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第10章 VSクラウドドラゴン戦(裏)
第373話 失敗そのものより、対処のほうが致命傷になることが多い。
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二人手で分けをして、会場を目立たないように回り、クラウドドラゴンのドロップを買い集めていく。ここでこれをやっておかないと、今後この1-100のパーツ集めにクラウドドラゴン討伐を連続でやらないといけない。あのとてつもなくめんどいあれをだ。その為、気が疲れないように、宴会で帰る客が出るまで続けた。
「金塊や、使えるスキルオーブ無視して、こんな石ころ…集めてどうするんじゃ?」
結局集まったのは420個、ダブり379個。41種類が集まった。
「ムムム、思ったより遠い。」
「面白そうじゃのお。」
「そうだ、ドラン。どう、うちに来る?」
ドランはああ見えて心も優しく知名度もある。その上千鳥万花に足りない”戦闘系”を補ういい人材だ。こっちの魔力のDPをつぎ込む先としては十分だ。
「儂がソロがお気に入りじゃ。」
「…本当にか?」
フェルミィの外見だが、声だけが戻ってしまったが…。
「鋭いのお、確かに不安もある。ここ最近ダンマスは結集しつつある。その中において儂のソロを貫く考えはいずれダメになるのじゃ。」
このまま反亜人同盟、亜人同盟の流れとなれば当然組織に入らないはぐれ者は第3極としての力が要求される。が上層部が、ぶっちぎりで強い亜人相手はきつい、それはこの戦闘で思いっきり分かっていた。いわば今の状態は亜人の方針が”平和”だからこそ生きているだけの命だ。属国と言われていてもおかしくない差がある。
「なら…。」
「でも映像にファンがついて居る限り、ぎりぎりまで粘ってみたいのじゃ。」
「そう言うものか?」
「どちらかというとジャーナリストの矜持じゃ。」
流石に義理堅いな、
「それにの、儂にも不安がある、このまま入ったとあっては禍根を残す。だから入りたくても入れないのじゃ。」
「ん?」
「後はそうじゃな、帰ったら放そう、一泊そっちで貰っていいかの?」
「分かった。そうしてくれ。いくつか手土産を用意しておく。」
ちらりと見た先では南がこっちを見ている気がする。危ういな。
とりあえず、全員をジャンの借りているイーハ商会のゲートから千鳥万花のエリアに返すと、ドランと私は、田園地帯に来た。
「どういう事だ?」
「いずれ頼りかもしれん。だから、事情を話しておきたいのじゃ。」
「どういう事だ。」
「儂にもミスがあっての。ちと不味い事になっておるのじゃ。」
ドランは龍王の住処という領域を支配しているダンマスである。平凡ながらフォレスタ大陸北部のさらに最北端の”龍王山脈”と呼ばれる山脈の支配者だ。その南二はカナン国という結構大きな国がある。ダンマスにおいてこういう国落としはいいコンテンツになると、その国を侵攻していた。本気でやれば相手の市民も困るのでそれなりに両制したスタンピードを映像に収め、それをドラゴンバスターとして放送もしていた。ただ問題は、このカナン国、非常に大きく大森林北部単一の軍事国家であった。が以北にある龍王の住処は周囲の事情も知らない感じだった。最初は好調で押しており、それなりにDPが稼げるスタンピードだったが、徐々に兵士が強くなり弓を主体とした遠距離となっていた。この調子ではスタンピードでは稼げず、ドラゴンバスターの映像収益も寂しくなる。その原因を探らせるべくドランは一番の部下であるバランという、ドラゴンを調査に放った。
「が、ここから先がもっと質が悪くての。」
まずドラゴンであるバランは非常にこういう調査が苦手で、直情的だった。そして調査のためにドランは”王を誘拐する”事にした。が、ここでドラゴンの体格の大きさが悪い方向に走った。攫おうとして暴れ王様を払おうとしたバランの指が、王のこめかみに刺さり、死亡してしまった。細かいことが苦手だったらしい。さらにここで、予定
を変更して近くの子供である”王子”を誘拐して重唱したうえできてしまった。が、ここで時同じくして、領域を確認していた他の部隊から、カナン王国は”パンダ同好会”の領域だったと判明した。これは事実上”ダンマス抗争状態”にあるという事だ。
「そのあとの、王子に聞いたらもう中枢に入り済みじゃ。侵略にもう意味はない。」
ダンジョンマスターの領域において、相手の領地を奪う方法は相手ダンマスを殺すことである。が、このドランと、パンダ同好会の徳永と新井はこう見えてダンマス女子会のメンバーだ。しかも…。
「徳永がそんな事になっていただわさ。」
そう、ダンマス女子会の主催は鳥海である。
