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第18章 水木さんは地味に大幹部さん
第717話 異世界の食品が食べれるかには常に厳しい試験が待っています。
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「で、あんたは何をやっているんだ。」
一応言っておくと、地味に2週間はかかるであろう、このホワルカナン北部への釘付けだ。暇があるなら溜まっている仕事を片付けたい。
「…このブラッドプールの実験よ。食べれるか含めてね。」
事情を説明すると、ゴーレム車の実験ではあるが、スピードは体感値で言う時速30㎞ぐらいで走っている、遅いと思うかもしれない、大体自転車がこのスピードだ。
が、ここで問題視されるのが”路面”である、石が転がり、地面の凹凸自体も結構大きい。その為にこのスピードでも結構揺れる、揺れ対策を簡単にしたら馬車が快適になったと言った奴、まず地面を見ろ!と言いたい。ついでに現在の日本が来るまで快適なのは地味に道路が市や町、国によって管理されて平たくなっており、車を走らせるに最適にしてあるからだ。それがない、半分獣道のホワルカナン道路ではこれ以上のスピードは…いくら鉱物を手に入れた私達でもゴーレム車が振動で砕ける可能性がある、ただ、ダメージを無視する方法もある、それが”スキル”である、車体に使われているゴーレムは高度ゴーレムであり、スキルを使う事ができる、なので、スキル”再生”を入れて回復させればいいが、実験によると微弱にMPを使うらしく・・・再生するたびにMPが減る。そしてゴーレムは補充されない限りMPは自然回復しない。なので、回復も有限となった。
「鍋に入れたり、火であぶったり、よくわからん。俺によく食わせるし、」
「今回の実験であんたが一番必須なの。分かる?」
これは、飯垣もやっていた”食糧の試験レポート”と呼ばれる工程だ。飯垣が言うには私たちが手に入れた野菜を含めたすべての食品が本当に”食べれるか”又は最低でも用意された”調味料”との相性はどうかとか、すべての試験をしていなかった。米と呼ばれるものが本当にコメなのか?違う品種ではないのか?その為に飯垣はこの調査をメインで行っていた。それをブラッドプールという果物に行っていた。このブラッドプールという果物は大体ミカンほどの大きさのオレンジと赤が混ざった色をしており、この果汁が辛い。但し中身の果肉は白く辛い印象を受けない。ついでにグレープフルーツとも味わいが違い、これはこの世界の独特の種類の可能性がある、これの果汁を食べさせたり、絞った果肉を食わせたり、革の匂いや川を乾燥させてみたり、発酵させてみたりと、思いつく限りの試験を行っている、食事もこれを入れた食事を三日ほど作って食べさせて、毒性の確認を行っている、
「どういう意味だ?
「そうじゃのぉ。儂は分からん。」
ドランも理解していないようだった。
「これ、本当に食えるのか?三日後に腹痛起こさないか?火を入れると不味いキノコもある。本当にこいつが食えるのか、または他の利用法がないか。その試験だな。」
この知識は食品プロデューサーの飯垣ならではで、これは山菜を村の特産品で出そうとしたところ言われた内容で、この試験が膨大過ぎて断念した記憶がある。ついでに飯垣メモによるとザガートン国のタッパ芋だったかな。蒔いただけで目が出る芋は非常に強い浸食能力を持つ芋で”魔素が濃いほど成長が早い”らしい。味は”アンデス系のジャガイモ”だそうで。濃い味わいだが、欠点は一定の大きさになったら収穫しないと芽がすぐに出て食えなくなる、芽は毒性が強い上に普通のジャガイモみたく芽の周辺を切っても目が出るころになるとほぼ実の全てが芽と同じ成分になるので、芽が出たら捨てるのが正解だそうだ。そう言う意味で言うジャガイモの消費期限よりさらに半分なのが欠点だそうだ。ついでにうちのジャガイモは本当のジャガイモで”男爵系”の味がするそうだ。こういうのはプロでないと分からない。
「そんなのあるのか?」
「結構多いわよ、一番の幸運は解毒剤になる”大根”がある事よ。後これ、手の甲に乗せてみて。」
「…何もないが?」
バルアリの手の甲に煮詰めて冷ましたブラッドプールの果汁を乗せた。
