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第17章 ドランの領地視察旅

第670話 本当の問題トップの頭脳

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「ふむ…難しいだわさ。踏み込むのは最低限度無しにしてほしいだわさ。」
「やっぱりか。」
 鳥海にとりあえず、当地の有無を聞いてみた。ついでに街中は領域化してあるので、もうDPだけは稼げているのだ。
「ちょっと問題が起きているだわさ。向こうでも。」
「何がだ?」
「どうも、ドランの報告によると初めて見た大都市とか…結構貴族が腐っているらしいだわさ。平和なうえに人間中心だわさ。」
「あ…。」
「しかも、結構貴族間内乱が多いらしいだわさ、で北ホワルカナンは人身的には…相当意気消沈らしいだわさ。」
 来たホワルカナンは南部の”大森林”に接しない穀倉地帯と北部は龍尾山脈が覆い、しかも結構水も豊かで平和らしい。がその分貴族は…ダメだったらしい。
「見た感じ、縄文時代を思わせる農業で…DP以外の利益はほぼないらしいだわさ。」
「うわ。」
 ちょっと頭痛いぞ、そこが千鳥万花の領域になっているうえにあそこはホワルカナン国(パンダ同好会)が統治していることになっている、
「で、支援要請が出ているだわさ。できれば、イーハ商会の出店…と言いたいだわさ。けど大方その環境では出費は想像を絶するだわさ。なので、取りあえず時間を稼げる、向こうは置いておいて…ちょっとアチシが調べてくるだわさ。」
「いいのか?」
「こういう時は情報が大事だわさ。向こうはトラップをかけてくる可能性もあるだわさ。ほんの少しの糸やほつれを見逃さない。そんな目を…モンスター含め鍛えるにはまだ年数が足りないだわさ。」
 …そう言えばこいつは政治家秘書だったな。結構出歩くんだよな。
「で、調べている間に、向こうの…ドランに合流して、いろいろ探ってくるだわさ。」
「いいのか?」
「出来れば、数人貸して欲しいだわさ。航空部隊の練度はそっちの方が高いだわさ。」
「…分かった。こっちから指令は出しておく。が、向こうの方が重要なのか?」
「重要…ではないだわさ。ただ、見極め次第ではもう一回暗殺とかして、頭のすげ替えを可能性も絡む案件だわさ。また、どの派閥に与するか…というのは情報を精査する人間が必須だわさ。そして、どの程度の利益と武器があるのかもだわさ。」
「主義主張とは言わないんだ。」
「いう場合もあるだわさ。それはよっぽど相手が清廉潔白である必要があるだわさ。すなわちリーダーに”アジテート(扇動)”の才能があればそれを使うって考えだわさ。」
「ドライだな…。」
「国民をないがしろにして戦争や…賄賂ばかりになっている段階で、この侯爵には期待してないだわさ。だからと言って相手をかなぐり捨てるのは間違いだわさ。」
「理想論ばかり言うあんたらしくもない。」
「これはNGOとかでの経験だわさ。アフリカとかで、国家の首相とかが”世間の展望”って言う物に、一定の見地や実施する見通しがある才能があるトップがいること自体稀と言われているだわさ。これには散々日本も騙されてきただわさ。そんな腐った匂いが、このドランの報告書からするだわさ。」
 …実体験済みか。となると躊躇はしないな。
「そう言う相手には金を与えてどれだけ自分たちに”利”が取れるかがみそだわさ。そう言う相手にはそう言う相手専用の交渉や戦法もあるだわさ。」
 こういうところで頼りになるというか…頼むから忙殺されないでくれよ。
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