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第14章 下部組織は基本押し付け
第509話 情報収集は他山の火事が飛び火した時の備えである。
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ネルの園とのダンジョンバトルなのだが…。現れたのは鎧騎士とハーリスの2名だった。今回の交渉はネル相手だと、私も地味につらいので、鳥海と鳥海のダンジョンの幹部のミギールで
行う事にした。
「今回は…あなた方に依頼があります。今回はギルドとして”堕ちた勇者関連”となります。」
確かギルドの存在意義てある、堕ちた勇者討伐だ。
「で、どういう事だわさ?」
「今の月下の庭園には分かっている限り3名の勇者が在籍しているはずですが、どうもその3名から”勇者”が消失されました。」
確か魔王バトルでは谷川という奴が、勇者の一人だが、…出番が無かったな。
「そして、分かっている限り、三日月月光をリンチで殺したのは、薔薇のヨシカゲです。」
ここからは一切口をはさめないほどすんなりと聞いた内容だと、現在月下の庭園から月光がいなくなって以来、どうも勇者の称号が剥奪された堕ちた勇者がいるとの報告で調査していた。ただ、どこにいるのか、どのくらいの規模か、対象が本当に堕ちたのか。それの確認にこの鎧騎士が…月下の庭園に潜入したのだそうだ。そこで、しばらくダンジョンバトルを行う筈なのだが、ここで問題がある、この鎧騎士、ギルドの最終兵器で、手加減して戦っても地形が歪むらしく…ダンジョンバトルを本気でやると…”ちょっと強い”という程度を超える。らしい。そこで、対戦相手と連絡を取り、演技と、鎧騎士から補填を出すことで、何とか…穏便に済ませたいという。
「相手は?」
「魔王国です。ただ、連絡を直接・・。」
「…ふむ、聞かせてもらっただわさ。」
懐からギルドカードを取り出し、いくつかアドレスを見つめる。一応、黒川とはアドレス交換をしておいてある。向こうも最近ようやく魔界に行くことができ、そこでギルドカードを作ったからだ。
「まあ、あの連中の下克上は好きじゃないだわさ。分かっただわさ。偽装工作でいいだわさ?井原とコアにはハーリスには逆らうなと言明されているだわさ。」
「…難しいかもしれんが。」
「…ちょっと待つだわさ、セッティング完了だわさ。聞かせて欲しい…だそうだわさ。」
軽く数回、タブレットを叩くとこともなさそうにタブレットを見つめていた。
「…何?」
しばらくすると隣の部屋から出てきたのは一人の黒い肌のオールバックの男。魔王国トップ黒木と、その脇でぼさぼさの髪の毛に…赤のシャツが似合う男の姿だ。
「…確かに不審なバトルの話が来ていて、対応に援軍を出すか検討していた。」
地味に戦闘員が多い魔王国では、ダンジョンバトルは普通に許可されていた。但し、上層部は当然ながら、部下のレンタルや融通のシステムがるので、危ない時に戦力の貸し借りができるのが、強みだ。が、麻生か、隣の部屋を指定してダンジョンバトルを行えば連結できるのか。どっかで使えるかこれ?
