魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

どたぬき

文字の大きさ
上 下
476 / 1,321
第12章 開発再び

第473話 別れと転勤話は意外と急に来る。

しおりを挟む
 我々のダンジョンに帰った日。2時間をかけシロウと鳥海とダミさんで。できうる限り日本料理に似せた…と言っても醤油のない、シードルで味付けした肉じゃがとかそう言うものだ。鳥海さんは暇だと休みに自分の家で料理をして備蓄食料を増やし、地味にシロウは一人暮らし歴が長いせいか…料理も得意だ。スキルには反映されていないが。そして民さんは鳥海さんからその趣味の料理の本を貰い練習しての事だ。ついでにカマド飯も炊いている最中だ。その間に飯垣レポートに目を通す。それによるとどうも、タミさん主導の食べれるものの知識は原始的で
文化的手法における”ゴムの木”などの方法を加味されていないという。香草の知識にも偏りがあり、飯垣が隙を見て各村々を回り伝承をかき集めていた。しかも結構泊りがけで調査したそうだ。そうしたところ…幾つかの香草と、漢方らしき草を発見したが、この辺の大地は意外と草が無く、もしかして地球とは全く植生が違う可能性があり、知識が機能しないらしい。なので、全部総あたりでテストしなくてはならず、専門部署の設置をした方がいい。と書かれていた。自分では時間が足りず、総当たりの計画書を書いている最中でこの時間が来たとも…。
「葉隠ちゃん。私から…選別に…この子を譲るわ。」
 奥原が連れてきたのは…かなり大柄な…ラクシャーサだ。が白い羽も生えている。
「この子よ、あなたが名前を付けてね。」
「え?」
「………代わり…。」

名前:名称未確定
種族:ラクシャーサLV1 
職業:戦士LV1
分体1種族:キューピットLV1 
分体1職業:側使えLV1
ソウルレベル:3
STR:27835
VIT:423722
INT:9872 
MID:98332
AGI:27943  
MAG:192835 
DP:2422万DP
身長:19.8m、変身時49.5m

本体スキル:格闘技LV10、生物学LV2、身体強化LV9、LV成長LV6、生活魔法LV6、闇魔法LV6、付与魔法LV6、賢者の心得LV1、竜化LV3、竜の成長LV2、隠れるLV3、変身LV6、風魔法LV4
身体特徴:双頭LV2、追加兵装LV2、憑依LV6,分離LV4、獣魔法LV4、霊体LV6
装備:特製メイド服、パンのばし棒、《秘所の》ハウスリング 

 鑑定してみるとラクシャーサにキューピットが登録されてあり、ステータスもラクシャーサレベル1だが、そこまでに至るすべてのステータスが鍛えられた、しかも闇魔法レベル6と付与魔法、獣魔法、魔歌までついた。特製の者だった。総額一憶4千万DP。実はラクシャーサには他の多頭にはない特性がある。それが設定基準が極めて甘いのだ。ケルベロスの場合は4になるまで、頭に使う種族と特性はホールドされている。私の場合は4番目の尻尾”蛇の頭”までは固定になり、そこには”爬虫類”のどれかを取り込む必要がある。3つではない。タミさんの多頭は存在しているが”人型に変身できる魔物”に限られる。その為大きさ制限がある。という感じで制限があるのだが。それがラクシャーサにはない。多頭として登録っされるとその顔が、頭部分に現れたり、頭蓋骨のネックレスとして増える。なので制限がほぼない。そして規定数を超えた多頭は”設定なし”で登録が可能となる。そう言う意味でも超級種族は規定が甘い。そしてキューピットは”憑依”が可能で変身も可能だ。その為…汎用性の高さでは追従できないほどだ。鳥海も、シロウも対象モンスター出ない事を小言で文句を言う程度には有能な種族だ。但し部下としては魂が規定されていない場合、早死にしそうなぐらいのバトルジャンキーだ。賢者の職業だがバトルジャンキーだ。そこが欠点だ。がこいつはその設定さえなく・・・職業が”側使え”になっている。シルキーのメイド系中位だ。よくここまでのモンスター作ったな。
「・・・え?」
「私たちは離れられないけど…。葉隠ちゃん言ってたじゃん、対象のモンスターがいなくて、私たちが代わりになるって、だけど…いま私たちを召喚すると、とてもまずい事になる。亜人同盟にとって。だから、答えられない。だから、この子を。」
 ただ身長は普通の人と一緒だが、LV成長の表記もある、身長…20m…リアルロボット系のロボットアニメと一緒の身長だ。

