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第17章 ドランの領地視察旅

第660話 エルミンとの再会じゃ

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「ふむ…。それで、なんかエルミンも泣いておったがどういう事だ?」
 村では急ぎで、商品をゴーレムに頼んで、倉庫に入れてもらい、その間に村長宅に潜り込んだ。
「まあのお。ちっと問題がのぉ。で、すまないが、エルミンが来てからでいい。この部屋を少し貸してもらえると嬉しいが、いいかのぉ。」
「…よくわからんがかまわん。」
「よくわからないゴーレムさんが―。うーん。終わりましたけどマスター。」
 エルミンがこっちに来たのを確認すると、ドランは急いで、扉を閉めてテーブルの下を確認し、その後、木の扉を閉じ、それから同盟ゲートの設置を行った。
「…へ?」
「急いで入るのじゃ、そこですべてを話す。」
「よくわからんが、協力するとはいけ、どうしたんじゃ?」
「急ぐですー。」
 この村長は元々、この村に来た時にダンジョン外に出れないダンマスが。行き倒れていたドランを拾った。が、体が領域外に出れなかった。そこでドランは食事を貰った後にこの村の村長に…協力者になってもらっていた。ダンジョンにとって協力者は”いて普通に認識される人間”となる。それはダンジョン認識においても一緒で。協力者がいるときはダンジョンメニューを開き、ダンジョンの設置などを行う事ができる、当然”領域購入”もだ。そのために、いろいろしてもらった恩あるのがこの村長であり、その願いもあって村に”商店”を設置している、その二人がどうにか同盟エリア…”田園地帯”に入る、
「こ、ここは?」
「ダンジョン内じゃ、ここなら密談ができるからのぉ、今日は頼んで、貸しきりにしてもらったのじゃ。」
「え?どういう事なので―?」
「儂も聞きたい、時々護衛の子たちは来ておったが、ちょっと色々剣呑な顔をしておったからのぉ。」
「ふむ、ここなら大丈夫じゃ。ただし、ここはしばらく閉じさせてもらう、帰れるから安心して欲しいのじゃ。」
 そうして、ゲートが閉じていく、
「ではまずは、今回の経緯を話さんといけないからの、エルミン。儂がいない間、バランはこっちに来ておったか?」
「はい、いつもは毎週来て子供と遊んでいましたが、マスターがいなくなってから―。一回生きて、村の中をさっと見ただけで、後は…一切来なくなりましー。」
「確かに、バランもそうじゃがの、レッド達もじゃぞ。」
「はいー。レッドさんからマスターの行方不明の話は聞いたで―。後言われた通り、レビューに奥様使いましたー。」
「やはりの。ここからは秘密にしておいて欲しいのじゃ…。
 それから、行方不明になった経緯を話した。バランの敗北と”憑依”そして、憑依相手が”魔王”であり、ドラン達が一切勝てない事。その上ドランが見つかれば暗殺されかねなかった事である、敵国でもあるホワルカナン南部の王族も関係あるという話もした。
「それは、確かに、確かに、北部と南部はお互い嫌いだからのぉ。」
「でも―そんな怖いなら―。もっと逃げてくださいよー。」
「いや、それが最近、その魔王が呼び戻されて、代わりの部下になったのを家の奴に聞いたのじゃ。ただ、戻ったとあれば、その情報を怪しむはず、今しばらくは戻れん。が儂もみんなの顔が見たいのじゃ。」
「それは1」
 3人がギュッと抱き合う。やはり、身内がいい。そう思えてならない。
「ではどうするんですー。補給はありがたいですけどー。」
「うむ、儂はエルミンを連れてしばらく旅に出るつもりじゃ。」
「ん?」
「でもー、街はこわいですよー。」
「…なんかあったのか?」
「まあな、エルミンちゃんが衝撃を受けていてのぉ。」
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