460 / 1,281
第12章 開発再び
第457話 昔は政治家理念を歌った配布用CDがあったそうです。
しおりを挟む
どうにか料理も貴族っぽいと言っても、前年度降り、うちは基本弱小国歌のつもりなので、テーブルもあまり飾らない者を用意、ただこっちは貴族と言っても服飾技術がそこまで高くない革製品が多いので、革のドレスがメインだ。がもうこの新年の集いを他のダンジョンマスターに開放する意味は薄い。というのももっと大手である”亜人同盟”がザガートン国の建国祭でこれと同じことをしているからだ。まあ、基本大手の側のほうが、派手なのも当然で、うちは弱小国家、向こうは関係者。しかももう同盟毎の区分けが多い中ここに遊びに来る理由もないが、かといって新年の集い自体は帝国の昔からの通年行事でやめる必要もない。
「…これが山籠もりした結果だわさ?}
「そうだ。昨日スタジオを借りて取り終わった。」
うずたかく積まれたのが今回のお土産である”ボイスオルゴール”だ。木の箱をちょっと綺麗にしてもらって包んで中に魔石に例のプログラム付与をした”魔石”を投入。一応音楽を入れた魔石は交換可能なようにしておいて。もうっか所の小さい箱を作りそこから魔石の供給を行う。…これを配布する。一応二〇日かけて考えた結論が、この”発音付与魔石”自体を交換可能にすれば、今後音楽展開できるのではという奴だ。当然これには”亜人同盟”向けに販売する予定だ、高級品の永久(マナバッテリーに付与したもの)版や補充部分に”マナバッテリー”を成形して組み込み、手で触れるか、魔石タッチで吸収して補充可能な”永久稼働版”のどちらかを注文販売にすればいい、そこでお金を取る。しかも…これ自体も販売する予定。
「スタジオ?」
「そうだ、あの練習場だ。」
「あそこは、会議場だわさ。音響はもっと専門的加工を加えた部屋でないとダメだわさ。」
「そうなの?」
「アチシもこう見えて昔はそう言うスタジオに行って先生の私的なカラオケの曲の録音に付き合ったものだわさ。」
「…それ何に使ったんだ?」
「政治理念を歌って、それを支援者に特別値段で配っただわさ。」
その話の続きは聞きたくないな。
「特別ってどっちにだ?」
特別価格が、特別に”安い”なのか特別に”高い”なのか全然わからん。
「…気にしたら負けだわさ。」
「で、一応これでいいのか?」
こう男言葉を使っているが、実際はミラージェの外見を持ち、ステータスも手直し済みだ。
「いいだわさ、ただし今回は婚活パーティも含んでいるだわさ。」
「…は?」
「というか毎回だわさ。こういうのは。」
「そうなのか?」
鳥海の説明だと、こういう位一年の一回のパーディに貴族は集まり、それ以外では親交のある物が大体一か月かけて移動し親交を深めるしかない。そうなると手紙とかでとなるが、それも使者を立てて、しかもそれが盗賊に襲われる可能性も考えて複数送り出すしか方法が無い。そんな中で訪れる貴族全員を集めたパーティはある意味大事な”婚活現場”なのだそうだ。この国ではまだ寄親、寄子の制度はないため、階位は大臣とかの上下関係しかない。あまりこの辺の国の気質が地味に貴族以上の身分の上下を感じていない。その為結構ラフに結婚相手が決まるそうだ。実際平安の頃の貴族風だそうで、藤原家以前の気風と似た貴族の婚姻関係らしい。そうなると、この結婚を逃すまいと…。
「そう言えば去年も私は一回も誘われてないぞ。」
「それはそうだわさ。家紋を肩に付けて無い子は誘わない決まりだわさ。」
「どうしてだ?」
「ああ、結婚した後の奥さんとかを誘う馬鹿が多かったらしいだわさ。しかも旦那が真横にいても旦那を罵倒したうえでだわさ。そうなると、流石に貴族でも我慢の限界が来るだわさ。そこで貴族の決まりとして、家系を示す家紋を肩に付けた男女同士でしか誘わないという事になっているだわさ。ついでに破った場合はこのパーティ会場に入った時に家紋を警備兵に奪われるだわさ。」
「それは結婚した奴でもつける場合とかないのか?}
例えば当主とか。
「着けた場合は、その夫婦は相手を見限っているという意味だわさ。不倫してもいいという意味になるだわさ。但しほとんど出さないだわさ。それに当主とか偉い人の顔も覚えてないとか挨拶もしないなら、そんな礼儀知らずの貴族はいないだわさ。覚えていない弱小なら、大抵誘いもしないだわさ。」
それはそうだな、この国の貴族の数は地味に…30はいない。しかもうち20人は大臣職だ。この都で基本労働賃金をもらいつつ領内からの収益も貰うという感じだ。なので、基本大臣でない貴族は少ない。そのうえ、領地にいるだけの貴族の数は専用の都市の領地が少ないので数も少ない。それなので当主の顔を覚えていないなんて…。職場の同僚を覚えていないに等しく、またこの人数を覚えていないなら…って…。
