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第11章 出向社員的ダンジョンマスター
第378話 出向社員の意義は相手の内情を調べる事にあります。
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”研修施設が浮遊島にあり、そこで、20日間ダンジョンレンタルが可能な事が発覚しました。そこで部下を訓練しつつ、インスタンスダンジョンを周りました。どうもここではDPを払う事でインスタンスダンジョンを召喚することができ、そこで戦闘を行う事が出来ました。そこで、ダンマスについてや、スキルについての研修を受ける事が出来ました。その時に・・・。”、
メール機能で送信された情報をじっと井原は見つめていた。まさかそんなものが、浮遊島にあるとか…。でも下の魔界でもダンジョンはあるので、ただで下のダンジョンに潜るか、又は連続戦闘を狙ってうえでダンジョンを買うか、考えたこともなかったな。後は意外と規則が緩い。
「でもいいだわさ?」
「奥原はともかく、水木は…この千鳥万花での出番が薄い。と考えていた。あの王国もそうだが…。」
確かに部下が欲しくてあの王国を救い、水木も救ったが…。かといってこのままではお荷物でいずれ…水木の地位が千鳥万花で無くなる恐れもあった。勇者と一緒も考えたがそれだと非常に実戦を伴う。地味に飯垣の賢者が、ヒーラーを兼ねていたうえに、葉隠とかも仲間召喚が前線なので、後列×6とか、ひどい偏りを発生させかねない。
「でも…。」
「それにだ。向こう側の拠点設置にジャン達だけだと探り切れない情報がある。」
ジャンをイーハ商会のリンシュメルト支部として様々な業種をやらせようとしたところ、すぐに詰まった。まず輸送業はゴーレム車を買ったギルドによる勇者による輸送やい開くダークボックス配達、又はどうも”同盟ゲート”使用の輸送にたる迄、金で開放可能。こうなると、こっちではメインの輸送業はできなかった。値段攻勢はギルド冒険者の運賃を前にして難しいと判断した。それにこれと同じことを考えるダンマスも多いだろうと、止めた。次にこっちでメインの香草ステーキは、向こうでは勇者食とエルフ塩がメインの環境では普通の酒場、又はぼろい酒場の腕の悪いシェフ扱いにされてしまう。なので、食事で押すことも不可能だった。なお食材も楽園が頑張っており、新鮮な野菜系は簡単に手に入り肉は他のダンマスやギルドの専横商売となっていた。ここに手を出すのは連中に喧嘩を売ることになる。なので無理。しかも道具系は魔道具含め、金額は高い者の浄水、点火は売っていた。
これだけでもすごい事で、中世から現代に行く道を感じたほどだ。こうなると、商売できるところはほぼなかった。
「分かっているだわさ。」
そこで、革商品をメインとした革加工の店としてイーハ商会を運用。鉄より安く、やわらかく、防具効果の高い魔物の革をメインとした冒険者向けオーダーメイドの店としてオープンさせた。綿や、糸系のショップとザガートンからの鋼鉄武具があったものの高額で、安価な防具がなく、初心者冒険者向けの防具装備というのが無かった。そこで、革の鎧と、革胴(木の板で複数の革を挟み、防具効果を高めた木鎧)をベースに靴や雑貨を販売。それでも最強でなく安価という事でぼちぼちの商売を始める事になった。が、このリンシュメルトにおいてダンマス
の…行動は全然つかめなかった。ダンマスはダンマス同士でどうもどこかで店を開いているらしく、その詳細をつかむことができなかった。のでこのままだとただ、リンシュメルトにテナントを置いているだけで、スパイとして機能しないジャンを置いてあるだけの状態だった。そこで、亜人同盟に元々素性を隠してでも水木さんを送ろうとも考えたのだ。というのもスパイができるほど冷静で、それなりに世間ずれした人が、もう水木さんしか残っていない。シロウは暴走しかねない、私と鳥海は目立ちすぎ、奥原と陽華はスパイできるほどの年齢じゃない。となると役者がいなかった。頼むのがつらかった。
「でもまあ、神様まで亜人同盟に肩入れだわさ?」
「まあ、現状として、勇者が弱くて焦っている亜人と、強いと思っているその他ダンマスでは危機感が違うのだろう。だからこそのテコ入れ、騙してでも味方が欲しい。という感じか?」
「そうではない何かを感じるだわさ。」
「魔王討伐…そして…。」
「そう、何かのパターンがあってこれを仕組んでいる気がするだわさ。ちょっとちぐはぐ過ぎだわさ。」
「というよりも、もしかしたら、元々の世界設計が”魔王軍”の部下としてダンマスだったのが何かの拍子で崩れたか?」
「だとすると何で最初から魔王軍の部下でないだわさ?」
「うっ。」
私達からすると、今の魔王軍は矛盾が多いのだ。それ位。だからこそこのちぐはぐな状態の裏に何があるのか。知らないといけないのだ。
”PS・帰るだけならもう帰還できますが、まだ聖女教の探りが終わっていないので続行します。又私の後もどうもダンマスが加入しているらしく…。”
「でもこれ…。」
「まずいな…。」
今亜人はクラウドドラゴンの戦勝金及び、あの勇者戦力を盾に大規模に各大使勢力を拡大している。だがその裏でアンチ”亜人同盟”も相当増えている、この報告が本当ならこれから、ダンマス勢力は2極化する。亜人がこれを見込んだ動きなら…ダンマス統一も考えているだろう。そうなるととんだ狸って事になる。今の自由な感じが消えるのはまずい。最悪自分たちが身売りしないといけなくなるからだ。その時マルワール帝国が残っているのかも怪しい。
