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第12章 開発再び
第440話 スキル万能説崩壊。
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村の様子の確認の次は、バラン城に赴く、同盟ゲート経由ですぐで着くのだが…。こちらではやっとフルメンバーになれたついでに、ホールではダンス淘汰の練習が行われていた。
「いい感じだな。」
「ふむ、こういう活動もしておったのかの?」
見学は城内の気になったであろう官僚の皆様とドランだ。
「ああ、ダンジョンマスターを招いてアイドル活動もさせるつもりだ。」
その向こうでは音無たちが何故かダンスの指導をしていて、それに従いミヨちゃんたちが踊っている。このプロジェクトにドランのドラゴンバスターみたいな様々な動画コンテンツを不労収益にしたい考えもあった。
「にしては、音が足りないのお。」
「楽器がほぼ打楽器でな。それが欠点だ。弦楽器もあるが…。あれだろ。」
後ろではコンちゃんが相変わらず必死に手、足、複数ある尻尾を使い頑張って楽器の演奏をしている、
「ふむ、少し助言じゃのお。ダークマターと影を使って、楽器を弾けないかのお?」
「どういう事だ?」
「ちょっと待っておれ。」
ドランが、周囲の演奏を止め、楽器を影でつかむと、そのまま影で演奏を開始した。
「これだと怖くないか?」
「これをこうするのじゃ。」
ドランは影の中に楽器を弾き込むが、楽器の音は影の中から聞こえる。
「何だこれ?}
「影残とか、ダークボックス内部で演奏してその空気を出しておるのじゃよ。まあこれは光魔法が無い時に明りを持って撮影をするためにやったテクニックじゃのお。明りを影で持って。その日をダークボックス内に入れて、明りだけを出しだのじゃ。」
このセンスこそが、ドランを戦闘系に育てたと言っていい。
「内部ではどうなるんだ?」
「明りや音を出しているときはその物質は当然燃えたり、叩かれているので劣化するのじゃ。と言いたいが少し実験してあってな。不思議な事に一部の食べ物だけは腐ったのじゃ。ただ、早めに出しておけば腐らんじゃろうが、腐る食べ物、腐らん食べ物の差が何にもわからんのじゃよ。」
そう言いつつもドランは闇の矢を物が壊れない程度に打ち出し、部屋の隅に影を飛ばす。
「こうするとこうじゃ。」
部屋の四隅から音が響く。楽器の音だ。それに全員が拍手する。但し…。
「楽器を叩いているだけだな。」
「うん、まあ…それはそうなのじゃ。仕方なかろう、音楽は苦手なのじゃ。映像にも音楽はなかったじゃろ。」
確かに。
「だからのぉ、こういうのを見て覚えれればと思ったのじゃ。」
「スキルオーブはだめなのか?」
「それがの、どうもスキルオーブの反応も限界があるようでの、儂とかドラゴン系はそう言う”芸術系”のスキル関連は非常に覚えにくいみたいなのじゃ。」
「どういう事だ?}
「儂も最初、スキルオーブがあるんだから、自分で演奏した伴奏を付けるとか考えたのじゃ。…がの、オーブが反応せん。で、試しに部下に使わせようとしたところ、ゴブリンやオーガは付けれたのじゃが…。どうも…打楽器でしかも武器とかを叩くまでしか発展しなかったのじゃ。」
あれか、技術水準の問題だろう。確かにこれは壁があるな。
「で、音楽はあきらめたのじゃ、」
「切ないな。あ、あそう言えば鳥海は?」
「あいつは今書類と格闘中じゃぞ、根っからも事務職らしくての。この国の財政収支のチェックをしておるんじゃよ、ついでにこれで新年の集いで出せる食料を計算しておるんじゃよ。」
それでか、いつもは言えば会えるのに、今日は会えなかった理由は。
「ん?じゃ、皇帝は?」
「あいつ等と大臣はここにおらんじゃろ。鳥海に捕まって会議じゃよ。難民に支給できる食料とか、様々会議しておる。」