「それでか?」
「そうだわさ?」
そう、年頃の娘で貴族の数なんて、そんな多いわけがない。家族全員呼んでも100はいかない。適齢期の女性の数が組み合わせ乗少ない場合もある。これはきつい。
「断る準備をってそう言えばそうか。」
肩に家紋を付けなければいい。そうすれば誘われないはずだ。きっと…。
「…これが山籠もりした結果だわさ?}
「そうだ。昨日スタジオを借りて取り終わった。」
うずたかく積まれたのが今回のお土産である”ボイスオルゴール”だ。木の箱をちょっと綺麗にしてもらって包んで中に魔石に例のプログラム付与をした”魔石”を投入。一応音楽を入れた魔石は交換可能なようにしておいて。もうっか所の小さい箱を作りそこから魔石の供給を行う。…これを配布する。一応二〇日かけて考えた結論が、この”発音付与魔石”自体を交換可能にすれば、今後音楽展開できるのではという奴だ。当然これには”亜人同盟”向けに販売する予定だ、高級品の永久(マナバッテリーに付与したもの)版や補充部分に”マナバッテリー”を成形して組み込み、手で触れるか、魔石タッチで吸収して補充可能な”永久稼働版”のどちらかを注文販売にすればいい、そこでお金を取る。しかも…これ自体も販売する予定。
「スタジオ?」
「そうだ、あの練習場だ。」
「あそこは、会議場だわさ。音響はもっと専門的加工を加えた部屋でないとダメだわさ。」
「そうなの?」
「アチシもこう見えて昔はそう言うスタジオに行って先生の私的なカラオケの曲の録音に付き合ったものだわさ。」
「…それ何に使ったんだ?」
「政治理念を歌って、それを支援者に特別値段で配っただわさ。」
その話の続きは聞きたくないな。
「特別ってどっちにだ?」
特別価格が、特別に”安い”なのか特別に”高い”なのか全然わからん。
「…気にしたら負けだわさ。」
「で、一応これでいいのか?」
こう男言葉を使っているが、実際はミラージェの外見を持ち、ステータスも手直し済みだ。
「いいだわさ、ただし今回は婚活パーティも含んでいるだわさ。」
「…は?」
「というか毎回だわさ。こういうのは。」
「そうなのか?」
鳥海の説明だと、こういう位一年の一回のパーディに貴族は集まり、それ以外では親交のある物が大体一か月かけて移動し親交を深めるしかない。そうなると手紙とかでとなるが、それも使者を立てて、しかもそれが盗賊に襲われる可能性も考えて複数送り出すしか方法が無い。そんな中で訪れる貴族全員を集めたパーティはある意味大事な”婚活現場”なのだそうだ。この国ではまだ寄親、寄子の制度はないため、階位は大臣とかの上下関係しかない。あまりこの辺の国の気質が地味に貴族以上の身分の上下を感じていない。その為結構ラフに結婚相手が決まるそうだ。実際平安の頃の貴族風だそうで、藤原家以前の気風と似た貴族の婚姻関係らしい。そうなると、この結婚を逃すまいと…。
「そう言えば去年も私は一回も誘われてないぞ。」
「それはそうだわさ。家紋を肩に付けて無い子は誘わない決まりだわさ。」
「どうしてだ?」
「ああ、結婚した後の奥さんとかを誘う馬鹿が多かったらしいだわさ。しかも旦那が真横にいても旦那を罵倒したうえでだわさ。そうなると、流石に貴族でも我慢の限界が来るだわさ。そこで貴族の決まりとして、家系を示す家紋を肩に付けた男女同士でしか誘わないという事になっているだわさ。ついでに破った場合はこのパーティ会場に入った時に家紋を警備兵に奪われるだわさ。」
「それは結婚した奴でもつける場合とかないのか?}
例えば当主とか。
「着けた場合は、その夫婦は相手を見限っているという意味だわさ。不倫してもいいという意味になるだわさ。但しほとんど出さないだわさ。それに当主とか偉い人の顔も覚えてないとか挨拶もしないなら、そんな礼儀知らずの貴族はいないだわさ。覚えていない弱小なら、大抵誘いもしないだわさ。」
それはそうだな、この国の貴族の数は地味に…30はいない。しかもうち20人は大臣職だ。この都で基本労働賃金をもらいつつ領内からの収益も貰うという感じだ。なので、基本大臣でない貴族は少ない。そのうえ、領地にいるだけの貴族の数は専用の都市の領地が少ないので数も少ない。それなので当主の顔を覚えていないなんて…。職場の同僚を覚えていないに等しく、またこの人数を覚えていないなら…って…。
「それでか?」
「そうだわさ?」
そう、年頃の娘で貴族の数なんて、そんな多いわけがない。家族全員呼んでも100はいかない。適齢期の女性の数が組み合わせ乗少ない場合もある。これはきつい。
「断る準備をってそう言えばそうか。」
肩に家紋を付けなければいい。そうすれば誘われないはずだ。きっと…。
