魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

どたぬき

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第16章 途中退社は残された者がつらい

第654話 DPが戦力増強になるのなら

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「マスター。」
 わざと一週間ほとぼりを覚ました後ドランは部下を一人づつ呼び出すことにした。その為に”真空ガス室””撃退踏み台昇降””あっち向いてホイバトル”をさせた。ついでに幻のダンジョンマスターのファクター効果により表記上はだ。まあ、これが発覚したおかげで、千鳥万花の全ダンマスを10にする覚悟ができたのだがな。
「うむうむ、久しいのぉ。」
 レッドがドランと抱き着いている、ついでにバランは”画像編集補佐”という事で、ドラゴンレビューというアイテムの体当たりレビュー記事画像の編集を見て貰い、監督してもらうと指示して…視界を位置を固定。その間にこうして再開するに至った。一応もうドランもダンジョンレベル10のダンジョンマスターなので、出入口が2個あり、いつでも領内に帰ることができる、そして、こうして出迎えもだ。
「マスター。みんなも…。」
「いや、まだ…話は長くなるがの…。」
 そう、バランは現在”レイス”に憑依され、自由意志があるものの監視状態にある、なので、うかつに動けない事、ドランが帰れば当然その報告が行って、今のダンジョンがすべて”魔王ヨミ”の手によって、潰されかねない事。などが効かされる、その顔が徐々に…歪み、怒りに震えるさまが見える、
「それは…あのメギツネ!」
「待つのじゃ、儂はここで戦えば、今の収益がなくなるのじゃ。それにじゃ、魔王軍が本格参戦すれば、儂らは一瞬で消し飛ぶ、まずは講和を計る、」
「でも…悔しく!」
「儂らは運良く買って来ただけじゃ、上は魑魅魍魎、あのレーザー勇者…より上もいっぱいいるのじゃ、」
「それは、まことに!」
 いや、こっちは普通に鳥海に言われて、監視しているのだが、レッドの挙動が一々全部暑苦しい、
「実際儂は”魔王エレノア”の戦いも直に見ておるし、”鎧騎士”はダンジョンも食うという。そうなると、儂らでは勝てん、それにじゃ、向こうも儂らの領土を重要視しておるのが分かる、」
 フォレスタ北部”ホワルカナン北部”は俗にいう貴族の力関係が支配する”平和な穀倉地帯のエリア”だ、一度ドラゴンの侵攻とスタンピードに兵士たちが逃げ出したのも通称王子派と呼ばれる王子を擁立した一派”ペンダモン侯爵派閥”が北部にいるのだが、俗に言う”腐った貴族”であり、自分たちの贅沢以外に興味のない一派だ。実際ドランは王子をパンダ同好会に渡す前に王妃の正体を言い、王子の相関を依頼しようとした。その為に話をしたのだが、いざ王子をを渡す段階で、ドランを暗殺して、王子を基に独立を画策し、それを知ったドランが激怒し、白紙撤回されたという経緯がある、その為、王子派にドランは王子を渡すことができなかった。それからホワルカナンの王宮力関係を調査したところ、宰相派も賄賂まみれで、王妃が南部開拓しか興味がないと、王子にとってどの派閥に向かっても民衆向きの政治をしていないため、王子をこのまま渡すことをためらい、それが、王子をギルドに所属させ、身の安全を図るという行為につながったらしい、
「ただ、儂がこの流れを是正せねが、アンチョル村の村長が悲しむ、だからこそ…。その為に分かるな。」
「わ、分かりますが…。」
 魔王軍による蹂躙は自分だけで終わればいい、だが、そうはならない、だからこそ、今は狙われている以上、ダンジョンが安全なこの状態を維持したいのだ。
「儂はもう少しここで、いや料理を見回ってみると思っておるのじゃ、その間にお主らには番組を頼みたい、そして、暇があれば人間の様子を事細かに集めよ。」
「命令、受けましてございます、」
 やっぱり暑苦しくも大きい動作で一礼をする、
「ということは。」
「出入口が2個になり、いつでも逃げだせるのじゃ、タイミングがあれば ここに戻るから、まずは領地を見回りたいのじゃ、インスタンスダンジョンを儂が見ておきたい。」
 ホワルカナンの南部の大森林近郊は戦闘が強い兵士と屈強な民だが、北部の穀倉地帯は確かに情報が欲しい、
「それにじゃ、今は群雄割拠になろう、儂は見つかったとしても、見回りと言い訳しておけば、おぬしらに言い訳が立つ、」
 一応ドランと私たちは秘密協定で仲間になっているだけで、正式に表には入っていない。
「後で、後のメンバーには伝えておくが、厳命じゃ、バランには言うな、気取られるな、後、ダンジョン内には必要以外ではいないようにせよ。ダンジョンの管理は儂がやっておく、」
「は!」
「さて、一応、会議には来るが、これでしばらくは別れじゃな、井原よ。」
「それは構わん。無病息災がいい、自分のやりたいことをやっておくと言い、私たちが助けになればいいが、今度危ない時はちゃんと…。」
 まあ、こうなるとはわかっていたが…少し様しいものだ。
「分かっておる、まずはインスタンスがないか調べた後…国の把握をするのじゃ、」
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