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第9章 よそのダンマス求めて300里

第318話 静かなピンチは会社によくあるので、それにはすぐに手を打つべし

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「どういう事だわさ‗」
 とりあえず三日後と相手にメールを送り、その間の支度の支持をした後。鳥海達が…迫ってきた。
「なにがだ?」
「売り上げの話だわさ。」
「ああ、それは初耳だったぞ。」
「実際下がってきている。今後の予測をすると…大方ルーム収益はしばらく上がらない。」
「どういうことだわさ?」
 当然販売したルームには”コピー不可”が付いており、付属雑草スポナーの販売もできない。
「相手もコアがあるんだぞ‗同じのがダメでも、似たものは作れる。」
「あ…。」
 実際メイズは、改良されタンジョンに投入されたことが…ドラン経由で伝わっていた。愚痴を聞かされたのだが。という事は今後のルームもコアで解析語”似た物”なら作る事が可能だ。なので、今後のルームも他の”趣味品”売りの相場と変わらないという事になる。
「だから今後の利益はファクター購入まで…行けないと見てる。」
 ファクター関連の販売はまずい。音階の制定の時に来た”ネル”たちの会話で意外とこっちの売り場を確認していることが発覚している。この環境でうかつに”ファクター”関連を販売すれば、一気に今のこっち有利の流れが消えかねない。それがまずい。がそれ以上に…。
「それはやばいだわさ。」
「特にお前が自制してくれれば、貯めるだけでいいのだがな。」
「おい!」
「お前もだ。シロウ、さすがに腐葉土の買い過ぎはだめだ。」
 鳥海はこう見えて”ガチャ狂い”と言っていいほどのガチャ好きだ。新しいミーア下着のガチャが出ればそれに多大なDPを使い、自分の手持ちのDPを使いきってくれる。その為のごみもやたら多い。DPとして砕けるがいいが…ロスは大きい。残念賞のタワシよりひどい”硬い黒パン”の在庫量は見たくもない。一応あれをナイフで割って
その断面を木にこすると、やすりよろしく木が削れた。これを見た時の…ミヨちゃん含め全員の目が痛かった。ただ、シロウはあまり責めたくない。向こうの村はああ見えて木で囲まれた狩人の村だ。が、帝国から”農業”の技術が導入されると、農地を作る必要があるが…周辺の木は硬い上に針葉樹が連なるあの地域は土を入れても大した富んだ土にならない。農業不適格地という奴だ。そこでDPを使い土をゴーレムに掘り返させDPに変換。価値のある”腐葉土”に変更した。ただ、必要量が…村人全員に必要となると相当多い。種も農具もとなるとDPはガンガン消費していった。しかもこの地方…実は鉄器の数が少なく。胴も少ない。その為、木器と革がメインだ。この銅も”魔王国”からの輸入となればこの帝国の鉱物資源の少なさが分かるだろう。が、硬い土地を掘り返すには鉄器が欲しい。
「仕方ないだろ?」
「分かるが、あれはな…。」
 そこで出てきたのが私の抱えていた思い出召喚の”建築道具”セットだ。これを農具に流用。開拓を推し進めた。がこの農具安くて”数十万DP”というダンジョンが傾く程度に高い。その為、私は手持ちの愛用セットとモンスター召喚に必要分以外の思い出召喚はしてこなかった。利益が安定すれば気に言ったビールやとんこつラーメンも食べれるだろうが…。それを湯水のごとく垂れ流せば当然予算も消える。こうして、貯金が貯まることなく…ファクター更新には大量の予算が欲しいが…そのあてもないのだ。
「だから、まだDPがある…今のうちに立て直しを図りたい。シードルの売り上げも、亜人が酒を開発されたら最後…いや分からんな。最悪今すぐにさえ市場を楽園や亜人に奪われかねない。」
 これが食品チートの穴と呼ばれるものだ。類似品が出るだけではなく…食品系は”流行”になりやすい。そして新しいものが出れば市場は奪われる。そして、あっという間に不良在庫だけが残る。これは食中毒等の技術面をすべてクリアしたとして…という者だ。実際肉を食い過ぎた加熱が足りない”食中毒”等の報告も聞く。ルームも似た環境に
なった以上…。後実はもう一個売り上げを下げる要因がある、それが”シルキー販売”の低下だ。こっちでは安く作れるので、ある程度値段を下げての販売が可能だった。が、運営側がシルキー人気を知るとガチャの副賞クラスに結構混ざるようになった。事実上市場にはシルキーがだぶついたのだ。これも売り上げを低下させた。ので、打開策が欲しいのだ。
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