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第10章 VSクラウドドラゴン戦(裏)

第356話 1ON1×3

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 魔王エレノア。それは勇者大陸の伝説にある最初の魔王の名前だ。その歴史は最初召喚された勇者が魔王討伐に向かい…そして討伐されたはずだった。勇者は 魔王討伐にかこつけ、街を滅ぼし、そして各国の王が編成した大陸中の男を用いた勇者討伐軍を2度も打ち返した。そしてそれは教授たちの手によって討伐。真なる勇者として教授とネルたちが勇者管理団体としてギルド商会を立ち上げ、そして、彼女の母体というエルフたちの国エルシュウッドが出来上がった。が魔王は生きていた。それを知った王は本来無視するはずだった。が、神託により魔王を倒せば神が願い事を一つ叶える。という宣告を受け、教授たちを派遣、魔王エレノアは討伐された。というのが彼女の伝説らしい、暇時間にスキルで検索した。が能力自体は…非常に強く、彼女以外の魔王はそのいずれもが及ばない。と言われる程度には強いらしく,そののちの勇者大量償還時の魔王”冥王”、”狂王”、”鬼王”、”黒騎士”、”邪竜”と呼ばれた魔王たちとは一線を画す強さがある。あのヨミという女は大方神の傍にいた…”冥王”だと思う。が魔王はあと5体いたのか。鬼は、リーメ君か?でも後は分からん。がその一線を画す力は、この私でさえ大方児戯に扱える程度に強いのだろう。亜人同盟が引っ張ってきて”交渉の上に持ち込んだ最終兵器”と言わしめた。実際あの、全部の敵を止め、そして、壁を止めたあれの正体が分からん。
「ついたのです。」
「…扉、空いてるな。このまま連中が来るまで。」
「というより…お姉さん何者?」
 フェルミィが首テレオートで来ていた。ミラージェもだ。
「…魔王なのです。それ以上は言えないのです。」
「一度聞いてみたかったんだ。魔王って何する人?」
「…王様なのです。………ん。」
 そのままフリーズなされたぞ。おい…。

 後続が出発し、影を設置、合図を送るが…すごいな、サンマリノ大聖堂を思い出す。柱が美しい大聖堂で…ただし椅子はないが、真ん中にマシンナイトが3体立っている。
「むむむ。」
「やるのです?」
「ワーリアックの欠点は?}
「弱点は…鳥自身。奴を見つけてしまえばいいんだけど…。」
 そうは言い切れない。奴の本当の怖さは”憑依”にある。憑依で自分のスキルを相棒に渡し、そいつは鳥系の能力を持つ。そう言う意味では非常に厄介なうえ、相棒はコスト無しで再召喚可能。これだけでいつでも蘇生する。鑑定に相棒と書いてあるから、奴がいるのは確定だが…。どっちでもいいが非常にこの部屋大きい。マシンナイトが
20m程の高さで、それが横に3体並ぶ。どこぞかのロボットマニア感激の大きさしてやがる。が、それが並んでも大丈夫なほど広い部屋。そして!
「弦の鞭!」
 連中が構えるのを防ぐ…やはりか!鞭でカバーしてどうにか防いだが…奴ら”銃器持ち”だ。・・・ち、うまくシールドも持っていたのか。其れで攻撃を防ぐ。が連中動けないが…蘇生する壁…厄介な。
「…しかたない。頼んだ。」
「「イエス!」」
 その言葉に、フェルミィ、ミラージェが両サイドの鋼鉄巨人に飛び込む。そして!
「土壁!」
 石の壁をH上にせり出させる。これで射線を防ぐ。結構MPは使ったが後はこれを。
「ふむふむ。」
「こうする!」
 H状の壁にレールを仕込んであり、真ん中の壁の中央を蹴り飛ばすとそのまま相手をよろめかせる。ついでに滑車は思いついたが、思い浮かべれなかったので、強引に押し出した。硬さは実は土魔法レベル6の”圧縮”が魔法である限り任意に変更できる。これを使い、土を圧縮し硬度を引き上げ、その壁を推していく。相手が逃げるなら
逃げれないように部屋を加工すればいい。そのまま、プレス!

 フェルミィは相手を睨み…。
「一応、魔法使いなのよね。そして、これに勝てる重さ無し!水作成からの!タイダルウェイブ!」
 三つに分けられた空間の内サイドは出入口もないため、半密閉空間だ。その為、本来は広がるはずのミスがそのまま鉄砲水となり相手に押し寄せ…重いはずのゴーレムの足を攫う。流石に急流に…足を取られたようだ、ぎりぎりの大きさの的に見えるほど…。動けない配置にしたのが悪い。流石に、小鳥が脱出してくる。
「アクア‼アロ―!」
 その隙を狙い…タイダルウェイブの水を使い、矢が水面から飛び出し突き刺す。

「一応…私…。」
 ミラージェは本来機能も設定されていない井原の”相方”としての能力がある。その為基本そこまで思考も変わっていない。
「獣ですので。」
 腕だけを元に戻すと、その巨大な手の肉球で相手の全体に張り手をかます。こう見えて全長1200mの巨大ケルベロスの肉体があり、高さもそれなりに高い。歩いただけで町を潰せるだけの巨体である。その手の部分を制限付きで元に戻すと、当然部屋は全部埋まる。そして、その肉球についた爪がマシンナイトの頭をえぐり…。そのまま霧散し消滅してしまった。
「…もう少し…工夫したほうがいいのでしょうが…面倒…ですね」
腕を元に戻すと…、一応壁に…亀裂が入っていた。破るには至らなかったようだ。

「あーあ、これはえぐいだわさ。」
 後続部隊が到着すると中央の挟まれてそのまま死んだマシンナイトの跡が残っていた。
「…結構ヤバいな。」
「普通に返されると思わなかっただわさ。」
「…違うぞ。戻るぞ。」
 フェルミィとミラージェを回収すると、二人とも肩乗り子犬になり…通常の状態に戻る
「意味不明なのじゃ。」
「単純にこれだけ全力ださないと倒さないといけない相手が襲ってくるレベル9ダンジョンを二十日以内に攻略しないといけないんだよ。」
「「…あ…。」」
 ちらっと見た外見の情報だとあの都市の上にあったのは高さ300m程のタワーだ。が、じつは幅が相当大きい。だから外見とは違い階段状ダンジョンの恐れがある。階段上はよく中二階を作る後方で用いられる。階段の踊り場を巨大化させるデザインだ。実はカラマツフィールド開発のきっかれはこれだった。中二階を作成する際
どこまでの高さが下限で生成できるのか試したら10㎝だった。10cmはなだらかに数十メートルかけて傾斜を柔らかくすると気が付かない。これを使い空気のよどむ場所と浄化装置の場所を調整していた。これに近い構造だと、途中で階段を上がり、一直線に進む感じでフロアが増設されると…方向感覚が失せ、会談の位置を混乱させやすい。ダンジョンは普通建築法の逆の考え方”居住性をとことん悪くする”だから…
「なら行く!って…。」
「まずはそこだろうな…。」
 大聖堂奥に入ると、そこは壁と階段が…そこら中にある階段都市の風情だった。
「あ…。」
「だまし絵の奴だわさ。」
 入口は…数えた感じ20はある。が!まともにダンジョン攻略していれば間に合わん。それに…。
「これはきついのです。」
 そう、このダンジョンの時間稼ぎの館、奴のMPはガンガン回復する。そして稼がれた時間分敵が出るってで事ある。サンダーバードはともかくフライングエイは無理だろうがワーリアックは当然出てくる。
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