「ここは内情を見つつ…だな。でもなんでここで追加提携と言わないんだ?」
「怖いだわさ。一位となり、統一が終わると次に来るのは下への締め付けだわさ。そうなれば…。」
そういう事もある、今の自由が欲しいなら…。この流れは危ういって事か…。
メール機能で送信された情報をじっと井原は見つめていた。まさかそんなものが、浮遊島にあるとか…。でも下の魔界でもダンジョンはあるので、ただで下のダンジョンに潜るか、又は連続戦闘を狙ってうえでダンジョンを買うか、考えたこともなかったな。後は意外と規則が緩い。
「でもいいだわさ?」
「奥原はともかく、水木は…この千鳥万花での出番が薄い。と考えていた。あの王国もそうだが…。」
確かに部下が欲しくてあの王国を救い、水木も救ったが…。かといってこのままではお荷物でいずれ…水木の地位が千鳥万花で無くなる恐れもあった。勇者と一緒も考えたがそれだと非常に実戦を伴う。地味に飯垣の賢者が、ヒーラーを兼ねていたうえに、葉隠とかも仲間召喚が前線なので、後列×6とか、ひどい偏りを発生させかねない。
「でも…。」
「それにだ。向こう側の拠点設置にジャン達だけだと探り切れない情報がある。」
ジャンをイーハ商会のリンシュメルト支部として様々な業種をやらせようとしたところ、すぐに詰まった。まず輸送業はゴーレム車を買ったギルドによる勇者による輸送やい開くダークボックス配達、又はどうも”同盟ゲート”使用の輸送にたる迄、金で開放可能。こうなると、こっちではメインの輸送業はできなかった。値段攻勢はギルド冒険者の運賃を前にして難しいと判断した。それにこれと同じことを考えるダンマスも多いだろうと、止めた。次にこっちでメインの香草ステーキは、向こうでは勇者食とエルフ塩がメインの環境では普通の酒場、又はぼろい酒場の腕の悪いシェフ扱いにされてしまう。なので、食事で押すことも不可能だった。なお食材も楽園が頑張っており、新鮮な野菜系は簡単に手に入り肉は他のダンマスやギルドの専横商売となっていた。ここに手を出すのは連中に喧嘩を売ることになる。なので無理。しかも道具系は魔道具含め、金額は高い者の浄水、点火は売っていた。
これだけでもすごい事で、中世から現代に行く道を感じたほどだ。こうなると、商売できるところはほぼなかった。
「分かっているだわさ。」
そこで、革商品をメインとした革加工の店としてイーハ商会を運用。鉄より安く、やわらかく、防具効果の高い魔物の革をメインとした冒険者向けオーダーメイドの店としてオープンさせた。綿や、糸系のショップとザガートンからの鋼鉄武具があったものの高額で、安価な防具がなく、初心者冒険者向けの防具装備というのが無かった。そこで、革の鎧と、革胴(木の板で複数の革を挟み、防具効果を高めた木鎧)をベースに靴や雑貨を販売。それでも最強でなく安価という事でぼちぼちの商売を始める事になった。が、このリンシュメルトにおいてダンマス
の…行動は全然つかめなかった。ダンマスはダンマス同士でどうもどこかで店を開いているらしく、その詳細をつかむことができなかった。のでこのままだとただ、リンシュメルトにテナントを置いているだけで、スパイとして機能しないジャンを置いてあるだけの状態だった。そこで、亜人同盟に元々素性を隠してでも水木さんを送ろうとも考えたのだ。というのもスパイができるほど冷静で、それなりに世間ずれした人が、もう水木さんしか残っていない。シロウは暴走しかねない、私と鳥海は目立ちすぎ、奥原と陽華はスパイできるほどの年齢じゃない。となると役者がいなかった。頼むのがつらかった。
「でもまあ、神様まで亜人同盟に肩入れだわさ?」
「まあ、現状として、勇者が弱くて焦っている亜人と、強いと思っているその他ダンマスでは危機感が違うのだろう。だからこそのテコ入れ、騙してでも味方が欲しい。という感じか?」
「そうではない何かを感じるだわさ。」
「魔王討伐…そして…。」
「そう、何かのパターンがあってこれを仕組んでいる気がするだわさ。ちょっとちぐはぐ過ぎだわさ。」
「というよりも、もしかしたら、元々の世界設計が”魔王軍”の部下としてダンマスだったのが何かの拍子で崩れたか?」
「だとすると何で最初から魔王軍の部下でないだわさ?」
「うっ。」
私達からすると、今の魔王軍は矛盾が多いのだ。それ位。だからこそこのちぐはぐな状態の裏に何があるのか。知らないといけないのだ。
”PS・帰るだけならもう帰還できますが、まだ聖女教の探りが終わっていないので続行します。又私の後もどうもダンマスが加入しているらしく…。”
「でもこれ…。」
「まずいな…。」
今亜人はクラウドドラゴンの戦勝金及び、あの勇者戦力を盾に大規模に各大使勢力を拡大している。だがその裏でアンチ”亜人同盟”も相当増えている、この報告が本当ならこれから、ダンマス勢力は2極化する。亜人がこれを見込んだ動きなら…ダンマス統一も考えているだろう。そうなるととんだ狸って事になる。今の自由な感じが消えるのはまずい。最悪自分たちが身売りしないといけなくなるからだ。その時マルワール帝国が残っているのかも怪しい。
「ここは内情を見つつ…だな。でもなんでここで追加提携と言わないんだ?」
「怖いだわさ。一位となり、統一が終わると次に来るのは下への締め付けだわさ。そうなれば…。」
そういう事もある、今の自由が欲しいなら…。この流れは危ういって事か…。
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