魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

どたぬき

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第18章 水木さんは地味に大幹部さん

第712話 ○○ありきの説明は急に言われてもわかりません。

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 今回の案件は非常に微妙な案件だ。このホワルカナン北部は材木は財産である、開拓村から材木が加工され、運ばれて、家になる、石造りは”室内が寒くなり過ぎてダメ”なため、保温効果の高いこの”太い木”と呼ばれるスギ系統の気が人気だ、年輪を見る限りかなり締まった木であることが分かる、間が空き過ぎるとスカスカだが樹齢もかなり高い。いい音がする、その運ぶ材木は俗にいう”開拓地”において非常に人気な売り物だ。立派な木だと、金貨や銀貨で取引され、どうもこの辺の豪邸や城にさえその木が使われる。当然切り売りして、普通の家にも用いられる、なので、開拓村はある意味、自分の住宅を作った残りの材木も畑を作るためにメイ一杯切り倒されるが、どうもそれが”盗賊”の目に留まったらしく、村で不審な人物を見るようになったという、材木問屋は当然この木を買う契約をし、金も払った。
「盗賊の討伐ではダメなのか?」
「それが、盗賊は場所によっちゃあ、”男爵の隠し私兵”って可能性もある、後で難癖付けてくるから、襲撃されていない時の盗賊拠点襲撃はできないんだ。」
 ここの男爵共本当に腐っているな。
「それでじゃの、儂がゴーレム車を引いていってもいいのじゃが…。」
 あるのは、欲張ったのか樹齢100年前後の良質杉が40本という非常に多い数、普通の建築家がこれを使って建築していいと言われればちょっとしたよだれが出そうな逸品だ。
「確かに、これを人力は危ないが。ゴーレムも危ない。」
「どういう事じゃ。」
「これを運ぶには本来、コロで動かすんだよな。」
「あ、ああ。よく知っているな。」
 ピラミッドなので使われる方法で、運ぶ物の下に丸い木をしいて、複数の人間がそれを引いて運ぶ方法だ。重い物で使われるてこの原理を用いた物だ。
「そのレベルだぞ、これはゴーレム車だと、車輪が沈む、しかも40本。大方列が、軍隊並みになる、」
「だろうな。ただ大取引になる、」
 当然だな。こんな立派な気が40本、船ができるぞこのレベル。
「でもどうするのじゃ、」
「魔法で解決するのだが、二つ聞きたい、」
「なんです?」
「目的地は?」
「この先の近隣の町…いや、二つ先の開拓村でいいですぜ。」
「案内が欲しいが…。二つ目は輸送はゴーレム車でなくてはならないか?」
「…できれば。ゴーレム車の周知をしたいですぜ。」
 これは結構不味いな、実は物が重すぎると車輪が”空転”する、重すぎて、下の地面も耐えれなくなり沈むのだが、その上に上がる為の欲しいパワーが無いと耐えれないのだ、その為、大型商業施設とかでの建材次第では道路のアスファルトの暑さも計算して物を運ぶルートを算出する。大きな幹線道路はこういう時に役に立つ、
「ドラン、ボックスに突っ込んで移動する方がいい。」
「いいのかの?」
「その方が早い。それにだ。ゴーレム車でこの重さを運んだというのなら、これは詐欺だ。今後失敗が目に見える。」
「どういう事だ?」
「ふむ、これも説明するのかのぉ。」
「意外と亜人ではダークボックス持ちが呼ばれることがもあるという。」
 但しこれは”勇者”がいた頃だ。安価なアイテムボックス事、ダークボックスだがよく運送業として使われていた。魔力やMAGを消費してアイテムをしまうのだが、水木はよくこの運搬業でも呼ばれていた。ダンジョンマスターとしての魔力の高さもあるが、司祭でも一部ダークボックス大容量運搬は”特別依頼”として行われていたらしい。水木はああ見えて”水の精霊”かなり魔力は強いのだ。
「今後…。」
「設営箇所によってはありうるとみている、なら、知られても構わないのだろう。」
「分かったのじゃ、じゃあ、バルアリは今夜材木をしまって出発すると伝えるのじゃ。後、材木の周りは人払いして欲しいのじゃ。」
「は?」
「私は帰るか?」
「足りない場合もあるからの。あの重さでは、だから…。」
「なら、出発前にメールをよこしてくれ。私も行こう。」
「分かったのじゃ、」「
「意味が分からん。」
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