・・・面倒だな。でもこういう事ができないと、出せる資産の量が決まらないからな…現場監督で予算と格闘したあの頃を思い出すな。
「いい感じだな。」
「ふむ、こういう活動もしておったのかの?」
見学は城内の気になったであろう官僚の皆様とドランだ。
「ああ、ダンジョンマスターを招いてアイドル活動もさせるつもりだ。」
その向こうでは音無たちが何故かダンスの指導をしていて、それに従いミヨちゃんたちが踊っている。このプロジェクトにドランのドラゴンバスターみたいな様々な動画コンテンツを不労収益にしたい考えもあった。
「にしては、音が足りないのお。」
「楽器がほぼ打楽器でな。それが欠点だ。弦楽器もあるが…。あれだろ。」
後ろではコンちゃんが相変わらず必死に手、足、複数ある尻尾を使い頑張って楽器の演奏をしている、
「ふむ、少し助言じゃのお。ダークマターと影を使って、楽器を弾けないかのお?」
「どういう事だ?」
「ちょっと待っておれ。」
ドランが、周囲の演奏を止め、楽器を影でつかむと、そのまま影で演奏を開始した。
「これだと怖くないか?」
「これをこうするのじゃ。」
ドランは影の中に楽器を弾き込むが、楽器の音は影の中から聞こえる。
「何だこれ?}
「影残とか、ダークボックス内部で演奏してその空気を出しておるのじゃよ。まあこれは光魔法が無い時に明りを持って撮影をするためにやったテクニックじゃのお。明りを影で持って。その日をダークボックス内に入れて、明りだけを出しだのじゃ。」
このセンスこそが、ドランを戦闘系に育てたと言っていい。
「内部ではどうなるんだ?」
「明りや音を出しているときはその物質は当然燃えたり、叩かれているので劣化するのじゃ。と言いたいが少し実験してあってな。不思議な事に一部の食べ物だけは腐ったのじゃ。ただ、早めに出しておけば腐らんじゃろうが、腐る食べ物、腐らん食べ物の差が何にもわからんのじゃよ。」
そう言いつつもドランは闇の矢を物が壊れない程度に打ち出し、部屋の隅に影を飛ばす。
「こうするとこうじゃ。」
部屋の四隅から音が響く。楽器の音だ。それに全員が拍手する。但し…。
「楽器を叩いているだけだな。」
「うん、まあ…それはそうなのじゃ。仕方なかろう、音楽は苦手なのじゃ。映像にも音楽はなかったじゃろ。」
確かに。
「だからのぉ、こういうのを見て覚えれればと思ったのじゃ。」
「スキルオーブはだめなのか?」
「それがの、どうもスキルオーブの反応も限界があるようでの、儂とかドラゴン系はそう言う”芸術系”のスキル関連は非常に覚えにくいみたいなのじゃ。」
「どういう事だ?}
「儂も最初、スキルオーブがあるんだから、自分で演奏した伴奏を付けるとか考えたのじゃ。…がの、オーブが反応せん。で、試しに部下に使わせようとしたところ、ゴブリンやオーガは付けれたのじゃが…。どうも…打楽器でしかも武器とかを叩くまでしか発展しなかったのじゃ。」
あれか、技術水準の問題だろう。確かにこれは壁があるな。
「で、音楽はあきらめたのじゃ、」
「切ないな。あ、あそう言えば鳥海は?」
「あいつは今書類と格闘中じゃぞ、根っからも事務職らしくての。この国の財政収支のチェックをしておるんじゃよ、ついでにこれで新年の集いで出せる食料を計算しておるんじゃよ。」
それでか、いつもは言えば会えるのに、今日は会えなかった理由は。
「ん?じゃ、皇帝は?」
「あいつ等と大臣はここにおらんじゃろ。鳥海に捕まって会議じゃよ。難民に支給できる食料とか、様々会議しておる。」
・・・面倒だな。でもこういう事ができないと、出せる資産の量が決まらないからな…現場監督で予算と格闘したあの頃を思い出すな。
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