 結局名前は風切り亭にちなんでウェルさんとなり、葉隠についていくことになった。ただそつがないのか命令は『葉隠が死ぬまで、彼女の命令と命を守る事。それができなかった場合は私の元に戻ってくること。』となり、回収命令を入れてあった。よく考えてみるとかなりの優良物件だ。というより、キラリといい勝負するのでは?それくらいのスペックはあった。そして、宴会では泣き笑い…そのまま、水木のダンジョン経由で彼女たちは、水木のダンジョンから、ザガートン首都に戻っていった。ただ私は褒章を用意しなかった。し、別れを惜しむ気にもならなかった。単純に水木にはバックアップを頼んであるし、その上イーハ商会はリンシュメルトに支店を持っている、だから依頼を出せばいつでも会えるのだ。だからこれが今生の別れではない。それを理解しているからだ。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?

甘寧
ファンタジー
「武闘家貴族」「脳筋貴族」と呼ばれていた元子爵令嬢のマリアンネ。 友人に騙され多額の借金を作った脳筋父のせいで、屋敷、領土を差し押さえられ事実上の没落となり、その借金を返済する為、城で侍女の仕事をしつつ得意な武力を活かし副業で「便利屋」を掛け持ちしながら借金返済の為、奮闘する毎日。 マリアンネに執着するオネエ王子やマリアンネを取り巻く人達と様々な試練を越えていく。借金返済の為に…… そんなある日、便利屋の上司ゴリさんからの指令で幽霊屋敷を調査する事になり…… 武闘家令嬢と呼ばれいたマリアンネの、借金返済までを綴った物語

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

私のお父様とパパ様

ファンタジー
非常に過保護で愛情深い二人の父親から愛される娘メアリー。 婚約者の皇太子と毎月あるお茶会で顔を合わせるも、彼の隣には幼馴染の女性がいて。 大好きなお父様とパパ様がいれば、皇太子との婚約は白紙になっても何も問題はない。 ※箱入り娘な主人公と娘溺愛過保護な父親コンビのとある日のお話。 追記(2021/10/7) お茶会の後を追加します。 更に追記(2022/3/9) 連載として再開します。

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

虐げられた令嬢、ペネロペの場合

キムラましゅろう
ファンタジー
ペネロペは世に言う虐げられた令嬢だ。 幼い頃に母を亡くし、突然やってきた継母とその後生まれた異母妹にこき使われる毎日。 父は無関心。洋服は使用人と同じくお仕着せしか持っていない。 まぁ元々婚約者はいないから異母妹に横取りされる事はないけれど。 可哀想なペネロペ。でもきっといつか、彼女にもここから救い出してくれる運命の王子様が……なんて現れるわけないし、現れなくてもいいとペネロペは思っていた。何故なら彼女はちっとも困っていなかったから。 1話完結のショートショートです。 虐げられた令嬢達も裏でちゃっかり仕返しをしていて欲しい…… という願望から生まれたお話です。 ゆるゆる設定なのでゆるゆるとお読みいただければ幸いです。 R15は念のため。

『伯爵令嬢 爆死する』

三木谷夜宵
ファンタジー
王立学園の中庭で、ひとりの伯爵令嬢が死んだ。彼女は婚約者である侯爵令息から婚約解消を求められた。しかし、令嬢はそれに反発した。そんな彼女を、令息は魔術で爆死させてしまったのである。 その後、大陸一のゴシップ誌が伯爵令嬢が日頃から受けていた仕打ちを暴露するのであった。 カクヨムでも公開しています。

処理中です...