「ありがと。」
効果なしか、トウガラシとかは煮詰めると濃縮されて触るだけで痛くなる、ただこのブラッドプールはそう言うのはないらしい、このブラッドプールは元々は”最悪の事態になったら食べる非常食”と言われる果物だ。この果物、周囲の動物に全く人気がない。食べれるのは人間ぐらいだが
「じゃ、これ舐めてみて。」
「…分かったよ。」
バルアリのおっさんが舌を出してきたので、そこに一滴だけブラッドプールの濃縮汁を飲ませる、
「ぐううぅぅぅぅあああああ!」
バルアリが絶叫する。ふむ、煮詰めて濃縮されているが、皮膚には影響なしか。なおブラッドプールの名前の由来はこの果実を食べた奴の顔が充血で赤くなる事と、非常食なので、食べる時はみんなで食べることから、食卓が”血の池地獄”、みたくなる。という意味の食品だ。なおこれ、ちょっと食用には考える所がある、というのも実験中一個だけ妖しい反応があった。”でんぷんと混ぜるとでんぷんの粘性が上がる”効果があるのだ。又酢とかと近い特性を持っている可能性もある、地味にこれが一番の発見だと思う。当然もうミラージェが行ってダンジョンに運び込む準備をしている、タミさんと向かったはずだ。
「水。」
バルアリア受け取ると、水を思いっきり流し込む、
「やっぱり食べるのは無理か。その刺激だと。」
「分かってたのかよ!」
バルアリが怒鳴るが、これはやってみないと分からない。実際うちの国のニンジンがこれだ。普通のニンジンは煮ると甘くなる、がこっちのニンジンは煮詰めると粘性が出て人間の食べれる限界を超えたうえに味がなくなる。大根はともかく人参でこれだから、但し普通に煮た程度ではならない。
「柑橘系だから。」
「いや!いみわからねえよ!」
呂律回ってないな。いや、いいんだが。
一応言っておくと、地味に2週間はかかるであろう、このホワルカナン北部への釘付けだ。暇があるなら溜まっている仕事を片付けたい。
「…このブラッドプールの実験よ。食べれるか含めてね。」
事情を説明すると、ゴーレム車の実験ではあるが、スピードは体感値で言う時速30㎞ぐらいで走っている、遅いと思うかもしれない、大体自転車がこのスピードだ。
が、ここで問題視されるのが”路面”である、石が転がり、地面の凹凸自体も結構大きい。その為にこのスピードでも結構揺れる、揺れ対策を簡単にしたら馬車が快適になったと言った奴、まず地面を見ろ!と言いたい。ついでに現在の日本が来るまで快適なのは地味に道路が市や町、国によって管理されて平たくなっており、車を走らせるに最適にしてあるからだ。それがない、半分獣道のホワルカナン道路ではこれ以上のスピードは…いくら鉱物を手に入れた私達でもゴーレム車が振動で砕ける可能性がある、ただ、ダメージを無視する方法もある、それが”スキル”である、車体に使われているゴーレムは高度ゴーレムであり、スキルを使う事ができる、なので、スキル”再生”を入れて回復させればいいが、実験によると微弱にMPを使うらしく・・・再生するたびにMPが減る。そしてゴーレムは補充されない限りMPは自然回復しない。なので、回復も有限となった。
「鍋に入れたり、火であぶったり、よくわからん。俺によく食わせるし、」
「今回の実験であんたが一番必須なの。分かる?」
これは、飯垣もやっていた”食糧の試験レポート”と呼ばれる工程だ。飯垣が言うには私たちが手に入れた野菜を含めたすべての食品が本当に”食べれるか”又は最低でも用意された”調味料”との相性はどうかとか、すべての試験をしていなかった。米と呼ばれるものが本当にコメなのか?違う品種ではないのか?その為に飯垣はこの調査をメインで行っていた。それをブラッドプールという果物に行っていた。このブラッドプールという果物は大体ミカンほどの大きさのオレンジと赤が混ざった色をしており、この果汁が辛い。但し中身の果肉は白く辛い印象を受けない。ついでにグレープフルーツとも味わいが違い、これはこの世界の独特の種類の可能性がある、これの果汁を食べさせたり、絞った果肉を食わせたり、革の匂いや川を乾燥させてみたり、発酵させてみたりと、思いつく限りの試験を行っている、食事もこれを入れた食事を三日ほど作って食べさせて、毒性の確認を行っている、
「どういう意味だ?
