魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

どたぬき

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第9章 よそのダンマス求めて300里

第330話 ○○説が出ると、該当業界は必ず一回は検証してみる説

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 その言葉に…陽華も含め全員目を見開いた。
「これは、教授の説で。来た勇者に全員来る前の事を聞いたらしいんだ。そしたら。同じ飛行機に乗っていたぽいんだ。」
「「それは本当!?」」
「………パパ…。」
「ただそれ以外もあるかもしれないが…。でも。勇者だけだと思ってた。ダンマスもそうなのか。」
「私も聞いたの初めてよ。それ。」
「はい。それなら合点が行きます。確かに可能性があります。」
「ただ残念なことに俺は…地方の仕事の帰りの飛行機で落ちたんだ。俺の仕事は常に地方の田舎が部隊で、東京と往復していたからな…。」
「ついでに何のお仕事を?」
「ああ、食品プロデューサー。と言って地方の特産品の開拓や販売の仕事だな。」
「あ。」
 慌てて奥原が口に指をあて、いいのが気が付く。
「いえる範囲で構いません。がこれは貴重な…いや方針が変わるかもしれない最重要事項ができました。」
「どうしてよ?」
「もし、お嬢様が生きているなら、どこかにいるなら…。社長は全てをとしてでもそれを探し出そうとするでしょう。」
「お嬢様?」
 流石にそれは聞き逃せなかった。
「はい、奥様は留守番でしたけど。お嬢様である美玖様が飛行機に一緒に乗っていまして…。それはもう全てを引き換えにしてでも大切にする…そう言う子煩悩でして。私たちが偶然と思っていましたが…。ダンマスで…美玖様が…。」
「いや、私は勇者のほうだぞ。」
「へ?}
 飯場崎さんの目が点になる。
「異世界に召喚された勇者だ。性格には勇者の従者だがな。」
「え…あ…え…?」
「って事は、家族は勇者側にいるかもしれないの?」
 陽華もさすがに顔が曇る。
「召喚はもうやってないから…増える事はないだろうが…。」
「本当ですか?」
「新たに呼ばれるかもしれないが…。で現状はもう…。」
「これは…あ…すいません。とりあえずこれをやってしまいましょう。」
 おかれたのはシードルを売りつけ手に入れたがらくたの数々だ。
「とりあえず、こっちの武器はもらうわ、そっちの鎧はどう?」
「いいですけどこれ…。」
「うん、青銅よね。」
「青銅があるんですね…。」
「鉄は…ないみたい。後さっきの村の特産品は…というか家のシードルの交換で手に入れたんだから。うちが貰っていくのが普通よね。」
「できれば端数だけでも…後でDP払いますので。」
「貴重な青銅だからね。」
「どういう事だ?」
「一応大陸って、それぞれ特徴があるのよ。こっちは鉱山とかあるみたい。うちらの所にはまだ見つかってないの。木とかはこっちが多い。真央国側には一応草原があって穀倉地帯もあるのよ。」
「今は戦争の余波で食料がないですけど本来は魔王国側からマルワール帝国側に食料を輸出しているくらい小麦の生産が多いんです。」
「こっちだと、米とか…芋かな。」
「そう言うのがあるのか…。」
「ただ、さっきの村は商業特化みたいで、綿花がメインだったから…後金属も多いみたい。だからできればいくつか手にしてDPで量産したい。」
「でも青銅っていイメージないですよね。」
「確かに…。でも金属が貴重なら…。」
「ダンジョンでは他の大陸の物って出していいのか悩むのよ、あまりに貴重な物だと色々国単位の問題が起こるから。一応分けるのに…後で一括清算でいい?」
「いいですよ。そうしましょう。ただ、後でその分取引させてもらえれば。」
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