魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

どたぬき

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第14章 下部組織は基本押し付け

第552話 ゴーレム車の代替品構想

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 帰って来ると…ちょうど産業都市では夜だったりする。明りの魔道具もあるが、魔石はないので…に試験版があるだけで、たいまつもあるが、地味にあれ…部屋の中で付けると人が死ぬ。なので、夜は暗い。ただし…忙しいと、こういう、少し落ち着いた夜警が…心に栄養をくれる。一応大使館がいつものジャンにつながる通用口なので、こういう歩き…は本来いらないがこれが…心の栄養の側面がある。
「お、帰ったか?」
「おかえり、イーハ。」
「いらのか?」
「遅くなるかもと言われたからな。」
「いつもの話し相手がいなくてな・・・。」
「…すまないな。」
 この多頭のはいくつかの欠点がある。その一つが”ダンジョンをまたげない”だ。多頭は分離がある限り世界のどこにいてもいい。但し、多頭と闇魔法はダンジョンを経由して維持できない。その為、ダンジョンに入ると、すべて解除され、世界を最初に移動した側に全部集まる。本体や文体の主体はそこに存在しない。で、問題はナギサとの戦闘で、ダンジョンに入ったため、…3人を呼び出してもOKだった。但し再配置に向かわないといけない。で、フェルミィは基本こっちで生活している。ただ、意識的に、ラジオで二人との会話は理解できていた。まあ、その位しか記憶が無い、が、それがいなくなったのだが…。
「寝ててよかったのに、」
「…そうでもないぞ。」
「だよね、お姉ちゃん。」
次の日になると、実は向こうに貸した課題である”公国での用地視察をしてもらうべく…というより私も休暇が欲しいと言っても…
「よ。」
 仕事が気になり過ぎて、こうしてどこかの部署に行っては、その視察が多い、こうしてみると心配性なんだと思う、
「どう?シロウ?
「とりあえずダチョウモドキは開発した。使い道はほぼないが。」

ペイラーペイラーTips:沼地に多く生息する走鳥科の一種でその太い足が有名。二つの足が胴体より太く、又羽がバランサーとなり沼地をあり得ないスピードで滑走する。正確は意外と従順で、餌による餌付けが可能。但し、自分のプライベートエリアに入る物を敵として認識し、蹴り殺しに来るので飼育の際は注意。主にベルンガー地域で飼育されており、主に”馬替わり”として用いられる、沼滑車を引く動物として有名。

 この解説はいつ見ても、意味不明なところが多い、まず走鳥科なる動物の種類を私は知らない。走鳥類は確かだ腸がその種類になるが”科”ではない。有名でも無いし、この世界で聞いたこともない。後ベルンガー地方もどこか不明だ。後沼地は南フォレスタでは結構あるが、現在ザガートン南部では見つかっていないし、北部は草原と荒野、砂漠がメインだ。だからこんな地方聞いたことが無い。後沼滑車ってなんだよ。後飼育情報があるが、そう言う場所も見たことが無い。という事だ。地味にこう言う”なぞのエリア”を指す鑑定があり、これも含め調査しているのが現在のシロウの仕事だ。というより趣味だ。昼はゆっくり農作業をして田畑をわざわざ鍬で耕し、ムーア村の村民と語らっている。午後からは自身のダンジョンに潜り進化結果を確認して動物などの進化や生成を行い、調査を
行っている、
「このベイラーはどうだ?」
 シロウがタブレット越しに飼育小屋の映像を見せる。確かにそこには…確かにきもいが…有益そうな動物の姿があった。だ領都が意見は似ており、首は長くて跳ねは地味に体を覆う程度だ。飛べるとも思えない。が足はなぜか人間みたいな造形で太ましい太ももと、…爪が退化したかなりかかとを浮かせた足の姿がある。首も相当太く蛇みたく自由に動く。この似た種族で山間部をトリッキーに走る”山田鳥”や水上歩行に特化した”一本どっこ”というダチョウも発見されている。
「これ、繁殖できるか?」
「…実験中だが難しいな。」
 そう、そこまでしてシロウに頼んでいるのは”ゴーレム車”に代わる安価な乗り物案だ。ゴーレム車は高い上に商人間格差が大きい。なので、安価な手段の捜索を行っていた。そこで思いついたのが…”食肉ダンジョン”内での騎乗生物の捕獲だ。ここなら謎の生き物を出しても不自然ではないな…。ただ、その生物の候補と条件が厳しかった。

1,まず飼育しやすい事。今後を考えると、これが第一である。
2.食事量が少なく消化率が高い事。これは糞問題を考えるとこれが無いと町は臭くなり、市民の健康と衛生度を害する恐れがある。
3,早く、そして力が強い事。

 成長年数も加味するが、この辺が問題になる。が…。」
「こいつは日に9回・・・ほぼ何かを食っていないと動かなくなるんだ。」
 鳥系は実はこれが欠点だったりする。”高出力、高消費”である。その為度重なる休憩(滑空状態含む)と、食事のルート開拓が必須となる。こうやってダンマスとして動物に触れてみてわかったのだが…動物は意外と繊細なんだ。人間みたく生きるに図太くない。
「後、意外と気性が荒くてな。それを考えると、これもきついかな、後”プリンティング”は確認できた。が…あの脚力と大きさではな。」
 刷り込み減少で最初に見た生物を親と思い込むあれである。があの高さ3mがすり寄って来ると思うと、人間死ぬな。これもか…。
「また新しい開発頼む。リストはありがたくもらっている。」
「いいって事よ。まあ、趣味が半分だ。」
「…探求心だろ?」
 どうもこだわり章があるらしく、この進化に書かれたモンスターの全てをコンプリートしたいとの話で、彼はこうした農村で進化配合を繰り返している。その為現在殆どの獣系は存在している。但し、虫はない上に魚も薄い。後鳥系も結構網羅している。但し霊とかになると社会的な物を要求してくるので、現行の開発はきつい。
「でもな…。ゴーレムの件は馬を超えるのは難しいぞ。」
 馬はどうも最近、勇者大陸でも存在しているそうだがまだ、飼いならすのは難しいらしい。となると代替えにはまだ…というのと、私的にはパリのあの光景が思い浮かべられる。だから、かたくなにゴーレム車であり、動物を反対してきたのではあるが…打開策はあるのだろうか…。
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