「あのヨシカゲって奴がなんか調子乗ってたからよぉ。」
「黙れ…こいつは?」
「ああ、対戦予定の”鎧騎士”だわさ。俗にいう”S級冒険者”だわさ。」
「何だそれは?」
「普通考えてみるだわさ。あんな勇者がいて、教授なる勇者一人で抑えれるわけないだわさ。ランク3位のリューネが、ギルドに偽装で入って名乗っていたのが”S級冒険者”だわさ。そして、それは複数いるのは情報で分かっていただわさ。そのうちの一人がこの…”鎧騎士”だわさ。」
「教授、龍姫、そして鎧騎士…。」
「じゃ、こいつが…。」
「…ただ、あの…。」
「あのヨシカゲの馬鹿を付け上がらせるわけにいかないだわさ。かといって負けるのも嫌だわさ。どうも自分の良い所を魅せるために防衛だけは自分でやると言っているらしいだわさ。」
鳥海の口の速さに、ケイはじっと…いや、言葉を挟むことも出来なかった。
「はぁ?防御に全力なら…馬鹿じゃねえか?」
「…頼みたいのは私がいる時にだけ、…偽装映像を流して、内部中継を切って欲しい。画像はこちらで用意する。」
「そんな…。」
どなろうとする茨木を黒木が抑える。
「実力は見せて欲しい。そうすれば…どうやって誤魔化すか知らんが。」
「…そこはコアが行う、大丈夫だ。…実力か…。…支払いをしておく。」
そう言うと、おもむろにケイはダンジョンのの床を強く踏みしめた。
「いきなり!}
全員が、振動で倒れ…よく見ると傷さえつかないはずのダンジョンの床が…ひび割れていた。鎧騎士自身は少し動いただけ…のように見えた。
「が…これ…。」
そう、一応魔王国においても、千鳥万花においても、ダンジョンの壁の厚さは検査してあり、特に井原はダンジョンの壁の加工等を行うスペシャリストでありその情報を持つ鳥海にとって…何をやってさえ壊れない”不壊設定”の床は。割れないはずだった。割れてしまえばダンジョンを下に”掘る”という攻略法が可能になるためだ。
「…これでいいか?」
あまりの事に全員が押し黙…いや、唖然としていた。
「井原に言われていただわさ。ハーリスの関係者全員怖いだわさ。舐めていただわさ。黒木。」
「分かった。映像とかよくわからないが…茨木。」
「わかったよ。・・・あとは?」
「…入ったら部隊だけ送ればいい、映像にはそれなりの戦闘の映像が流れる。報酬込みでDPの支払処理は行った。後はこちらで仕上げる。」
「あんた…ダンジョン関係者なのか?」
茨木が睨む。
「…黙秘する。後は頼んだ。また、そちらに戦闘を挑む際は連絡していいか?」
「…鎧騎士名義で連絡を入れれば構わん。殺されたくないからな…。」
黒木がたどたどしく答える。
「…では、失礼する。」
行う事にした。
「今回は…あなた方に依頼があります。今回はギルドとして”堕ちた勇者関連”となります。」
確かギルドの存在意義てある、堕ちた勇者討伐だ。
「で、どういう事だわさ?」
「今の月下の庭園には分かっている限り3名の勇者が在籍しているはずですが、どうもその3名から”勇者”が消失されました。」
確か魔王バトルでは谷川という奴が、勇者の一人だが、…出番が無かったな。
「そして、分かっている限り、三日月月光をリンチで殺したのは、薔薇のヨシカゲです。」
ここからは一切口をはさめないほどすんなりと聞いた内容だと、現在月下の庭園から月光がいなくなって以来、どうも勇者の称号が剥奪された堕ちた勇者がいるとの報告で調査していた。ただ、どこにいるのか、どのくらいの規模か、対象が本当に堕ちたのか。それの確認にこの鎧騎士が…月下の庭園に潜入したのだそうだ。そこで、しばらくダンジョンバトルを行う筈なのだが、ここで問題がある、この鎧騎士、ギルドの最終兵器で、手加減して戦っても地形が歪むらしく…ダンジョンバトルを本気でやると…”ちょっと強い”という程度を超える。らしい。そこで、対戦相手と連絡を取り、演技と、鎧騎士から補填を出すことで、何とか…穏便に済ませたいという。
「相手は?」
「魔王国です。ただ、連絡を直接・・。」
「…ふむ、聞かせてもらっただわさ。」
懐からギルドカードを取り出し、いくつかアドレスを見つめる。一応、黒川とはアドレス交換をしておいてある。向こうも最近ようやく魔界に行くことができ、そこでギルドカードを作ったからだ。
「まあ、あの連中の下克上は好きじゃないだわさ。分かっただわさ。偽装工作でいいだわさ?井原とコアにはハーリスには逆らうなと言明されているだわさ。」
「…難しいかもしれんが。」
「…ちょっと待つだわさ、セッティング完了だわさ。聞かせて欲しい…だそうだわさ。」
軽く数回、タブレットを叩くとこともなさそうにタブレットを見つめていた。
「…何?」
しばらくすると隣の部屋から出てきたのは一人の黒い肌のオールバックの男。魔王国トップ黒木と、その脇でぼさぼさの髪の毛に…赤のシャツが似合う男の姿だ。
「…確かに不審なバトルの話が来ていて、対応に援軍を出すか検討していた。」
地味に戦闘員が多い魔王国では、ダンジョンバトルは普通に許可されていた。但し、上層部は当然ながら、部下のレンタルや融通のシステムがるので、危ない時に戦力の貸し借りができるのが、強みだ。が、麻生か、隣の部屋を指定してダンジョンバトルを行えば連結できるのか。どっかで使えるかこれ?
