が72種あり、又コバルトなどの物質も確認できています、』
『…それを抜くとどうなる?』
『分離は可能です、共振分離圧縮法を用います、』
「その手法は私は知らないぞ。」
『共進周波数を確認後、その周波数で波長を飛ばして、その原子を特定することで、その物質に”圧縮”魔法をかける事で一種ずつ抜いていきます。』
 中々に地味だ。が、魔法を使った分離法か…面白いものができそうだ。
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