魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

第１４章 下部組織は基本押し付け

第５２３話 味方より敵のほうが大きく評価しているときが多い、（魔王軍サイド）

「これはちぃと不味いぞ。」
　ドルカスが、魔王城のオフィスで、リューネから出された書類を見ていた時の事だった。
「どういう事よ？」
　リューネからの報告であり、リューネが魔王城の会議テーブルに座っていた。今回の件で、ドルカスにＳＮＳ工作を頼むためだ。
「お前、あいつを敵に回しただろ？」
「え？経って聞いてくれたじゃん。」
「こんな内容、脅して変えてと言っただけじゃねえか。」
「はっきりいて不味い。」
「どういう事よ？」
「あいつを舐めてるだろ、お嬢ちゃん。」
「…。」
「あいつは文字通り、交渉の…最悪政治のプロだ。俺はそうみている。駆け引き、落としどころ、そのすべてが芸術的な化け物だ。」
　ドルカスは最近生産に成功した麦茶をグイっとあおる。
「どういう事よ？」
「それがメンツをつぶすことをされて、黙っているか？」
「だって聞いてくれたじゃない。」
「いや、今すく地面に頭越すって謝ってこい。」
「嫌よ。」
　リューネからしたら、交渉でちゃんと聞き分けてくれた普通の交渉だ。
「これ、普通にやったら宣戦布告だからな、これ。」
「え？」
「だろうが、相手の調略かっさらう。その上武力で引かせて事後承諾？もし俺がそれをされたら、ダンジョン失ってもいいから一矢報いるぞ、そうでないならダンジョンを維持できねえ、。」
「でもさ、いいじゃん雑魚じゃん。」
「は？」
　ドルカスの顔が一層険しくなる。
「…予告しておいてやる。その台詞、絶対に俺意外に言うな。あいつに関してだ。特にだ。それを言えば、お前味方いなくなるぞ？」
「私には…ナオ君がいるからいい。」
「そのナオ君の意思に逆らっていてもか？」
「ぐ！」
「とりあえず対応を聞きに行く。いいな。」