「3人仲が良かっただわさ。ただ、どこか知らないけどって感じだっただわさ。それが…。」
この中途半端に仲がいい事がさらに悪化させた。しかも後日調査でその王の葬式で号泣しているではないか。こうなると、謝って済む問題ではないがかといって友人を殺せるほど自分は…覚悟できていなかった。
「だからなのじゃ。今儂を取り込めば、パンダと抗争なのじゃ。」
確かに、ここは大陸南部であり、北に行けばパンダ同好会の領域がある。そこと喧嘩するわけに…したくないな。
「アチシも、これにあまり首を突っ込みたくないだわさ。」
事故でもなんでも愛してる夫を殺した仇が友人。これはどうしたらいいのか悩む。
「じゃろ。」
「でもな、このままじゃ…。」
「それがの、ちょっともっと難しい事が起きたのじゃ。」
「なんだ?」
「国が急に三つに分裂したのじゃ。謎の王子派、王妃派、宰相派じゃの。その為、国がずったずたなのじゃ。だからここでしゃしゃり出るのは…。」
映像が売りで”正しい、清い”で売っているドランからすれば、この泥沼に突っ込むのは気が引ける。
「手助け…。すまない、サンテ、地図を頼む。」
『は。』
声とともに、プロジェクター経由で地図が現れる。フォレスタ北部の地図だ。こうした地図があるのはミヨちゃんが丁寧に空中偵察部隊を組み画像に残した結果たと思う。
「これは凄いのお、このうち、カナン国はこの平原の、東西を握っておる。今これが、中央の王妃派、西の宰相派。東の王子派に分かれておるのじゃ。」
確かに中央含め、南向きにいや都市が点在しているな、全部壁で囲まれた感じだ。向こうは向こうで自然が厳しい感じだ。
「でもこれ…。」
そう、非常にまずい。手助けして、割り込む計画でも、この西の宰相派の領土だけでもこっちで言うマルワール帝国+魔王国より少し大きい。すなわち国家が大きすぎて手が出せないのだ。
「何でこうなっただわさ!」
鳥海が突っ伏し頭を畳にぐりぐりさせている、非常に難しいどころではない。勝てる戦に見えないし、占領する気が無いといった意味が分かった。広すぎる。その上未開地が多すぎる。スタンピードでDP稼ぎ、地味ながら領地を村々に広げてやっと戦う土壌ができるだろう。が、その前に中堅上位のパンダが差し込んだのだ。しかも王家を握っている。そうなるともう内部は確保済み。最悪DPで味方を増やして量産すればいい。こっちが攻めても、逆に相手DPを高めるだけでどうにもならない。
「俺は全然思いつかんなこれ。」
シロウも呆れていた。私もだ。が、これ…。
「だからの。儂が幕引きを終わらせるまでは。儂にやらせてほしいのじゃ。」
「いつでも逃げて来い。それくらいの度量はある、」
これ位しか、言葉は思いつかなかった。
「金塊や、使えるスキルオーブ無視して、こんな石ころ…集めてどうするんじゃ?」
結局集まったのは420個、ダブり379個。41種類が集まった。
「ムムム、思ったより遠い。」
「面白そうじゃのお。」
「そうだ、ドラン。どう、うちに来る?」
ドランはああ見えて心も優しく知名度もある。その上千鳥万花に足りない”戦闘系”を補ういい人材だ。こっちの魔力のDPをつぎ込む先としては十分だ。
「儂がソロがお気に入りじゃ。」
「…本当にか?」
フェルミィの外見だが、声だけが戻ってしまったが…。
「鋭いのお、確かに不安もある。ここ最近ダンマスは結集しつつある。その中において儂のソロを貫く考えはいずれダメになるのじゃ。」
このまま反亜人同盟、亜人同盟の流れとなれば当然組織に入らないはぐれ者は第3極としての力が要求される。が上層部が、ぶっちぎりで強い亜人相手はきつい、それはこの戦闘で思いっきり分かっていた。いわば今の状態は亜人の方針が”平和”だからこそ生きているだけの命だ。属国と言われていてもおかしくない差がある。
「なら…。」
「でも映像にファンがついて居る限り、ぎりぎりまで粘ってみたいのじゃ。」
「そう言うものか?」
「どちらかというとジャーナリストの矜持じゃ。」
流石に義理堅いな、
「それにの、儂にも不安がある、このまま入ったとあっては禍根を残す。だから入りたくても入れないのじゃ。」
「ん?」
「後はそうじゃな、帰ったら放そう、一泊そっちで貰っていいかの?」
「分かった。そうしてくれ。いくつか手土産を用意しておく。」
ちらりと見た先では南がこっちを見ている気がする。危ういな。
とりあえず、全員をジャンの借りているイーハ商会のゲートから千鳥万花のエリアに返すと、ドランと私は、田園地帯に来た。
「どういう事だ?」
「いずれ頼りかもしれん。だから、事情を話しておきたいのじゃ。」
「どういう事だ。」
「儂にもミスがあっての。ちと不味い事になっておるのじゃ。」
