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第16章 途中退社は残された者がつらい

第634話 隠してないけどタイミング的に秘密な事象は結構ある

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「ここまで来て、どうするつもりだ。」
「…今回は急ぎだからな。私の背中に乗って行け。」
「え?」
「イーハって人間じゃないの?」
 そう言えば、人間の姿以外の私の姿はめったに見せたことがない、休憩時にダンジョンのコアルームに籠っているときだけだな。魔王の間、又拡張しておかないと。
「私は…モンスターだぞ、扱いは。」
「え??」 
 というか、最初のダンジョンころ以来ずっと、私は本体に戻ったことがないな、一応首判定の時に”子犬”があるがそっちにするか、載せるならそっちの方が安定するだろう、ダークボックス内に服を納めると、そのまま…子犬が大体全長10m、高さ3m程の巨体になった姿になる、ついでに全長は体の長さ。そして前項は、立った時の高さだ。
「えぇ!可愛い!」
「モフモフ―!」
 いやちょっと待て、急ぎだ。モフモフ…モフモフ?一応そう言えば子犬は3人の合議で、ハウスドックから選んだモフモフのシベリアンハスキーモドキの子犬であり、ついでにミラージェがトイプードル、フェルミィがシェパードの子犬だ。…そう言えばそうだな、モフモフだな。私は、こう冷静にモフモフ行っているのはいいが。
意外とくすぐったいのだ。意外と毛が敏感で、くすぐったい。くすぐられている感覚だな。なんかツンデレ見たく…。
「こ、こう見えて地獄の番犬、ケルベロスだぞ。お、おい、止め…やめ…。」
 だめだ、止まらない、モフモフが止まらない、話が進まん。連絡して、分離のままフェルミィを呼び出し、引っぺがしてもらう。
「一応、私もぉ。行くよぉ。ほら乗ってぇ。」
 フェルミィも子犬が巨大化した姿になるが…地味にシェパードはモフモフというより、滑るような毛ざわりなので…まあいい、加えて背中に載せるとフェルミィと頷き…走って向かう事にした。