「そうじゃのぉ。儂は分からん。」
ドランも理解していないようだった。
「これ、本当に食えるのか?三日後に腹痛起こさないか?火を入れると不味いキノコもある。本当にこいつが食えるのか、または他の利用法がないか。その試験だな。」
この知識は食品プロデューサーの飯垣ならではで、これは山菜を村の特産品で出そうとしたところ言われた内容で、この試験が膨大過ぎて断念した記憶がある。ついでに飯垣メモによるとザガートン国のタッパ芋だったかな。蒔いただけで目が出る芋は非常に強い浸食能力を持つ芋で”魔素が濃いほど成長が早い”らしい。味は”アンデス系のジャガイモ”だそうで。濃い味わいだが、欠点は一定の大きさになったら収穫しないと芽がすぐに出て食えなくなる、芽は毒性が強い上に普通のジャガイモみたく芽の周辺を切っても目が出るころになるとほぼ実の全てが芽と同じ成分になるので、芽が出たら捨てるのが正解だそうだ。そう言う意味で言うジャガイモの消費期限よりさらに半分なのが欠点だそうだ。ついでにうちのジャガイモは本当のジャガイモで”男爵系”の味がするそうだ。こういうのはプロでないと分からない。
「そんなのあるのか?」
「結構多いわよ、一番の幸運は解毒剤になる”大根”がある事よ。後これ、手の甲に乗せてみて。」
「…何もないが?」
バルアリの手の甲に煮詰めて冷ましたブラッドプールの果汁を乗せた。
「ありがと。」
効果なしか、トウガラシとかは煮詰めると濃縮されて触るだけで痛くなる、ただこのブラッドプールはそう言うのはないらしい、このブラッドプールは元々は”最悪の事態になったら食べる非常食”と言われる果物だ。この果物、周囲の動物に全く人気がない。食べれるのは人間ぐらいだが
「じゃ、これ舐めてみて。」
「…分かったよ。」
バルアリのおっさんが舌を出してきたので、そこに一滴だけブラッドプールの濃縮汁を飲ませる、
「ぐううぅぅぅぅあああああ!」
バルアリが絶叫する。ふむ、煮詰めて濃縮されているが、皮膚には影響なしか。なおブラッドプールの名前の由来はこの果実を食べた奴の顔が充血で赤くなる事と、非常食なので、食べる時はみんなで食べることから、食卓が”血の池地獄”、みたくなる。という意味の食品だ。なおこれ、ちょっと食用には考える所がある、というのも実験中一個だけ妖しい反応があった。”でんぷんと混ぜるとでんぷんの粘性が上がる”効果があるのだ。又酢とかと近い特性を持っている可能性もある、地味にこれが一番の発見だと思う。当然もうミラージェが行ってダンジョンに運び込む準備をしている、タミさんと向かったはずだ。
「水。」
バルアリア受け取ると、水を思いっきり流し込む、
「やっぱり食べるのは無理か。その刺激だと。」
「分かってたのかよ!」
バルアリが怒鳴るが、これはやってみないと分からない。実際うちの国のニンジンがこれだ。普通のニンジンは煮ると甘くなる、がこっちのニンジンは煮詰めると粘性が出て人間の食べれる限界を超えたうえに味がなくなる。大根はともかく人参でこれだから、但し普通に煮た程度ではならない。
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「いや!いみわからねえよ!」
呂律回ってないな。いや、いいんだが。
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