ドランは龍王の住処という領域を支配しているダンマスである。平凡ながらフォレスタ大陸北部のさらに最北端の”龍王山脈”と呼ばれる山脈の支配者だ。その南二はカナン国という結構大きな国がある。ダンマスにおいてこういう国落としはいいコンテンツになると、その国を侵攻していた。本気でやれば相手の市民も困るのでそれなりに両制したスタンピードを映像に収め、それをドラゴンバスターとして放送もしていた。ただ問題は、このカナン国、非常に大きく大森林北部単一の軍事国家であった。が以北にある龍王の住処は周囲の事情も知らない感じだった。最初は好調で押しており、それなりにDPが稼げるスタンピードだったが、徐々に兵士が強くなり弓を主体とした遠距離となっていた。この調子ではスタンピードでは稼げず、ドラゴンバスターの映像収益も寂しくなる。その原因を探らせるべくドランは一番の部下であるバランという、ドラゴンを調査に放った。
「が、ここから先がもっと質が悪くての。」
まずドラゴンであるバランは非常にこういう調査が苦手で、直情的だった。そして調査のためにドランは”王を誘拐する”事にした。が、ここでドラゴンの体格の大きさが悪い方向に走った。攫おうとして暴れ王様を払おうとしたバランの指が、王のこめかみに刺さり、死亡してしまった。細かいことが苦手だったらしい。さらにここで、予定
を変更して近くの子供である”王子”を誘拐して重唱したうえできてしまった。が、ここで時同じくして、領域を確認していた他の部隊から、カナン王国は”パンダ同好会”の領域だったと判明した。これは事実上”ダンマス抗争状態”にあるという事だ。
「そのあとの、王子に聞いたらもう中枢に入り済みじゃ。侵略にもう意味はない。」
ダンジョンマスターの領域において、相手の領地を奪う方法は相手ダンマスを殺すことである。が、このドランと、パンダ同好会の徳永と新井はこう見えてダンマス女子会のメンバーだ。しかも…。
「徳永がそんな事になっていただわさ。」
そう、ダンマス女子会の主催は鳥海である。
「3人仲が良かっただわさ。ただ、どこか知らないけどって感じだっただわさ。それが…。」
この中途半端に仲がいい事がさらに悪化させた。しかも後日調査でその王の葬式で号泣しているではないか。こうなると、謝って済む問題ではないがかといって友人を殺せるほど自分は…覚悟できていなかった。
「だからなのじゃ。今儂を取り込めば、パンダと抗争なのじゃ。」
確かに、ここは大陸南部であり、北に行けばパンダ同好会の領域がある。そこと喧嘩するわけに…したくないな。
「アチシも、これにあまり首を突っ込みたくないだわさ。」
事故でもなんでも愛してる夫を殺した仇が友人。これはどうしたらいいのか悩む。
「じゃろ。」
「でもな、このままじゃ…。」
「それがの、ちょっともっと難しい事が起きたのじゃ。」
「なんだ?」
「国が急に三つに分裂したのじゃ。謎の王子派、王妃派、宰相派じゃの。その為、国がずったずたなのじゃ。だからここでしゃしゃり出るのは…。」
映像が売りで”正しい、清い”で売っているドランからすれば、この泥沼に突っ込むのは気が引ける。
「手助け…。すまない、サンテ、地図を頼む。」
『は。』
声とともに、プロジェクター経由で地図が現れる。フォレスタ北部の地図だ。こうした地図があるのはミヨちゃんが丁寧に空中偵察部隊を組み画像に残した結果たと思う。
「これは凄いのお、このうち、カナン国はこの平原の、東西を握っておる。今これが、中央の王妃派、西の宰相派。東の王子派に分かれておるのじゃ。」
確かに中央含め、南向きにいや都市が点在しているな、全部壁で囲まれた感じだ。向こうは向こうで自然が厳しい感じだ。
「でもこれ…。」
そう、非常にまずい。手助けして、割り込む計画でも、この西の宰相派の領土だけでもこっちで言うマルワール帝国+魔王国より少し大きい。すなわち国家が大きすぎて手が出せないのだ。
「何でこうなっただわさ!」
鳥海が突っ伏し頭を畳にぐりぐりさせている、非常に難しいどころではない。勝てる戦に見えないし、占領する気が無いといった意味が分かった。広すぎる。その上未開地が多すぎる。スタンピードでDP稼ぎ、地味ながら領地を村々に広げてやっと戦う土壌ができるだろう。が、その前に中堅上位のパンダが差し込んだのだ。しかも王家を握っている。そうなるともう内部は確保済み。最悪DPで味方を増やして量産すればいい。こっちが攻めても、逆に相手DPを高めるだけでどうにもならない。
「俺は全然思いつかんなこれ。」
シロウも呆れていた。私もだ。が、これ…。
「だからの。儂が幕引きを終わらせるまでは。儂にやらせてほしいのじゃ。」
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