魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

第１１章 出向社員的ダンジョンマスター

第４１１話 レベルアップしても、当てが外れる事もある。

「とりあえず、頼まれて…トレードの件大丈夫です。」
　一応この世界のダンマスのトレードは条文やデータが残るわけではないので追跡はできないが念の為、こちらからの依頼で頼んだとしてＤPをこちらのＭPギリギリまで出しついでに水木ちゃんの。化を狙う…予定。だ
「一応確認できました。どうも”寒冷地仕様”というスキルのモンスター幾つかを確認しました。

寒冷地仕様　LV1　（特殊系）

　火炎適性亜種。このスキルを持つ場合一定以上の温度の上限に耐性を持ち、寒冷地での環境適性を得る。　取得DP　２０００DP

脂肪防御ＬＶ１

　物理耐性亜種　このスキルを持つとき環境による温度低下の影響を軽減し、体重＋１０％増加と物理に対して１０％の耐性を得る。　取得ＤＰ２万ＤＰ

モッドモンキー　ゴブリンｌｖ１０×１　雪ファクター専用。
　TIPS:寒冷地に住む猿の種族。ゴブリンと似た特性と強さを持つが優性因子はない。また、毛深いが毛が短く毛皮には向かない。すぐに騒ぐが、ゴブリンよりさらに集団心理が強く、肉体も強い。群れの単位が大きいのが特徴。普通に１００体以上の群れを組む。後基本残虐。

スノーゴブリン　ゴブリンｌｖ１０×１　雪ファクター専用
ＴＩＰＳ：寒冷地に住むゴブリンで、よくモッドモンキーと領地争いをする白身が強い緑色の肌のゴブリン。彼らの多くは白い獣を重点的に狙う風習がある。そしてそれを使い真っ白のコートを作成し、雪中に潜む行動を行う事が多いのがゴブリンとの差。

雪霊　水の精霊ｌｖ３０×１　雪ファクター専用
ＴＩＰＳ：水精霊亜種。またの名を”雪女”元は水の精霊が周囲の地形の温度低下により変態した姿。性格は飢えなどを経験した分ネガティブかつ執念が強い。が一度番いを見つけると、それに執着する習性がある。憑依されると、された者の体温が急激に低下するため、憑依には注意。

雪鬼　オーガｌｖ３０×１　雪ファクター専用
ＴＩＰＳ：オーガ亜種、別名、雪男。粗暴な姿と、周囲にあまりに獲物が少ないので毛が進化し毛深くなった。また、あまりの個体の少なさに、本来ある知能の多くが攻撃性のの本能と変わってしまった。が体格や能力はオーガより数段高く注意、

　この世界で寒いのはこの北限及びザガートン南部の南限の一部だ。それも現在までほぼ人は発見できていない。又大森林の奥の教会山脈地核は高地で寒いがそこしか需要が無い。それ以外は寒冷地とか含め、スキルは強い…んだが…。
「使えるのか？」
「それが、この辺でも暑いらしくて、動きはゴブリン以下ですね。」
　これが万能に見える寒冷地スキルの欠点だろう。毛が厚くて廃熱がおぼつかず…すぐ暑さで倒れるのだろう。となるとこの地方の案外砂漠に近い気候では難しいって事になる。
「では今回は難しいが…。とりあえず水木。あげておいてくれ、レベルは４ぐらいまで。そうすれば…初心者ダンジョンに使えそうなネタができるだろう。」
「やってみます。お願いね。」
『ＤＰ確認。雪ファクターの解放を４まで行います。”雪/雨の展開コスト１/１０”、”天候機能＋１ＬＶ”、”スキル：寒冷地仕様”です。』
「天候機能とは？」
『温度をダンジョン内で調節する際一定の間隔で上下させ、環境を厳しくできます。また四季等をダンジョン内で機能させることにより、ダンジョン内での農作物の温度管理を専用コア無しで自動化できます。また、この温度変化はＤＰの消費がほぼ０になります。』
　現在ダンジョン内部での温度変化はコアが確認後、サンテが手動で変化させている。コアによる専門コアも欲しいが、その度に部屋の大きさに応じたＤＰが消耗される。その為、ダンジョン内での農作物は基本”研究目的”以外だと非常にコストがかかる。それを解除できるとか、結構いいファクター能力だが…。
「でもこれ、初心者ダンジョンに何の役にも立たないですよね。」
「難しいな。天候があろうとも。何も変化がないな。確かに。」
　意外と地味に、かすらない凄さがあるな、これ。不幸と言った方がいいのか、幸運と言った方がいいのか。