0
お気に入りに追加
45
あなたにおすすめの小説
【完結】そして、誰もいなくなった
杜野秋人
ファンタジー
「そなたは私の妻として、侯爵夫人として相応しくない!よって婚約を破棄する!」
愛する令嬢を傍らに声高にそう叫ぶ婚約者イグナシオに伯爵家令嬢セリアは誤解だと訴えるが、イグナシオは聞く耳を持たない。それどころか明らかに犯してもいない罪を挙げられ糾弾され、彼女は思わず彼に手を伸ばして取り縋ろうとした。
「触るな!」
だがその手をイグナシオは大きく振り払った。振り払われよろめいたセリアは、受け身も取れないまま仰向けに倒れ、頭を打って昏倒した。
「突き飛ばしたぞ」
「彼が手を上げた」
「誰か衛兵を呼べ!」
騒然となるパーティー会場。すぐさま会場警護の騎士たちに取り囲まれ、彼は「違うんだ、話を聞いてくれ!」と叫びながら愛人の令嬢とともに連行されていった。
そして倒れたセリアもすぐさま人が集められ運び出されていった。
そして誰もいなくなった。
彼女と彼と愛人と、果たして誰が悪かったのか。
これはとある悲しい、婚約破棄の物語である。
◆小説家になろう様でも公開しています。話数の関係上あちらの方が進みが早いです。
3/27、なろう版完結。あちらは全8話です。
3/30、小説家になろうヒューマンドラマランキング日間1位になりました!
4/1、完結しました。全14話。
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
どうぞ「ざまぁ」を続けてくださいな
こうやさい
ファンタジー
わたくしは婚約者や義妹に断罪され、学園から追放を命じられました。
これが「ざまぁ」されるというものなんですのね。
義妹に冤罪着せられて殿下に皆の前で婚約破棄のうえ学園からの追放される令嬢とかいったら頑張ってる感じなんだけどなぁ。
とりあえずお兄さま頑張れ。
PCがエラーがどうこうほざいているので消えたら察してください、どのみち不定期だけど。
やっぱスマホでも更新できるようにしとかないとなぁ、と毎度の事を思うだけ思う。
ただいま諸事情で出すべきか否か微妙なので棚上げしてたのとか自サイトの方に上げるべきかどうか悩んでたのとか大昔のとかを放出中です。見直しもあまり出来ないのでいつも以上に誤字脱字等も多いです。ご了承下さい。
〈完結〉この女を家に入れたことが父にとっての致命傷でした。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」アリサは父の後妻の言葉により、家を追い出されることとなる。
だがそれは待ち望んでいた日がやってきたでもあった。横領の罪で連座蟄居されられていた祖父の復活する日だった。
十年前、八歳の時からアリサは父と後妻により使用人として扱われてきた。
ところが自分の代わりに可愛がられてきたはずの異母妹ミュゼットまでもが、義母によって使用人に落とされてしまった。義母は自分の周囲に年頃の女が居ること自体が気に食わなかったのだ。
元々それぞれ自体は仲が悪い訳ではなかった二人は、お互い使用人の立場で二年間共に過ごすが、ミュゼットへの義母の仕打ちの酷さに、アリサは彼女を乳母のもとへ逃がす。
そして更に二年、とうとうその日が来た……
魔法のせいだからって許せるわけがない
ユウユウ
ファンタジー
私は魅了魔法にかけられ、婚約者を裏切って、婚約破棄を宣言してしまった。同じように魔法にかけられても婚約者を強く愛していた者は魔法に抵抗したらしい。
すべてが明るみになり、魅了がとけた私は婚約者に謝罪してやり直そうと懇願したが、彼女はけして私を許さなかった。
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
断罪イベント返しなんぞされてたまるか。私は普通に生きたいんだ邪魔するな!!
柊
ファンタジー
「ミレイユ・ギルマン!」
ミレヴン国立宮廷学校卒業記念の夜会にて、突如叫んだのは第一王子であるセルジオ・ライナルディ。
「お前のような性悪な女を王妃には出来ない! よって今日ここで私は公爵令嬢ミレイユ・ギルマンとの婚約を破棄し、男爵令嬢アンナ・ラブレと婚姻する!!」
そう宣言されたミレイユ・ギルマンは冷静に「さようでございますか。ですが、『性悪な』というのはどういうことでしょうか?」と返す。それに反論するセルジオ。彼に肩を抱かれている渦中の男爵令嬢アンナ・ラブレは思った。
(やっべえ。これ前世の投稿サイトで何万回も見た展開だ!)と。
※pixiv、カクヨム、小説家になろうにも同じものを投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる