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第12章 開発再び

第473話 別れと転勤話は意外と急に来る。

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 我々のダンジョンに帰った日。2時間をかけシロウと鳥海とダミさんで。できうる限り日本料理に似せた…と言っても醤油のない、シードルで味付けした肉じゃがとかそう言うものだ。鳥海さんは暇だと休みに自分の家で料理をして備蓄食料を増やし、地味にシロウは一人暮らし歴が長いせいか…料理も得意だ。スキルには反映されていないが。そして民さんは鳥海さんからその趣味の料理の本を貰い練習しての事だ。ついでにカマド飯も炊いている最中だ。その間に飯垣レポートに目を通す。それによるとどうも、タミさん主導の食べれるものの知識は原始的で
文化的手法における”ゴムの木”などの方法を加味されていないという。香草の知識にも偏りがあり、飯垣が隙を見て各村々を回り伝承をかき集めていた。しかも結構泊りがけで調査したそうだ。そうしたところ…幾つかの香草と、漢方らしき草を発見したが、この辺の大地は意外と草が無く、もしかして地球とは全く植生が違う可能性があり、知識が機能しないらしい。なので、全部総あたりでテストしなくてはならず、専門部署の設置をした方がいい。と書かれていた。自分では時間が足りず、総当たりの計画書を書いている最中でこの時間が来たとも…。
「葉隠ちゃん。私から…選別に…この子を譲るわ。」
 奥原が連れてきたのは…かなり大柄な…ラクシャーサだ。が白い羽も生えている。
「この子よ、あなたが名前を付けてね。」
「え?」
「………代わり…。」

名前:名称未確定
種族:ラクシャーサLV1 
職業:戦士LV1
分体1種族:キューピットLV1 
分体1職業:側使えLV1
ソウルレベル:3
STR:27835
VIT:423722
INT:9872 
MID:98332
AGI:27943  
MAG:192835 
DP:2422万DP
身長:19.8m、変身時49.5m

本体スキル:格闘技LV10、生物学LV2、身体強化LV9、LV成長LV6、生活魔法LV6、闇魔法LV6、付与魔法LV6、賢者の心得LV1、竜化LV3、竜の成長LV2、隠れるLV3、変身LV6、風魔法LV4
身体特徴:双頭LV2、追加兵装LV2、憑依LV6,分離LV4、獣魔法LV4、霊体LV6
装備:特製メイド服、パンのばし棒、《秘所の》ハウスリング 

 鑑定してみるとラクシャーサにキューピットが登録されてあり、ステータスもラクシャーサレベル1だが、そこまでに至るすべてのステータスが鍛えられた、しかも闇魔法レベル6と付与魔法、獣魔法、魔歌までついた。特製の者だった。総額一憶4千万DP。実はラクシャーサには他の多頭にはない特性がある。それが設定基準が極めて甘いのだ。ケルベロスの場合は4になるまで、頭に使う種族と特性はホールドされている。私の場合は4番目の尻尾”蛇の頭”までは固定になり、そこには”爬虫類”のどれかを取り込む必要がある。3つではない。タミさんの多頭は存在しているが”人型に変身できる魔物”に限られる。その為大きさ制限がある。という感じで制限があるのだが。それがラクシャーサにはない。多頭として登録っされるとその顔が、頭部分に現れたり、頭蓋骨のネックレスとして増える。なので制限がほぼない。そして規定数を超えた多頭は”設定なし”で登録が可能となる。そう言う意味でも超級種族は規定が甘い。そしてキューピットは”憑依”が可能で変身も可能だ。その為…汎用性の高さでは追従できないほどだ。鳥海も、シロウも対象モンスター出ない事を小言で文句を言う程度には有能な種族だ。但し部下としては魂が規定されていない場合、早死にしそうなぐらいのバトルジャンキーだ。賢者の職業だがバトルジャンキーだ。そこが欠点だ。がこいつはその設定さえなく・・・職業が”側使え”になっている。シルキーのメイド系中位だ。よくここまでのモンスター作ったな。
「・・・え?」
「私たちは離れられないけど…。葉隠ちゃん言ってたじゃん、対象のモンスターがいなくて、私たちが代わりになるって、だけど…いま私たちを召喚すると、とてもまずい事になる。亜人同盟にとって。だから、答えられない。だから、この子を。」
 ただ身長は普通の人と一緒だが、LV成長の表記もある、身長…20m…リアルロボット系のロボットアニメと一緒の身長だ。

 結局名前は風切り亭にちなんでウェルさんとなり、葉隠についていくことになった。ただそつがないのか命令は『葉隠が死ぬまで、彼女の命令と命を守る事。それができなかった場合は私の元に戻ってくること。』となり、回収命令を入れてあった。よく考えてみるとかなりの優良物件だ。というより、キラリといい勝負するのでは?それくらいのスペックはあった。そして、宴会では泣き笑い…そのまま、水木のダンジョン経由で彼女たちは、水木のダンジョンから、ザガートン首都に戻っていった。ただ私は褒章を用意しなかった。し、別れを惜しむ気にもならなかった。単純に水木にはバックアップを頼んであるし、その上イーハ商会はリンシュメルトに支店を持っている、だから依頼を出せばいつでも会えるのだ。だからこれが今生の別れではない。それを理解しているからだ。
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