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第10章 VSクラウドドラゴン戦(裏)

第357話 ダンジョン小説で、ダンジョンをダイジェストにしなくてはならない。ごめんなさい。

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 流石に…38階建ての27部屋は千以上の部屋であり、書き始めるとダンジョン攻略が来年7月になってしまうのでダイジェストで結果を言おう。きついがクリアした。道中はワーリアックの相棒(様々)が襲い掛かり、内部はメイズとかはない者の平原や森林、ダンジョンの基本的な物は一通りあった。砂漠も、沼地も岩場も鉱山もそして天空エリアもあった。非常に贅沢だが一部屋あたり、ほぼ20分でクリアした。その方法は、”大気感知”で空気の流れを判別し上に向いた気流を感知し、そこにミヨちゃんが全速力で向かう。そしてそれを繰り返し、こちらはミヨちゃんが置いた影の傍でティータイム。そして敵が塞いで来るなら、影経由で向かい倒して終わる。というパターンだった。影はダンジョンの形状に関わらず常に影に向かって直線で行ける。その為、加速度さえあればなんとかなる。其れでもここまで掛かったのはかなり複雑な上、隠し扉も多く、そこはさらに探索に時間がかかったためだ。それでも出口の大体の位置は分かっている。なので結構短縮できた。
「というより、この子、こんなにすごいだわさ。」
「…普通ありえないのじゃ。」
 実際私の知識の一部は全ダンジョンモンスターも持っている。そこには”建築あるある”もあるわけで。その為、癖を読み取り大体の傾向を把握したのが大きい。が…これは教訓になるな。なんでダンジョンは地下なのか。最初は、上に作るには資材が足りない程度だろう。と思っていた。が実際やってみると単純に”出口を隠すことが難しい”
”上方向を守る偽装が少ない”が挙げられた。はっきり言ってバリエーション作るのが難しい上にフィールドダンジョンでさえ”上方向に出入り口”だとみてわかる程度の塔が立つことになっている。こうなると魔法でも何でもない。ただそこに行けばいい。となり、非常にある意味攻略が楽だったのだ。飛行能力のあるミヨちゃんならではである。後地味に小鳥が大きさ小さいのも相手の障害物の設置の難易度を上げた。強力なモンスターほど大きく、大きい入り口が無いと出入りできないから、その隙間を縫えば基本ボスも無視できたからだ。が一部ではそれも叶わないため、数十回程度は戦闘した。数千部屋でだ。これが地味に大きい。
「…その子に将軍渡すから、軍事に行ってほしいだわさ。」
「うちでも歓迎なのじゃ。」
「だめだ。うちのエースだぞ、」
 こう見えてミヨちゃん、オウル、ウルフェの3名は初期からのメンバーで愛着も大きい。それぞれのダンジョンの”第一の僕”であることからもその実力はうかがえる。が、基本戦闘寄り、先生だったり管理人だったり偵察だったり、そう言う役割のほうが、こっちの比重が高いのは事実だ。手放すなんてとんでもない。
「でも実際かなり速いテンポなのです。」
 ついでに最終部屋迄の突破は十四日…2週間だが、この世界には1週間の概念がないため、あえて14日を表記した。が…。
「自分にも部下がいるだろう?」
「即戦力歓迎だわさ。」
「映像に華と刺激が欲しいのじゃ。」
 これである。そして、今いるのは、あまり使い道がないと言っていた…幻の携帯ハウス内部だ。守衛はウルフェに任せて交代制。後のメンバーはここで寝てもらっていた。ついでに外見は鏡にした。鏡状のアイテムにスイッチを一か所つけ、そこを押して鏡に手をつければ入れる。ついでに内部は誰もいないので、各自持ち回りだ。がこれの建設は少し豪華な屋敷なので、後布団も工夫したので、現代社会のホテル並みの優雅さがある。但し公開したのは”治療室”を作らなかった事だ。意外とダンジョン攻略では生傷が多い。治療室が無いと食事との絡みでどこにいたらいいのかわからないという事態が多かった。ついでに時間は私が管理していた。幻のダンジョンの内部は昼夜の概念は存在し、ちゃんと日が昇り、夜にもなるのだが…向こうの48時間設定のため、非常に寝起きしにくい。なので、タイムキーパーとしてオウルが役に立った。
「さて、ここからが本番だ。」
 と言っても、昼夜問わずガンガン進み、眠いメンバーはここで寝る。という生活である。ある意味心がすさむ。
「後でいいので、この家売ってほしいのです。便利なのです。」
「建築の様式はどうします?」
 一応立たせたままだとつらいので、魔王様は来てもらっていた。
「選べるのです?」
「資材が許すなら。ですね。技術もありますに、工法もできる出来ないがあります。」
 ある程度の量なら大丈夫だろう。それに神様相手に売るんだ。機密はともかく…そこまでヤバい事はおきないだろう。
「後でハーリスに頼んで、設計書おくるのです。お願いするのです。」
 おう…ぎゅっと手を握られたよ。ぶんぶん振る!…よく見るとすごいグラマラスな体系の魔王だな…。そして、その妖艶な空気とこの顔の陽気のギャップが凄い。
「確かにこれがあれば、野営は快適だわさ。」
 確かにダンジョンに一〇日以上いるなら欲しい。がダンジョンバトルでは現在最長でも三日である。これでも長すぎるという意見が多い。なので無用の長物でここで使っておいて、供養を、と考えていたのだ。
「乗合馬車に使うのです。数日でも快適なら、ギルドできっとスペシャルパックで儲けが出るのです。」
 ああ、そういう事ね。確かに専用馬車に載せて移動宿屋に使うならこれは計り知れない価値を生む。うちにはそこまで社会が発展していないからなぁ…。
「ただし量産は難しいぞ。」
「分かっているのです。一個あれば十分なのです。(ナオをこれで独占できるはずなのです。)」
 ん?何か聞こえた気がするが…。まあよい。明日は決戦だ。
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