魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

第１４章 下部組織は基本押し付け

第５５０話 ミスは気が付かないから起こるんだ。

　かろうじて買った、実力は…誤魔化す以外ないがね。
「とりあえず、受注は受けたのと、皆も元気なら、後で会いに来てくれ。」
「は、はい。お嬢。みんな喜ぶと思います。できれば…。」
「それが、今は亜人の客分になっている、うかつに動けん。」
　とりあえず戦闘後、私が米を分け、玄米茶の作り方を教えて、後は、釘などの金具の依頼を受けてもらう事になった、彼女は聞いたとおり、どうも”旧魔王軍メンバー”に救われてこっちに避難した。その時に”月光のダンジョンを譲渡された”ただ、ナギサという新しいダンジョンマスターが生まれたので、月光は消去された…扱いになった。月光はリンチされて死んだ。そのあとは、旧魔王軍にも目を付けられていたために救出され、復讐を果たしたらしい。後はここで鍛冶屋をやって刀を作りつつ、そこの冒険者学校で剣術を教えるらしい。
「復讐か・・・・。」
　その言葉に堂島は泣いていた。彼もまた月光に命を救われ、月下に入ったメンバーだったからだ。
「皆ももう、一人の道を歩んでほしい。私はトップに建てる器じゃない。」
「で、でも…。」
「…ここで無理を押せば彼女に悪い、彼女が必要なら手を貸す。でいいかな？」
「は、はい！」
「後、井原殿、釘と金具の件、承った。」
「資料と、後、そっちで防具を作るなら、下地でうちの革も使って欲しい、素材卸も行っているからな。」
「それはありがたい。鋲打ちの防具が作れるからな。」
　…このナギサという人、地味に現代日本で防具の自作の職人だったらしく…武器も全部作れるが…。その造詣がひたすらに深い。”木、革、鉄、布”の４面複合装甲防具の話をされた時は衝撃も大きかった。。確かにそう言う考え方もあるか。実際彼女は着て確認しつつの武器防具作成なので、かなりの腕前だと思う。そう言う意味でも職人であり純粋なのだろう。そう言って爽快な顔をして我々はナギサの店を出たのだったが…。
「あ…ギルドオーブ…消滅している。」

 それから、すぐに商業ギルドに戻り、ついでに…簡単なとガン方法を思いついたので、それを実行した、どうせすぐほしいわけでもない。その方法は単純だ。…ザガートン国境のあの町のギルド止で送ってもらう事にした、生成は向こうに任せるし、そこから私たちが行って運べばいい。…難しく考える必要はなかったな。そのまま帰途に…。
「すまないが、君たち。」
　改めて商業ギルドから出ようとする私たちの前にいたのは…。教授とネルさんだった。
「なんのようだ？」
「怒るな、君たちに…正確にはそこの青年に。ちょっと付き合って欲しい場所があるのだよ。少し、いやだいぶ問題があってね。」
「じゃあ、僕は・・・。」
「最悪はカードでメールしてくれれば、ジャンが迎えに行くから、君は一人で。」
「分かりました。」
　…堂島君を送った後…。
「本当に踏まない、技術屋としての君の力を借りたい。」
「どういう事だ？」
「まずはこっちに来てくれ、今回の案件のクライアントの元に行く。」
　碌な気配がないな。