 移動中に、タブレットからサンテからの連絡を聞いていながら走っていった。タミさんが、周辺のシルキーを呼び出して回復部隊を編成。そのままムーア村の村民は300名近くいたらしく、それが全員逃げて来たらしい。結構大きな村だったな。だったと言っていい。というのもどうも壊滅状態らしい。そして、どうも…。
「ふわふわ―。」
「すべすべー。」
 いや、ちょっと待て、モアレとポアンがダメになっている、が…。胴もモンスターがほとんど表に出ていて。それが村を占拠している、とりあえずモンスターの配置を見ているのだが…。どうも見覚えがある、そう…。
『どうも、こちらのモンスターと一緒の物が外に出ている模様です。』
 ついでに動物系が多く、そしてこれが他よりは強いと思われる、というのも、SNSで見た最大クラスはドランの”ドラゴンレンジャー”とスキュラカンパニーの”スキュラ部隊”だ、が、私たちの最高峰”ラクシャーサがメインの偵察部隊”や。サンクチュアリバード達ほどではない。あれほどの悪夢ではない。
「…状況確認と、後、位置の報告を頼む。私たちは発生源を確認し、そのまま突っ込む、即決で倒さないと不味い。」
 走って向かうと、向こうから”キリン”数体とプレシオザウルスが見える…。首以外のつながりが分からん。がさっき言ったこっちでしか扱わないモンスターが板というのはこの恐竜系をいくつも確認したからだ。ただ遅いのと…。滋味にこのムーア村周辺は温度が低いのと、今の気候が…春初頭で寒いのがあげられる、要するに寒くて、爬虫類になる恐竜系は…動きが鈍いんだ。
「かがめ、抜けるぞ。」
「いや、倒してく、」
 そう言うと疾走ているこっちに気にせずモアレもポアンも一射ずつ弓を放つ。それはそのまま首元に刺さり、知を噴出させる、
「さらに行くぞ。」
「ここから先を抜けさせるわけにはいかない。」
 またも連絡が入ってくる。どうも死傷者がいないが、精神的にやられているようだ。そして事情も分かってきた。どうも始まりは一週間前。村の中で動物がいるのを見て、最初の内は追い払っていたが、そうすると、村はずれのだれも住んでいないはずの小屋から出てくるのが見えた。そこで、その小屋を次の日に調査したところ。そこから、謎の緑色の小人を確認。そして、そのまま…退却した。村人はこの辺境でもいきれるほどのそれなりの屈強も多いのだが。恐怖が先立つ感じだったという、そこで見たのは、その時、巨大な地下の空間と底を埋め尽くす、動物たちだ。そう、あの動物たちはただ、狭くなったから出てきただけだったのだ。それを確認した村長以下全員は村全域に退避命令を出し、ゴーレム車に荷物を一日で載せて…逃げ出したらしい。そうなると、一気に
「もう少しか?」
「まずは殲滅する。村内部のオルトロス狙いだ。」
「お姉ちゃん。村に…。」
 そう、匂いがすえた物に代わってきた。動物の縄張りの匂いだ。これだともう人間が住むにはかなりきつい、ただもうすぐそばだ。飛ばしてきた価値がある、
「分かった、イーハ、予算はどうする?」
「ある程度はあきらめて、無制限でやってくれ。遠距離から仕留める、」
「分かった。そろそろ。」
「あ、ああ。」
 私たちは止まると、モアレとポアンを下ろし、二人は無言で森林の中に入っていく、これが本来の狩人の戦い方である、森林に入り気配を殺しつつ矢で撃ち抜く。さっきの予算の話は…モアレ、ポアンの矢を実はダンジョンに登録してある、そして一応サブマスター認定を受け(ダンジョンは持っていない)DPの給料を受けているので、そのDPで矢を購入できるのだ。そして、いろんな矢を開発してある。音がうるさい鏑矢。麻痺矢などだ。但し麻痺矢は使うのは害獣のみとしてある、これは人間にも効果があるため、つかったら最後、その肉を食った人間にも効果が出る、最悪食った方が効果が高い。
「じゃあ…私が前に出るよぉ。」
「分かった。」
 私は人間の姿に戻ると、後光と幻覚で体を隠し、飛び立つ、ただこの視覚防御も、動物の嗅覚には効果がない。が、フェルミィがシェパードから本体の姿に代わると、そのまま突っ込んでいった。…暴れてるな、動物的本能もあるが、今のうちにその小屋を探さないといけない。…あれか…匂いはともかく…。あれ…。
「来るのぉ!」
 大声を出しながらフェルミィの本体はかけだし、ウィンドカッターを分割し、まるでマシンガンの要領で連射していく、今回の改正で3人には特徴が付くことになった。井原は建物の設計など。そしてミラージェは簿記などによる商会の”経営”。そしてフェルミィには”魔導士”としての能力だ。魔法には地味にたくさんあると選択肢が多すぎて、行動が遅れる、使わないという欠点がある、そこで、魔法を使う頭を特定し、資源集中を狙った。そう言う意味で言うと、フェルミィにあるのは魔法使いとしての能力だ。後は料理も地味にある、こっちは趣味の範囲だな。そして、飛び込んだフェルミィは風魔法を使い、風魔法を連射して、獣を薙ぎ払っていくが…。
「多いぃ!」
 数がいかんせん多い、そして出てくるモンスターも魔獣クラスである、バーストブルやビックウルフなど、巨大モンスターも多い、リストにはあるが、あったことのないモンスターも多いが、もはや、視界内のモンスターをすべて倒す方が先だ。
「うぉぉぉぉ!」
 叫びながら、周囲を…威圧…ぐ!前足にいつの間にかワニが、しかもかなり大きい!噛みついて、動け…。

ヒョォ! ドボォオォォォx!

 かなり大きな矢がワニの目を貫通し、頭蓋骨迄打ち抜く…この太さ…あれか、確かモアレが上がったステータスに合わせて弓を作ろうとして、使い物にならんと諦めた”大鉄弓”だ。モアレがハイヒューマンになった時に祝いとして、モアレのステータスで弓を作っていたところ、鉄骨を改良して私が、”モリブデン鋼”を用いて作った弓にピアノ線の太さに加工された鋼線を巻き付けた鋼線…これは誤字ではない。普通の単身鋼線だと、弦を張る際に破断したのだ。そこで鋼線に鋼線を巻き付け補強。そうして出来た。現代の強弓は普通の人間には決して引けないが、モアレはそれを一人で引いてしまった。ついでに村人実験だと、5人係りでも弦は動かなかった。そしてこの弓で撃つ矢もほぼ手槍と見まごう太さの…制御翼のついた槍だ。その位一本一本がでかい。ついでにその弓の大きさも
180cmとほぼ人の高さだ。但し狩りで使うには、この大きさの弓と矢は使い物にならない。一発でその体を吹き飛ばすからだ。そしてこの屋の当たった音だ。あまりに重く、そして衝撃が周囲に飛び散るので…音が大地を揺るがす低い衝撃音となるのだ。それが矢を震わせ、不思議な音となる、この音を聞いた動物たちが逃げ出してしまうのだ。その為に二人は使い物にならないと、言っていた弓矢だ。
「みんな…。」
 ちらっと見ると、小物の動物たちも矢が盛りかが飛び出しては打たれていく。援護をもらっている、ちょっと…嬉しくなった。
「お前らぁ!かかってこいやぁ!」
 フェルミィが雄たけびを上げる、あのオルトロスまでは打たないと.
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