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第18章 水木さんは地味に大幹部さん

第696話 私の国は王国です、

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 水木は、王子たちとどうにか3か月の冒険者研修が終わり、後は亜人側からの要請がない限り、アランはいつでも帰国できる、私が無理矢理途中で・・・というよりあの勇者たちが去った日から何故かアランのコースが”冒険者育成”となっていた。その為、貴族向け教育はあきらめることになったの。
「あれから動きがないわね。」
「忙しいのでは?」
 アランと水木は普通に街角を歩いているが、一応”雪のダンジョンマスター”であり、寒冷地の能力を持つダンジョンマスターでもある、がそれ以上に王国の水の巫女である、今でも週一回はジャンに頼んで、最近ようやく同盟ゲートを買い自分の力で、往復できるようになった。実際数十億DPを貰ってはいるが、使い道を思いつかない。まあ、もう700億DPほどあり、大金はあるのだが、それで増築とあするというが、現在の考え方だ。が、金は有限。読書で恋愛ものだけを好んで読んでいた私にダンジョンを組めと言っても無理、回復も水を出したり、水を塗るだけでいいからできるという物。というわけでこうして亜人のスパイを
しつつダンジョンや、巫女について学んでいるのよね。
「でも最近は忙しいらしいな。」
「よくわからないけどね。」
 今までの経験からすると静かというのが怖い。ダンマスの多くが去り、初心者ダンマスの多くがいなくなり、あと4名のダンジョンマスター。”偽、魔、水、品”の4名だ。通称初心者ダンマスと呼ばれ、私もその仲間とされている、この中で有名なのが…品のダンジョンマスターの能力”ショップのモンスター以外すべて半額”である、これのおかげで、ダンジョンから買い上げた物を半額でDP化してそれで商売をするダンジョン買い取り屋の異名を持つ。ただ組織に頼らないとモンスターの値段はすべて2倍。なので証人としての能力がないときつい。ただ、商人―って感じだったなー。
「王国のダンジョンか…」
「それがねー。後、国王に今後を考えると、進言しないといけないことがあるのよ。」
「なんだ?」
「うん、あらん、凄く衝撃的な事だから。」
 相変わらず、アランの真剣な顔を見ているだけで、ため息が出そう。
「…なんだ?」
「私たちの国名を決めないと、名乗れないのよ。」
「”王国”でどこがまずかったんだ?」
 そう、言われてが付いたんだけど、私たちの”王国”は王国という名前の国家だ。前に何もついていない。が、そういう国はこの辺に一切ない、そう言えばそうだ位の勢いだ。2個隣の商業連合の首都でさえ”都市国家エルバラーデ”という名前があるのに我が国は地味に目立たなくて、その上”王国”である、何だろう名前さんという名字の人を見ている感じのこのもにょる感覚の感じなのだが、それに国民一同誰も疑問を持っていない。が、この感覚の説明が難しい。
「うーん、ここの国でもモートリアのとかいう名前あるでしょ?」
「え?すべて”王国”の方言だと思っていたぞ。流石他の大陸だからな、王国の言い方に複数あると…。」
 なんか一瞬くらっと来た。そんなこと思っていたの。アラン。
「でもそう言えば、モアレさんたちいるでしょ?」
「あの使節団の女性の方か。」
「あの人が街の名前決める時でさえ相当もめたらしいからね。」
 モアレさんの町の名前で、どうもひと悶着あったらしい、名前はそれで色々代わるので、思いを込めた名前がいいと聞いている、歴史の話を鳥海さんからされたのを思い出した。
「ふむ、確かに、父に言ってみよう、会議にかける必要もあるが。」
「そうでないと私の置く予定のダンジョンが”王国”のダンジョンになっちゃうでしょ。」
「ふむ、確かに。…で、どこが悪かったんだ?」
 …そう言えば王国のダンジョンと書かれて…どこがまずかったのかな?
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