「あのヨシカゲって奴がなんか調子乗ってたからよぉ。」
「黙れ…こいつは?」
「ああ、対戦予定の”鎧騎士”だわさ。俗にいう”S級冒険者”だわさ。」
「何だそれは?」
「普通考えてみるだわさ。あんな勇者がいて、教授なる勇者一人で抑えれるわけないだわさ。ランク3位のリューネが、ギルドに偽装で入って名乗っていたのが”S級冒険者”だわさ。そして、それは複数いるのは情報で分かっていただわさ。そのうちの一人がこの…”鎧騎士”だわさ。」
「教授、龍姫、そして鎧騎士…。」
「じゃ、こいつが…。」
「…ただ、あの…。」
「あのヨシカゲの馬鹿を付け上がらせるわけにいかないだわさ。かといって負けるのも嫌だわさ。どうも自分の良い所を魅せるために防衛だけは自分でやると言っているらしいだわさ。」
鳥海の口の速さに、ケイはじっと…いや、言葉を挟むことも出来なかった。
「はぁ?防御に全力なら…馬鹿じゃねえか?」
「…頼みたいのは私がいる時にだけ、…偽装映像を流して、内部中継を切って欲しい。画像はこちらで用意する。」
「そんな…。」
どなろうとする茨木を黒木が抑える。
「実力は見せて欲しい。そうすれば…どうやって誤魔化すか知らんが。」
「…そこはコアが行う、大丈夫だ。…実力か…。…支払いをしておく。」
そう言うと、おもむろにケイはダンジョンのの床を強く踏みしめた。
「いきなり!}
全員が、振動で倒れ…よく見ると傷さえつかないはずのダンジョンの床が…ひび割れていた。鎧騎士自身は少し動いただけ…のように見えた。
「が…これ…。」
そう、一応魔王国においても、千鳥万花においても、ダンジョンの壁の厚さは検査してあり、特に井原はダンジョンの壁の加工等を行うスペシャリストでありその情報を持つ鳥海にとって…何をやってさえ壊れない”不壊設定”の床は。割れないはずだった。割れてしまえばダンジョンを下に”掘る”という攻略法が可能になるためだ。
「…これでいいか?」
あまりの事に全員が押し黙…いや、唖然としていた。
「井原に言われていただわさ。ハーリスの関係者全員怖いだわさ。舐めていただわさ。黒木。」
「分かった。映像とかよくわからないが…茨木。」
「わかったよ。・・・あとは?」
「…入ったら部隊だけ送ればいい、映像にはそれなりの戦闘の映像が流れる。報酬込みでDPの支払処理は行った。後はこちらで仕上げる。」
「あんた…ダンジョン関係者なのか?」
茨木が睨む。
「…黙秘する。後は頼んだ。また、そちらに戦闘を挑む際は連絡していいか?」
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黒木がたどたどしく答える。
「…では、失礼する。」
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