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第17章 ドランの領地視察旅

第677話 話にならないのじゃ。

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「お主、貴族としてどうなんじゃ。」
 こういう時はけむに巻くのがいい。正体を言ってもダメ、適当な事を言っても、大方どの答えを言ってもダメという1から3の選択肢で4を選べ的な物だ。
「どういう意味だ?」
「第一、おぬしは、直観ばかりでそこに論拠もない、なんとなく怖いだけでおぬしはまるでビビった子供の様じゃ。」
「なにぃ!」
 流石に侯爵も睨みつけるが、ここでビビっても何もない。実際、本当のことを言えば”慧眼”の力で大体の相手の心理は分かる、怖いのがある。
「当たり前じゃろ、怖いからダメ、何も見ない、聞かない理由もない。そんなもの、誰の目を見ても明らかじゃ、ビビっておる。」
「貴様!」
「度量の深さを見せ、相手を見返すチャンスじゃぞ、それをなんとなくで見逃す?お主の直感とやらは、お主を助けてくれるとは限らない様じゃな。」
 ただ、こう言ってはいるものの、実際はその予感の理由もわかる、それがスタンピードでせめて脅したときに最初だったため、”スタンピードやってみた”、”ドラゴンな全力で咆哮してみるとこうなった”をやってみたのだ。ドラゴンの姿で来て、全力で吠えた。ついでにほえた後は様子を見るため、撮影用コアで様子を見ていた。市民たちは最初、呆然となるものの、雪崩を打って逃亡、その中には兵士たちを含みというより兵士たちが先んじて逃げてしまった。その為領主のおっさんは見なかったが、全員何故か逃げてしまった。が、この動画はいじめと言われ、そこまで良い評価ではないがこれがダンマスによるスタンピードの助長をあおったのは事実だ。それから、当然領地を取得後、次の町に移行した。ただ、次の撮影は3都市連合軍とのバトルである、その時も脅しでブレスを丁寧に
敵軍の前に巻き込まないように撃ったところ、兵士が雪崩討って逃亡…。矢の一本程度は来たが、まあそれ位ときたものだ。当然その都市も戦闘せずに陥落、彼らはそのまま一矢報いぬまま、敗北した。ただ、儂らも撮影で攻撃してるにすぎん。当然町は荒らさなかったのじゃ。というより、全員が逃げ足すか、むしろ逃げ損なったものを町の外に追い出して、そのまま占拠したら今度は次の町という感じじゃ、ただ、移動と長距離移動で食費のほうが問題でのぉ、スタンピードは脅すまでが限界じゃとあの時は痛感しておるからの。
「第一聞いておる、あの巨大な化け物対策を求めておるのじゃろ、ゴーレムとか有効ではないのかの?そこで儂の魔法が怖いからと拒否ではお主たちは逃げ腰と言われてもどうしようもないわい。」
 但し、あれ以来すぐに市民は都市に戻り折った。自分の内を確認したら、何も変わっておらんかったからの。それで後半は通り過ぎるのを待っておった。 ただ、3都市合同戦(スタンピード動画第5回)ではブレスを撃っただけで終わったのじゃ、ただこの時の相手はもう儂らが”街を通り過ぎておる”という事を理解しておった。だから陣を張ってみたものの、部下全員に対象は攻めるのを止められておった。手を出さなければ、死なないのは分かっておったからの。その次のスタンピード動画1の最終戦”首都進攻戦第一”のほうが本格的銭湯で、そっちの方が再生を稼げたとは言ってはならないのじゃ。ついでに城から出すことはかなわずそのうえ、弓矢とかバリスタが飛び交う船上で、むしろ南部は全都市”抵抗戦”をしたので、そっちの印章のほうが濃い、そして…領域を無血開城させる手段を考えているうちにパンダが取得しおったのじゃ、その時に見えたあいつの顔は、こっちに切れておったのじゃ、動画の撮影場所は言っておらんかったからの。ただ、それ以降、北部の軍隊の評価はダダ下がり、ほぼ無傷で首都迄通したのじゃからの。ただ、パンダ同好会が絡むと分かってからは攻めるのをやめたのじゃが…。
「そ、そう言う物か?」
 その時の様子からして、こういう押しに弱いのは分かっておるのじゃ、いや、愚かと言うなかれ、これでいて見栄っ張りでそれでいて、自分大好き。だからこそ自分より眼立ちそうな儂が嫌いなのじゃ。
「第一、こういう時に利益を持ってきて”俺のおかげだろ”と言って初めて見栄が張れるのじゃ、第一想像してみろ、その台の上に乗り、かっこよく目立ちつつ入場する様を、一人だけゴーレム車を乗り回し、他の貴族たちからの羨望のまなざしで見られる様を。」
 なんか色々考えておるようじゃの。でもこれをさせないといけないほど…こいつら、南部が言うには”頭が悪い”らしいのじゃ。まあ…。
「し、仕方ねえな、認めてやる。お前ら、後で報告な、帰るぞ。」
 そう言うと、4人ほどがさっと帰る、護衛は3人だったようだ。はた迷惑な…。
「いやあ…すいません。」
 本当にだたのお邪魔虫に見えるだけ・・・あの貴族は嫌いなのじゃ。
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