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第11章 出向社員的ダンジョンマスター

第394話 現代建築は利便性を突き詰めた先にあります。

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「すまないな…。」
 結局建てたのは…結論的には窓が障子になったアパート型の建築だった。離れにキッチンを併設した。この中世では”解体場”は必ずキッチンの真横なのでこうせざる負えなかった。
「これでいいはずだが…。」
 そして、建築は一瞬でDPで建てた。壁はダンジョンウォールがあるから万全だが、一応は貝の粉を練り込んだ”偽白漆喰作り”だ。一応向こうのバラン城が”石垣組”なので良しとしてほしい。実利としては…裏口を併設、領主の寝室から外、台所まで直行可能にした。、また庭はまだ早いので広場のみとなった。
「流石、魔導士様。」
 一応フェルミィも外に出ているが、あっちは私みたく顔売ってないので、視察用。ミラージェは”イーハ商会代表”という形となっている。今横にいるのは家を探検にいたモアレたちの父親だ。名前は実は…頭の隅に引っかかって覚えていないが、モアレの父と言えば村全体で通用するので、それで通している。
「後、できればそろそろ軍団の面接の日取りを…。そちらを求める声が大きくて。」
「それは、村長がまず一回面接して、そこから、モアレが面接してくれ。モアレも、そこそこの人員を集めるつもりで…いないか・・・。」
「いいんですか?」
「私が村や、軍の編成に関わるのはまずいでしょう。指針は出しますが、村にとって”共栄”できそうな相手を選んでください。」
 聞いたところ、最近徐々に難民たちが、国境の村や首都から、各地に移動を開始し、この流れ者の村にも来るようになった。住むだけなら、空いている家を紹介することにしている村人にしても、自分たちも飲まず食わずの苦労をしただけあるし、何しろ最近”米”の栽培用の人員も欲しい、食事を求めてきたら、米の栽培に人員を回し、人手を使えばいいが地方からくる軍に入って一旗揚げたい冒険者予備軍にもなる”辺境軍”となると話は別だ。というのもこの西地区だけ…敵がいない。この国は魔王国と飲み国境を接し、そこも更に3か所。北口と南口と呼ばれる国境地域と、最近建設された商業街道を狙った”東口”と呼ばれる国境である。この三つ以外は3000m級の山々が存在し(正確には鳥海さんが山をDPで作成し、壁の代わりにしている)そこで防ぎつつ、その関所で関税を取っている。そこに鳥海さんは部下のミギールほか、サブマスを配置し魔王国に牽制を行っている。それが国境警備たる4方面軍だが。こっちに慮って建設された”西方面軍”には敵がいない。一応設定だと大森林から車者、敵を防ぐのだが…まず生命がまばらな大森林南部だとウサギを探すのでさえキツイ。なので、こっちが放流したモンスター以外現在ほぼいないのが現状だ。なので、軍を雇えば無駄飯ぐらいが増えるだけだ。戦う相手がいない。それに必要ならダミさんから”シルキー”の眷属召喚やこっちからモンスターの生産を行い防衛すればいい。なので、西方面軍は編成を”モアレ”たちに一任された…事実上2名だけの軍隊の予定だった。
「それは…。」
 と村長が苦笑いになるのもわかる。それ位、碌な奴がいなかったらしい、西方面軍ともなれば当然自分たちが楽できたうえに給料がもらえそうだと、また、イーハ商会含め好調な経済がある山村である。後、家による受け入れもあり、食い詰め者が集まるようになっていた。
「一応、警備員も欲しいですからね。」
「確かに、最近ガラの悪いやつも来ておるし。」
 この村は森にモンスターを放流して、狩りをしてもらう関係上人手は欲しいが、素人が来られても困るし、事故を起こして傷薬が消耗されるのも嫌う。が、ここに来たまでで強盗に走る者等の犯罪が起き始めていた。そこには最初はモアレたち及び”シルキー軍団”が相手をしていたが、さすがにそろそろ衛兵も作って、こっちはダンジョンに専念したい。
「後、もう一つ。村人から、そろそろ、他の物も狩りたいと…。後、もう少し狩りやすい物も…だそうです。」
「あれでも結構出しているのだがな…。」
 他の刈れる生き物。実際中級と言っていいモンスターの多くは森林の、木の間を抜けれないため、出してもどうにもならない。暴走すればはじき出して抜けれるが、スポナー産だと、木は障害物であり、決してモンスターは傷つけようとしなかった。なので…バイラード等の厨画家モンスターを出すことはできなかった。よくファンタジーである”巨大イノシシ”等は…できなかった。いたとして、そこまで怖くないのも現実だ。基本”木の実や草”がメイン食事なので、矢を射かけられたりしない限り襲ってこないし、木の間に隠れれば安全に射れるうえに相手は来れない。って事になったので、中型モンスターの配置をしていない。小型…はウサギでもと思ったが、ウサギは実はまだレシピにない。
「ご一考ください。」
 一応村長はこっちの正体を詳しく説明したから知っているが…こっちに言うのがここまで遅れたんだ。よっぽどこっちに気を使ってくれているのだが…難しいな。
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